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お主は1人ではない
「はぁ、はぁ、はぁ」
「これで鍛錬は終了じゃ」
日が沈みかけて、大長老はそう言った。
「まだ、お手合わせ願いたい」
これで魔王を倒せる自信が俺にはなかった。だからまだ続けたかった。
「疲れ切っておるお主にこれ以上戦っても悪影響を及ぼすだけじゃ」
「・・・正直言ってください。俺は魔王に勝てますか?」
「無理じゃな」
やはりそうか・・・
「そんな顔をするでない。儂はあくまでお主だけでは勝てないと言っただけじゃ」
!そういうことか。
「たしかに俺は1人で戦うわけじゃないですからね。心強い仲間がいます」
「ほう」
大長老はこちらをニヤニヤと笑っていた。
「なんでしょうか?」
「いや、お主は儂の思った通りの男だと思っての。さぁ、決戦前の夜じゃ。悔いのない行動をするのじゃ」
大長老は俺の背中を押してきた。
「わかりました。では、行ってきます」
「気張るのじゃよ」
大長老に手を振られ、俺を歩き始めた。




