表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤ずきんを被って森へ入ったら、銀狼が助けてくれました(継母と双子の妹にはもう懲り懲り)  作者: 風野うた
第二章 ブリシア公爵家のアリアドネ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

90/99

90 王子からの手紙 上

楽しい物語になるよう心がけています。

どうぞ最後までお付き合いください!!


 アリアドネは朝霧に包まれた森を窓辺から眺めていた。まだ、部屋の中はひんやりとしている。


「ん~、寒っ」


 彼女は上腕をスリスリと撫でて、あたためようとする。


「ライナス殿下のぬくもりが恋しいわ」


 アリアドネの体調を心配して、ライナスは毎晩、添い寝をしてくれていた。


 ところが、昨日、皇宮の医師が『アリアドネ様、すっかり元気になられましたね。今後は疲れを感じたら早めに休息を取られるようにして下さい』と回復宣言をしたため、彼がこの部屋に居座る理由が無くなってしまったのである。


 しかし、本音をいうなら、アリアドネはライナスと一緒に寝たい。


 人間のライナスが間近にいると彼の美し過ぎる顔に圧倒されて、未だに緊張してしまうのだが、なぜか銀狼の姿の時は緊張することも無く、素直に甘えられるのだ。


 それにフカフカモフモフの毛皮に包まれて、眠りに落ちていく幸福感は唯一無二。


「うーん、今日も森は霧に包まれているけど・・・、がけ崩れの復旧はどうなっているのかしら?」


 アリアドネの脳裏に斜面が酷く崩れていく場面が再生される。


――――あれを元通りにするにはかなりの時間と労力を要するだろう。素人目でもそう感じるくらいの惨状だった。


(一度目はライナスに遭遇してここへ連れて来られて、二度目は崖崩れでここに戻って来て・・・。私、ピートアイランド王国に辿り着けるのかしら)


「ん?」


 物思い耽っていると視界の端に物凄いスピードの中庭を突っ切っていく、何かが映る。


「キャッ!!」


 その何かが建物に衝突する瞬間、アリアドネは顔を手で覆った。ところが、辺りは静寂そのもので・・・。


(あの勢いでぶつかったら、大きな音がしたり、振動を感じたりすると思うのだけど・・・)


「気になるわね」


 アリアドネはガウンを羽織って、部屋を出た。


♢♢♢♢♢♢♢


「殿下、おはようございます」


「フェル、早いな」


 ライナスが執務室に入ると、既にフェルナンデスがいた。


――――先ほど、夜が明けたばかりというのに・・・。


「(自宅に)帰らなかったのか?」


「はい、仮眠部屋に泊まりました」


「無理をさせてすまない」


 アシュレイが隣国にいるため、フェルナンデスの仕事量は増えている。ただ、ライナスが居るので、期日を超えるような事態にはなっていない。


――――ヒュッ。突然の風切音と共にキラリと光る物体が部屋に現れた。


「魔法郵便か」


「そうみたいですね」


 ライナスは宙に浮いている光へ手をのばす。光の玉はライナスの手に反応して瞬き、一通の手紙へと姿を変えた。


「――――ジャイルからだ。隣国で何かあったのか?」


 ライナスはブツブツと呪文を唱えて、手紙に施された封印魔法をとく。そして、便箋を取り出した。


 ジーッと、文面を見つめて固まるライナス。


「何と書かれているのですか?」


 フェルナンデスは待ち切れず、上司に声を掛ける。


「ここに書かれていることが本当なら・・・、ジャイルは良い奴なのかもしれない」

最後まで読んで下さりありがとうございます。

面白いと思ったら評価、感想のほど、どうぞよろしくお願いいたします。


ブックマーク登録もお忘れなく!!


誤字・脱字等ございましたらお知らせください。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ