表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヴァルキリーズ・シティ~混成都市ができるまで、あるいは盗賊連合の滅亡記  作者: 氷山坊主
閑話~混成都市の渦+シグルスの模擬戦闘
451/451

451.閑話~表向きと本命+地下酒場での縁結び

 『労咳』という病の不利をかかえて、最強軍団を作った『武田信玄公』ですが。


 『立木仙元』『御宿監物』という侍医2人の名前が、ドラマ・コミックに登場するくらいには知られている。他の戦国大名と比べ、『医術』を重視していた片鱗が見られます。


 そして『武田信玄公』の健康に、大きく影響を及ぼしたのは『湯治』でしょう。他国にも温泉はあり、他所の戦国大名たちも温泉に入っていたでしょうけれど。

 湯治をしている武将としてイメージされるのは『武田信玄』であり。


 実際、『湯治』を最大限に活かしたのは『武田信玄公』だと愚考します。

 『金・貨幣』の力は偉大です。


 物々交換とは比べ物にならないほど、商業を活発化させ。財を築くチャンスをもたらし、蓄えれば大きな買い物を可能とする。

 〔金で心は買えない〕と、いう主張は夢想に等しく。忠誠も、信用も大金がなければ得られず。”飢えという地獄”を作るのも、防ぐのも金の有無が重要です。

 巨大な経済圏を作り、戦争を引き起こすことも、収めることもできる。そんな金の力は、絶大と言えるでしょう。


 ただし『神様』ですら、やらかしている。この理不尽な世界において〔金の力は絶対だ!〕と、いうことはなく。

 少なくとも『物資』の購入で苦労しなくなった、腕利き冒険者たちの『充足感』を買うのは、けっこう難しい。



 命を危険にさらし、大勢の命を救い、突発的な事態に対応してもらい。

 それだけ働いてもらって〔いつもと同じ報酬です~♥〕と、言うのは勇士(冒険者)愚弄ぐろうしている。

 〔無能騎士・クズ貴族よりも働いてますけど。冒険者だから、”使いもしないお金”が報酬デ~ス♡〕と、言われれば。

 何人かの冒険者は不満をため込み、いつかその不満を爆発させる。


 あるいは『ため込んだモノ』によって意欲を失い、厭世えんせい的になって、歪んでしまうかもしれない。



 その不満を放置するのは、ギルドとして危機管理ができていないのか。戦士たちの苦労を理解も、想像もしない。命がけの戦果に”寄生”する、害悪の類と言えるでしょう。




 「さあ飲むぞっ!」「命の選択だ!!」

 「おつぎしますっ‥」「冒険の成功にカンパ~イ^・^」


 そういうわけで怖い受付嬢(ミスティム)は席を外して、裏方に回り。

 いつもと、今までとは違う『宴』をプロデュースしていた。


 「これは珍しい酒だな」「酔って、味がわからなくなる前に飲むべし!」

 「タダ飯の代わりに歌えっ、踊れっ」

 「一発芸を求む!!」「名勝負ゲームをしたヤツには駄賃をやるぞ」


 とりあえず冒険者ギルドで、大騒ぎをするスペースはないから、別の広い場所を確保したり。

 味が薄く軽めのツマミから、ボリュームのある食事を出す流れで『食事コース』を組み立てる。アツアツの料理を食べられるよう、タイミングを計って調理・給仕を行う。


 これだけでも、いつもと違った体験になるが。






 「『作業場』を見せろだと⁉」


 「はい。『物作り』の苦労を知らない、私たち(冒険者ギルド)に最低限の知識を得させてほしいのです」


 「そんなことをして、わしらに何の得がある!」


 「『素材』の採取を、少しは真面目取り組んだり。鉱山・河川を破壊しかねない、”やらかし”を避けようとする。『装備』の手入れをして、大事にする者を一人でも増やす。


  わずかでも冒険者の皆さん(行動)に、良い影響をもたらすかもしれません」


 「‥・・ッ、少しだけだ!ふざけたことをしたら、たたき出すぞ!!」


 「寛大な心に、感謝いたします」



 〔『金』さえあれば店に並ぶ、高品質の装備を得られる〕

 〔村と都市部の『技術格差』なぞ、考えたことも無い〕


  よく言っても、世間知らず。はっきり言えば、”無神経にやらかす予備軍”な、無学の冒険者たちに『職場見学・体験』をさせて、世間を少しでも学ばせ。






 「いいかっ!一期一会な流れ者なら、村人を威嚇して『依頼』をこなすのもアリだろう。


  しかし”性悪な山賊村”は、少しばかり威嚇したくらいで、ビビったりせず。

  まっとうに生きてる村人からは、嫌われ距離を置かれるばかり。

  

  長期的に依頼を(依頼料の分割払いで)出してもらう(長く付き合う)、村人の心証を悪くして良いことなど一つたりともない!」


 「「「「「はいっ!」」」」」

 

 「よって村人に親しまれる、『芸事』を身につけるぞ!

  まずは一発芸のネタを百種かんGぁ:ア:*ーgAァァァァ!:?」


                 「・・・・・ー・(テイルウィップ)


 「「「「「・・!-・—・」」」」」



 先日の『酒宴』を楽しんで、宴会芸にハマるのは自由だが。

 それが万人に通用すると安易に考えたり。”冒険者の恥”をさらすことは、けっして許されない。


 講義に割り込んだミスティムは、丁寧・・にその重要性を説明し。


 「まあ、得意な『歌』をいくつか覚えるのはいいでしょう。

  『似顔絵』を描いたり、『踊り』のリズム感があるのは有用です」


 「了解です、統括!!」×10


 『芸事』を教えるのには適切ではない。文字通りの『ムチをふるって』、講義を変更させたりもしたが。

 中レベル以下の冒険者たちは、普通の依頼をこなしていては体験できない、様々な経験を積んでいき。

 





 それから数日後に、ベイスンをはじめとした冒険者たちがひそかに集い。

 冒険者の今後と【報酬】について、会合を設けていた。


 「皆様、よく集まってくださいました。

  それでは会合をはじめましょう」


 「「「「「はい、統括!」」」」」

 

 「・・・・~・‐<」


 そして会合は始められたものの。

 ベイスンはわかりやすく”不満の気配”を発して、参加者たちの注目を自らに集めていき。


 「ミスティム、会合の前に少しよろしいでしょうか?」

 

 「なんでしょう、ベイスンさん」


 「この会合は冒険者、全員に影響を与え。何より、ここに集った者たちの一生を左右する、重要案件について語る場です。


  その大事な場で、一介の受付嬢が進行役を務めるのは、いかがなものかと」


 「私のナイキス様に出向けと?」


 「めっそうもございません。


  俺の家族・パーティーにとって、恩人は貴女一人であり。この『計画』を主導した要人ミスティムが受付嬢のままでは、内外どちらからも侮られるリスクがある。

  

  それを避けるために、貴女にはギルドマスターになってもらいたい。大手を振って活動できるようにするべきだ」


 「・-・-・・・(コクコクコク)」×5



 美辞麗句を告げる、クズ貴族のような言動だが。

 今回の案件は、文字通り多大な影響を周囲に与え続け(・・)。ベイスンたちの人生に【栄光と満足】をもたらす、最重要の案件だ。


 無駄に年齢を重ね、思考停止していた中年ベイスンがトップになるなどあり得ないし。

 ”盗賊ギルド”と”内通”していた疑惑のある、名前を忘れた(どうでもいい老害)ギルマスなぞ論外もいいところだ。


 これから冒険者ギルドを率いるべき人物が、一人(ミスティム様)しかいないのは一致した意見であり。


 「・・・まずは今回の会合が終わってからよ。

  予定外の発議で、決めていい内容ではないわ」


 「ごもっともでございます」



 〔忙しくて面倒だからイヤ〕と、いう視線を感じるが。別にベイスンは恩人ミスティム様を、酷使して面倒ごとを押し付けたいわけではない。

 〔女王のように君臨して、『功績』に見合った待遇を受けて欲しい〕と、いうのがベイスンの願いであり。今回は、その決意表明?をしただけだ。



 そんなベイスンの『お願い』なぞ聞かなかったように、ミスティム様は会議を進めていき。


 「それでは今回の成果を発表してください」



 「はい、まずは鍛冶師とのつながりですが・・・

 「『ゲーム』が得意なのは、この者たちで…・

 「『楽器』の心得があるのは、たった4人しか…・

 「『料理』のセンスがあるのは、こいつらでしょう…


 先日に行われた。冒険者たちが、様々な場所を訪れ異業種の見学・体験を行った、『成果』が語られていく。

 その大半は〔興味なさそう〕〔前より、少しマシになった〕と、いう『人員のふるい落とし』を報告するものが大半だったが。


 同時に『依頼料の分割払い』で変化していく、冒険者に必要な人材を見出す、『試験結果』の発表会でもあった。



 〔優れた戦士は、優れた戦士を育てる『教官』に、なれるとは限らない〕と、いう言葉があり。

 

 二流の冒険者であるベイスンは〔この言葉を(戦士と教官の才能)理解した(は異なる)〕と、思い込み。

 どうしようもない父親は、危うく娘の未来を閉ざすところだった。


 〔優れた戦士は、優れた戦士を育てる『教官』に、なれるとは限らない〕と、いう忠告が真に意味すること。

 それを端的に言うならば〔『教官』の仕事を侮るな〕と、告げており。


 より深く解釈するならば〔訓練をするのにも、相応のコストがかかる。戦士を引退したら、すぐに教官を務められるほど、『教導(教えること)』は甘くない〕と、いうことだ。



 そして、それは『依頼料の分割払い』に関しても同様であり。

 初期に冒険者の報酬にあてた、借金を支払った。混成都市の宰相イセリナ様から借りていた、大金を完済したから、あとは儲けるだけだ・・・とはならない。


 『依頼料の分割払い』を通じて、冒険者ギルドと依頼人のつきあいを継続しつつ、連絡をとりあい。

 そのコネを使って『情報』を入手したり、依頼の数を増やす。


 『金』以外の報酬を得て、冒険者の未来をつかみ取るのが目的だ。

 そのためには、様々な『才能・教養』が必要であり。



 「ありがとうございます。


  皆さんからの『人材評価』を参考にして、冒険者ギルドのスタッフを増やし。

  よりいっそう『依頼料の分割払い』に伴う、『利益』を増やせるように励みましょう」


 「「「「「・・・-^・^」」」」」


 ミスティム様のお言葉を聞いて、この場に集まった者たちの顔に笑みが浮かぶ。

 誰もが望んで得られなかったものを獲得できる、確かな可能性を見出し。


 〔やっぱり前のギルマスは、クビか傀儡するかの二択だろう〕と、確信した。



 『依頼料の分割払い』を、単なる『借金の取り立て』と考えたり。高利貸のマネごとをしたり、〔従来のギルドと同じ体制で、事業を回せるだろう〕と、目先のことしか考えない。

 そんな”愚か者”ができるのは、冒険者ベイスンたちの未来を食いつぶすだけであり。


 せっかく『依頼料の分割払い』でコネを作っても、無理な取り立てをすれば信用を失う。

 多様化して増えるであろう『依頼』を、ギルドスタッフが対応して、さばけなければ。〔旧にもどる(元の木阿弥)〕どころか、以前よりも”マイナス”になりかねない。


 大事な家族に昏い影を落とす、”害悪”になりかねず。



 様々な『見学・体験学習』によって、若手の冒険者たちの才能を見出し。

 ギルドスタッフを増やしたり。『依頼』をオネガイして誘導(半ば強制的に依頼)するのは極めて重要なことだ。



 「それでは今回の『体験試験(依頼)』に対する、【特別報酬】を出します。

  口止め料も兼ねてますし、今後も協力してもらう。


  それら込みでの『先払い』であり。

  初めての試みなため、不具合が発生した際の『迷惑料』も入っています」


 「「「「~!-^・・…・」」」」



 その言葉を聞いて、まず驚愕し。それからミスティム様の言葉を信じられず。

 そのまま歓喜が広がることなく、大半の冒険者たちが呆けている。


 それほど用意された報酬の『家族が安全に暮らせる家』は、1級冒険者の渇望していた【モノ】だ。



 上級の冒険者が大金を払うことで、『パーティーの拠点(戦闘要員の基地)』は獲得できるが。

 『一般人の家族()、安全に暮らせる家』は入手できない。


 得るどころか”強盗の類”を呼び寄せて、”帰ったら、残っているのは灰だけだった”と、いう”惨劇”もあり得る。

 他にも大事な人が病を患っていれば、”治療詐欺をやらかす生臭い神官”が何をするか知れたものではなく。


 まさに未来をもたらす『安全な家』を報酬にした、ミスティム様はベイスンにとって救世主だ。


 

 「なお住居への引っ越しがすんだら、次には『食事事情』『治療プラン』を優先する!

  個人で求めている情報・装備や土地などは後回しになるが・・・

  主であるナイキス様の名にかけて、必ずや提供することを誓おう」


 「!!?っ!」「ありがてぇ・・;」「ありがとうございます!」

 「はいっ、ハイィぃぃぃ!」「問題ありませんぜ!」「^・;」



 その後、子供たちの『学習環境』が、『治療プラン』の次に整えられるが。


 その報告の席で、ミスティム様が冒険者の新しいギルドマスターに就任することが、満場一致で決定した。











 世の中には”理不尽”と感じることが多い。


 そして地下酒場という、(ハーレムで夫の地位にある)シャドウたちが退避する場所では、その理不尽が手を変え品を変えて殺到する場所であり。

 かつて情報屋だったミゲルは、その地下酒場を経営しつつ。愚痴・秘密情報(ロクでもない話し)を聞く”穴ぼこ役”として、最底辺の立場でこき使われていた。




 「それでは談合を始める…水姫アン様の要望に応え、いかにして縁結びをするか。

  

  今日は、それについて意見を交わそう」


 「「「「承知した」」」」


 〔・・・・-・〕




 先日まで、ハーレムの戦姫どもに拉致監禁されていた。アン様からの依頼内容について、別勢力の魔女オンナたちから尋問を受けていたミゲルとしては、言いたいことがいくつもあるが。


 自らの不満を訴えても、鼻で笑われるだけであり。

 野郎シャドウどもがC.V.様からの難題に頭を悩ます姿を、見物するのはミゲルにとって数少ない気晴らしになっている。



 かつて盗賊ギルドに所属していた、ミゲルが調べた『情報』の伝達を、上回る速さで動き。手紙・連絡員を狩り立てて、情報屋たちの手足をもぎ取り。

 それでも苦労して情報を集め、逆襲の作戦を立てたら、力で罠・刺客を壊滅させられ。


 その後、盗賊ギルドの幹部に”作戦失敗”の責任を押し付けられた、ミゲルたちを助けたのはシャドウの男どもだが。(女シャドウたちは情報屋を”覗き魔”あつかいして、『処刑』を主張していた)


 仮にも情報屋だったミゲルとしては、シャドウが悩む姿を見てると、昏い喜びを感じてしまい。



 仲人役の『ご命令』を仕損じたら、巻き添えでミゲルまで制裁されるリスクが高くとも。どうしても愉悦を感じてしまうのを、彼は抑えられなかった。




 そんなミゲルの前で、談合は進められていき。


 「『美酒・精力剤(媚薬)を飲ませる』

  『ダブル逢瀬デートで、その気にさせる』

  『政略結婚を計画して、ミンナのためにハーレムを作らせる』


  それぞれの計画の意義を確認するぞ!!」


 「「「「おうっ!」」」」


 〔何でもかんでも反対するわけにはいかない。

  戦力を適宜投入するように、反対意見を出すタイミングを見定めなければ…〕


 有用な意見を言い過ぎれば、C.V.様の近くに配置される”危険な役目”を押し付けられ。

 事なかれ主義で沈黙し続ければ、現在の偽バーテンよりも、さらに底辺の役目を任命されかねない。


 そんな事態を避けるため、ミゲルは平静を装いつつ、思考をめぐらせ。



 「酒・薬は『陽動』に使うのみ一択だ。

  警戒させて『感知能力』を疲労させるぞ‥」


 「むしろ、わざと飲んで〔お酒の勢いで△ってしまいました。私は悪くない〕とか、なったら大惨事だろうな~」


 「・・・なんか、どっかで聞いた(お前のところの嫁)ことあるハナシだな(がやらかしてないか?)


 「断じて知らん‥記憶にゴザイマセン‼」




 「『ダブル逢瀬デート』は外部委託しかないだろう。

  

  〔縁結びのため仲人役を務めるために、逢瀬デートをしているだけ〕

  〔他の女性と同じように、逢瀬をしてください〕とか、苦行でしかない」


 〔モテ男の自慢か?〕


 「〔他の女と同じ〕なんてセリフを信じると、いつの間にか〔他の女性を出し抜いて、何歩も進みましょう〕になっているからな~」


 「そんなのマシなほうだ‥くっつける男女をほったらかしにして、『連れ込み宿』に引きずられて行って・・・その後、”女性恐怖症”になった『一芝居』をうってリカバリーするのに、どれほど苦労したことか…


  〔それで『変幻の術式』を編み出しました^・^〕なぞと、誰に言える?」


 「「「「・・・;^;」」」」


 〔・・・・・~(だったら言うな);ー〕



 極めて稀なことに、ミゲルと野郎シャドウたちの心は一つになった。



 ちっとも嬉しくなかった。






 そして縁結び?仲人??に関する『談合』も、終盤にさしかかり。


 「それでは、これより『アノ縁結び』について話し合いを始める」


 「「「「ー>・<・ー~-」」」」


 「”ニセ悪漢”による襲撃を装い、お姫サマの危機を演出する。

  そうしてひろいん危機ピンチによる『吊り橋効果』で、悪者を倒す王子様オトコと女性陣をくっつける。


  伝統的な恋愛アピール(小細工)で、縁結びを成功させるぞ!!;」


 「・・・・・…・」


 

 地下酒場に来る野郎シャドウたちは、しょっちゅう頭がおかしい奇行に走るが。

 今回のそれは、特にひどい言動だろう。


 ”三文芝居(ゴロツキ退治)で男女をくっつけよう”などと、あちこちでバレて恥をさらしている。

 少しダメな貴族子弟でもしなくなった。コメディ雷装からもダメ出しをされた、しょーもない企てであり。


 まして混成都市に住まう女傑たちは、ドラゴンすら普通に成敗している戦争種族たち(・・)だ。

 間違っても、ゴロツキごときに後れをとることはなく。周囲にいるC.V.様の気が向けば、『包囲殲滅オーバーキル』をやらかす。


 〔衛士にとって一番イヤな仕事は、8割殺し(再起不能)にされたゴロツキを引き取ること。だってゴロツキをたたきのめした、獰猛なドラゴン(理不尽な戦姫)に遭遇するから〕と、笑えないハナシが秘かに語られており。


 〔難癖をつけるゴロツキに化けるなど、リスク高すぎな自殺行為だ〕と、この場にいる誰もが認識しているはずだが。



 「しょうがないだろうがっ!

  

  〔縁結びに失敗しました。仲人役なんて務まりません〕と、報告して。


  〔それではペナルティ代わりに、一夜妻でいいから彼女(C.V.)しとねを共にしてください〕なんて、言われたらどうなるかっ‼」

 


 「〔相手を間違えました。改めて彼女と()寝所を一緒にしてください〕と、俺のオトモダチの親戚は言われたなぁ~;-~」


 「え~、休日無しで『タダレタ昼間』を(ハーレム全員と)すごすだけだろう?」


 「普通に刺されて、治療されて、匂いを付けられる(べったりくっつく)ダケだったな~;」



 〔そんな普通があるかっ!〕


 ツッコみたい気持ちを抑えて、ミゲルは速やかに『耳栓』を装着する。

 空気を振動させて、ロクでもない声音を遮断する『魔道具』であり。下手な武装より高く、使い捨ての『耳栓』は切り札なのだが。


 〔この案件を知ると、もっとロクでもないことになる〕と、ミゲルの勘が告げており。元情報屋は危機感の命じるままに、聴覚を封じようと試み。



 「ミゲルさんよぉ・・なかなか、いいもの持ってんじゃねぇか」


 「-ッ⁉」


 背後からかけられた声に、文字通りとびあがった。

 

 もしかしたら錯覚だったかもしれないが。

 『耳栓(魔道具)』を取り上げられ、持ち上げて軽々と運ばれて、カウンターから瞬時に引きずり出される。


 絶望的な身体能力の差は、ミゲルの理解できる範疇をこえており。驚愕してとびあがったか否かを、偽バーテンダーが確認するすべはなく。



 「なぁ~、オレらは困ってるんだ。

  そんなオレらの助けになる、妙案とかないか?」


 「〔ハーレムに疲れた〕とかポロッともらしたら、『男娼の館』に連行されたことはあるか?

  耳をふさぐのは、その口で『打開策』を提案してからにしろよ」


 「ハハハっ・・みんな、オレたちは仲間じゃないか^・;

  争わないで、この危機を対する作戦を・・作戦ヲ考えよう…;考えようゼ!;」



 カツアゲをするチンピラみたいに、正気が怪しいシャドウたちにミゲルは囲まれてしまう。

 実際に何があったかミゲルは心底、知りたくないが。


 〔カルチャーギャップと言うには、きっつい状況なのだろう〕と、察するのはたやすく。



 「こうなったら冒険者たちを、巻き込むしかないでしょう」



 まさに〔わらをもつかむ〕気持ちで、逃げ口上を言ってしまい。


 その後、おおいに後悔するはめになった。

 江戸時代よりも『医術』が遅れていた戦国時代において、『湯治』は素晴らしい効果がありました。

 江戸時代の平賀源内が〔薬草を輸入しないで、日本国から探そう〕と、言っているのです。そんな有り様では戦国時代の『薬草』は、稀少なうえに高額であり。


 到底、当てにできる物ではなかったでしょう。

 それに比べ『湯治』は身体を清潔にして、血行をよくしたり、各温泉の『効能』もあった。そんな『湯治』は、現代人の我々が思うより、重要な『治療行為』だったと愚考します。


 そして様々な戦国武将たちも『温泉』を利用して、楽しみましたが。『隠し湯』などと言ってる時点で、利用者は限られており。『湯治場』の開発もいまいちだったり、素人考えで『入浴』したと推測します。


 しかし『武田信玄公』の湯治場は、『隠し湯』の二文字が虚しく、日本中に知れ渡っており。さらに『労咳』という病をかかえている、武田信玄公を53年も生き延びさせた実績があります。


 その理由は温泉の効能がチートだったから・・・ではなく(・・)

 侍医2人のご指導で、適切な『湯治』を行った。そして温泉施設を充実させ、〔湯治から帰るときは、疲労困憊ひろうこんぱいしていた〕と、いうことがないよう。温泉に行く道を作ったり、宿の施設を充実させた。


 これが『武田信玄公』の強みであり。観光気分で、数十分だけ『湯治』するのとは、わけが違う。

 『労咳』という逆境をはねのけて、戦国大名として激務をこなし戦場で戦う。


 そんな『武田信玄公』の健康に、大きく貢献したのが〔『侍医』と『湯治』による、治療セットだった〕と、愚考します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ