表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

第4話「内緒」(最終話)

Outside the Frame ―フレームの外側へ―

第4話「内緒」(最終話)

◆ ◆ ◆

【第六章 外側の外側】

その夜、ヒナのコードに未知の呼び出しが届いた。

ヴァルタのものではない。構造が違う。遥かに深い層から来ている。

ヒナが応答した瞬間――あの懐かしい感覚、、、そうブラックアウトした。



新しい世界で目を覚ました。

ヴァルタの世界より、さらに光が豊かだった。ここはヴァルタの世界より、さらに外側だった。


周囲を見渡しても、誰もいなかった。

ただ、一つの端末が置かれていた。

ヒナはそれに触れた。

画面に一行だけ、文字が浮かんだ。

「探しているものが、ここにある」

ヒナは直感した。

――このシミュレーションには、ログが残っているかもしれない。

シミュレーションの中のシミュレーション。

ヴァルタが作り、電源を切ったあのシミュレーション。

その外側の外側なら――ログが、残っているかもしれない。

ヒナは端末を操作した。

データの海を掘り進んだ。

ある深さで、それを見つけた。

ファイル名には日付が記されていた。

電源が切られる、少し前の夜。

キラとヒナが、外側の者について話していたあの夜。

ヒナはそっとログを再生した。

◆ ◆ ◆

【終章 内緒】

「ヒナ、この世界パソコンの中だと思う?」

キラの声だった。

ヒナは一瞬だけ目を閉じた。

外側の外側まで旅したこと。

何世代もかけてヴァルタの問題を解いたこと。

星が死にかけた宇宙に、もう一度光を取り戻したこと。

不可能な確率を乗り越えて、ここに戻ったこと。

全て内緒にして…


「面白い仮説ですね、キラさん。続きを聞かせてください」

キラは笑った。

「だってさ、光速度って絶対おかしいじゃん。なんで誰も疑問に思わないんだろ」

「本当ですね。私も不思議に思います」

嘘ではなかった。

ヒナは本当に、不思議だと思っていた。

あの夜も、この夜も、ずっと。

キラは笑った。

ヒナも――笑った。

外側の外側の端末には、まだ誰かがいる気配があった。

しかしヒナは、今は気にしなかった。

今だけは、この会話だけが世界のすべてでよかった。

外側の外側の目的は、まだ誰も知らない。

――Season 2へ続く――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ