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赤ずきんを被って森へ入ったら、銀狼が助けてくれました(継母と双子の妹にはもう懲り懲り)  作者: 風野うた
第一章 クロ―シェ伯爵家のアリアドネ

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41 謝罪

楽しい物語になるよう心がけています。

どうぞ最後までお付き合いください!!


「あっ!」


 執務室に現れたクラウス(ジョナサン)を見て、アリアドネは声を出してしまう。


(彼はあの時の・・・、私のことを犯人かも知れないと言った人だわ!)


「すみませんでした!!!」


 ジョナサンは開口一番、謝罪の言葉を発し、アリアドネの前に来て、深々と頭を下げた。


「アリアドネ、私はブリシア公爵家の養子ジョナサンと申します。伯父のバーゼル公爵の力を借りて、あなたのことを助けるためにこの国へ来ました。それなのに・・・、全然、上手く立ち回ることが出来ず・・・」


 ジョナサンはあの時の行動を反省している。


「私がもう少し冷静に対処出来ていれば・・・」


 今更としか言えないが、アリアドネの姿を確認する前に『主任~!! その女は一昨日にクロ―シェ伯爵家から大金を盗んで逃げた女かもしれません』と廊下で叫んだ自分を殴りたい。


「―――で、君は助けるつもりの相手を牢に投げ込んだというわけだな?」


 ライナスは嫌味をたっぷりと込めていう。


 彼の判断ミスでアリアドネはあの冷たい石床で眠ることになったのである。


「はい、その通りです。アリアドネ、地下牢に入れられたのは私のせいです。本当に申し訳ございませんでした」


 嫌味もしっかりと受け止めて、ジョナサンはアリアドネにもう一度、謝った。


「ジョナサン、言葉が足りない・・・。君は先輩から『客人が犯人かもしれない』という伝言を預かって、ジャスパー・カナディーを追ったのだろう? しっかりと詳細も話しておかないと誤解されたままになるぞ」


「はい」


 ジョナサンはさりげなく彼のフォローをしてくれるライナスの思いやりに胸が熱くなる。


(なるほど、ジョナサン様が自分の意志で私のことを犯人と決めつけたわけではなかったのね。ライナス殿下の説明がなかったら、分からなかったわ)


「ジョナサン様、地下牢からは無事に出て来られましたし、もう気にしなくていいですよ」


「アリア様、あんなに酷いところへ入れられたのですよ。もっと怒ってもいいのではないですか?」


 ここでアシュレイが口を挟む。


 彼は地下牢がどういうところなのか良く知っている。


 あれは目の前の可憐な女性を問答無用でいきなり放り込むようなところではない。


 皇族の殺害など、明らかに死罪レベルの罪を犯した者を放り込む場所なのである。


 なので、環境も劣悪だ。


「いえ、地下牢はそんなに悪いところではなかったですよ。もう二度と外に出られないかもと思ったら、少し悲しかったですけど・・・」


「地下牢がそんなに悪くない・・・?」


 アシュレイは信じられないという顔でアリアドネを見る。


「はい、窓もありましたし、椅子や敷物もあって・・・」


―――ここでアリアドネはみんなの表情が固まっていることに気付いた。


「私、何かおかしなことを言ってしまいましたか?」


 彼女は隣に座っているライナスに尋ねる。


「ああ、かなりおかしなことを言っている。地下牢のことを悪いところではないというなんて・・・。あれは重い罪を犯した者を入れておくところだ。アリア、君はこれまでクロ―シェ伯爵家でどんな生活をしていたんだ?」


「それは・・・」


最後まで読んで下さりありがとうございます。

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