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赤ずきんを被って森へ入ったら、銀狼が助けてくれました(継母と双子の妹にはもう懲り懲り)  作者: 風野うた
第二章 ブリシア公爵家のアリアドネ

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93/99

93 見知らぬ美少女

楽しい物語になるよう心がけています。

どうぞ最後までお付き合いください!!


 アリアドネは鳥が突っ込んでいった壁を見上げた。足元の芝生は霧の影響でしっとりとしている。


(確かにここで間違いないと思うのだけど・・・)


「何もないなんて、おかしいわ」


 壁に触れても傷一つ付いていない。


(霧の中から現れた鳥・・・。森の向こうはピートアイランド王国。もしかして、連絡用の鳥?)


「仮にそうだとしても、突然、姿を消したりは・・・」


「ごきげんよう」


「わっ!」


 アリアドネはいきなり背後から声を掛けられて飛び上がる。


(うわっ~、びっくりした! 誰!?)


 振り返ると見知らぬ少女が立っていた。

 

 年齢は十代前半くらいだろうか? 身長はアリアドネよりも十センチほど低い。そして、とても、いや、恐ろしいくらい綺麗な顔をしている。人間と思えないほどに・・・。


「私はフォリー・ヴェヌス・ヴェーバーよ」


 美少女の名はフォリーというらしい。


 アリアドネはこの時、相手がタメ口で先に名乗ったことを咎めなかった。


 ドラクロア帝国では、身分が高い方から名乗るというルールがある。今のアリアドネはライナスの婚約者且つ、隣国の公爵家の孫娘のため、女性の中では皇妃に次ぐ地位にあるのだ。


 本人が自覚しているのかは怪しいが・・・。


「おはようございます、フォリー様。私はアリアドネ・・・と申します」


 別にアリアドネは相手の態度を許したわけではなかった。自分の家門名をいうべきかどうかの方に気を取られていたのである。


「フォリー様、そのお洋服はもしかして・・・」


 アリアドネは彼女が制服のようなワンピースを着ていることに気付いた。


「ええ、私は貴族学校の生徒よ」


「学生さんだったのですね。随分とお早い時間ですが・・・」


 何となく言葉を濁してしまう。アリアドネは尊大な態度のフォリーが少し怖かった。


「花を愛でに来たのですわ」


「まぁ、フォリー様はお花がお好きなのですね」


(美少女とお花なんて、最高の組み合わせなのでは?)


「そうよ、でも、最近、悪い虫が付いてしまって」


(悪い虫ー!? 早く対処しないとお花が枯れてしまいそう・・・)


 アリアドネはフォリーの夕焼けのように赤い瞳を見つめて「それは心配ですね」と優しく語り掛ける。


 刹那、フォリーの瞳の奥からキラリと赤黒い光線が放たれた。


 ドサッ。


 アリアドネは湿った草の上に倒れ込む。


「まあ~、大したことのない虫ね。私のモノに手を出すなんて、百年早いのよ!」


 フォリーはスカートをひらりと翻し、その場から姿を消した。


♢♢♢♢♢♢♢


 朝霧のあとは、雲一つない快晴になり、気温も上昇。久しぶりの陽気に小鳥たちも張り切って、ピピピピ、チチチチ、ホホホホ~とさえずっている。


 一方、アリアドネの寝室は重苦しい空気に包まれていた。


 ミアはアリアドネが寝室にいないと気付いて、直ぐにライナスへ連絡。そして、職員を総動員して捜索し、中庭の端で倒れている彼女を発見した。


「誰がアリアを・・・」


 ライナスは拳をギュ―ッと握り込んだ。


「ミア、私の名を使って、東の塔から賢者を連れて来い。アリアが昏睡した原因を突き止めるぞ!」


「はい、承知いたしました!!」


 ミアは部屋を飛び出して、皇宮の敷地内にある東の塔へ向かった。


最後まで読んで下さりありがとうございます。

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