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赤ずきんを被って森へ入ったら、銀狼が助けてくれました(継母と双子の妹にはもう懲り懲り)  作者: 風野うた
第二章 ブリシア公爵家のアリアドネ

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87/99

87 自称友人 下

楽しい物語になるよう心がけています。

どうぞ最後までお付き合いください!!


「ごきげんよう、ジャイル殿下。本日はどのようなご用件で?」


 アシュレイは淡々とした口調と表情のない顔で挨拶をする。


「その顔、その言い草!――――アシュ、随分と冷たいじゃないか! 先日は俺の寝所にまで入って来たくせに!!」


 頭脳明晰で豪快な性格の第四王子ジャイル。彼は今、もっとも次の国王にふさわしいと噂されている人物だ。


 しかし、ライナスとアシュレイは彼のことを警戒している。食えない人物として・・・。


「先日は大変失礼いたしました。お陰様で助かりました」


 アシュレイは恭しく頭を下げる。――――相手の煽りに乗るつもりはない。


「いやいやいや、何でそんなに他人行儀なんだ!? 俺とお前の仲だろ?」


「いえ、いつも通りの距離です」


「酷い・・・。お前、ライナスに似て来たんじゃ・・・、いや、そんなことを言いに来たのではなかった。――――なぁ、アシュ、俺をライナスのお気に入りに会わせてくれ」


(ああ、やっぱり、殿下ライナスじゃなくて、アリア様に会いに来たのか~)


 予定通りなら、ライナスとアリアドネはもうブリシア家に到着している時間だ。しかし・・・。


「父上に謁見する前に会っておきたいんだ」


「何か急ぐ理由でもあるのですか?」


「ん〜、強いて言うなら、ライナスの女の好みを知りたいという好奇心?」


 ジャイルはアッハッハッハと大声を上げて笑い出す。


(怪しい・・・。絶対に嘘を吐いている)


 食えない相手である。アシュレイはついつい疑ってしまう。


「大変申し訳ないのですが、ジャイル殿下は当分の間、アリアドネ様とお会い出来ません」


「はぁ?」


「先ほど、ブルーフォレスト(国境の森の名)で大規模な土砂崩れが発生し、道が寸断されてしまったとのことです。恐らく、復旧するにはかなりの時間を要するでしょう。――――というわけで、ライナス殿下たちは皇都に引き返すことになりました。今後の予定も・・・」


「いやいやいや、情報が早すぎないか? 俺の耳には何も届いていないぞ!」


「左様でございますか。差し出がましいとは存じますが・・・、ジャイル殿下、こちら側からブルーフォレストに至る道を、一刻も早く封鎖された方が宜しいかと・・・」


「ああ、もう! 分かった!! 今日のところは引くが、次の機会には絶対、父上(国王)より先にアリアドネと会わせろよ!!」


――――ジャイルがアリアドネのことを呼び捨てにしたので、アシュレイはカチンと来た。


「それはお約束出来かねます」


「なっ!」


 一瞬、怒りを覚えたジャイルだったが、スーッと深呼吸をして、感情を整える。


「今日はお前の勝ちだな。俺は今から街道を封鎖しにいく」


「迅速にご対応して下さり、ありがとうございます!」


 アシュレイは晴れ晴れとした声と笑顔でお礼を告げ、キャビンから降りた。


 ジャイルが御者に指示を出すと、程なく馬車は動き始める。


「上手くあしらえて良かった・・・」


 馬車を見送りながら、アシュレイはボソッと本音を溢す。


(ピートアイランド王国の王族にアリア様を奪われたくないから、これから婚約を申し込むとか殿下が言ってたし~。俺、いい仕事をしたんじゃないか)


 アシュレイは満足げに曇り空を見上げた。


「(恋愛経験ゼロの幼馴染の恋が)どうか上手く行きますように・・・」

最後まで読んで下さりありがとうございます。

面白いと思ったら評価、感想のほど、どうぞよろしくお願いいたします。


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