悠一の職業
「ここで悠一の職業確認できるから」
「ああ俺は何の職業なんだろうな」
俺の呟きに優奈は答える。
「無難に剣士とか魔法使いとかかな?」
「そこら辺か。優奈は何の職業なんだ?」
「私はねテイマーだよ!」
興味本位で聞いたが、テイマーが何なのかはよく分からない。
リルを連れていたからそれに関係する職業なんだろう。
それからまた歩き教会に着いた。
優奈の後に続いて中に入る。教会の中に入ると大きな水晶が真っ先に目に入った。
「悠一あの水晶に触って」
「ん」
水晶に近づいて隣に立つ。
隣に立つと大きさがさっきの倍ほどに見える。
優奈に言われた通り、少なくとも俺の3倍の高さのある水晶に触る。
しばらくすると水晶の隣に立っていた神官が口を開ける。
「これは」
「何かあったんですか?」
聞くと神官はもう一度水晶を見てから言う。
「悠一様の職業は幼馴染です。すごいですね初めて見ました」
笑顔で褒めてくれる神官だが自体を飲みこめない。
職業幼馴染?それは職業なのか。
「特性とかってわかるんですか?」
「ごめんなさい。前例がないので分からないんですよ」
「・・・・そうですか」
前例のない職業か。
これはアタリなのかハズレなのか分からないな。
考えていると後ろから優奈が話しかけてきた。
「幼馴染って、悠一おもしろいね」
手を叩いて笑う優奈が続ける。
「でもその職業だったら私に着いてこなきゃだね!」
元からそのつもりだったと言いたいところだが、少し恥ずかしいから口には出さない。
「よろしく頼む」
「こちらこそ!」
そうして俺たちは教会を出た。
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