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赤ずきんを被って森へ入ったら、銀狼が助けてくれました(継母と双子の妹にはもう懲り懲り)  作者: 風野うた
第二章 ブリシア公爵家のアリアドネ

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103 清廉な判断

楽しい物語になるよう心がけています。

どうぞ最後までお付き合いください!!


『消滅する』の意味が分からないライナスとアリアドネ。


「フォリー嬢の存在を消すということです。彼女をこの世に産まれていないことにするのです」


「フォリーを殺すということか?」


「いいえ、殺しません」


 ライナスはゴールの発した言葉の意味を考える。


「フォリーはこの世から消えるけども、殺すわけではないということか?」


「そういうことです」


(産まれていないことにしたら、殺したということにはならないということ?? 分かるようで分からないというか、すんなり納得していいのか……)


 ライナスとゴールが頷き合っているのをみて、アリアドネは置いていかれてしまった気分になってしまう。


「この方法はアリアドネ様の力をお借りすることになります」


「へっ!?」


 変な声が出た。


 アリアドネは急に自分の名を出されて驚く。


(力と言われても・・・、魔法なんて何も習得していないし・・・。それに魂の状態にされてしまった時、何の対処も出来なかったわ。ただ、風に乗って上昇して・・・、それをライナス殿下が見つけてくれたから、元の身体に戻れたのだもの)


「私には何の力もありません・・・」


 アリアドネは弱弱しい声で否定した。


「いえ、アリアドネ様は時を操る力をお持ちでしょう? その力をお借りして、私が実行しますので、大丈夫です」


(ということは、私は力を貸すだけでいいのね。だけど、それ以前に、一人の人間の存在を消すなんてことをしてもいいのかしら・・・)


 アリアドネの脳裏にアシュレイの嘆き悲しむ姿が浮かんでくる。


 とはいえ、フォリーの存在をこの世から消した場合、アシュレイの中にあるフォリーの記憶も消滅することになるため、現実の世界でアシュレイが嘆いたり悲しんだりすることは無い。


―――だが、本当にそれでいいのだろうか。


「その方法はご家族の思い出も奪うのですよね……」


「アリアドネ様は殺されそうになったのに犯人の家族のことまでお考えになられるのですね」


(ゴール様は私に命が脅かされていたことを忘れるなと言いたいのね。ライナス殿下に見つけてもらえなかったら、確かに私はここに居なかったわ。だけど……)


「―――なぁ、やはり、おかしなことをするのは止めて、フォリーを捕まえて罪を償わせよう。アシュレイのことは私が何とかする」


 ライナスは至極真っ当な判断を口にする。


「しばらく、アシュとは一緒に仕事が出来なくなるかもしれないが、変な事例を作るのは許可出来ない」


「皇子は本当にそれでよろしいのですか!?」


「ああ、フォリーを捕まえて、魂抜きをどこで習得したのか聞き出した方がいいだろう。アリア、君はどう思う?」


「私は……」


 アリアドネはアシュレイのことが気がかりだった。しかし、自分以上にアシュレイと付き合いの長いライナスが覚悟を決めたのだ。


「私もライナス殿下の意見と同じ考えです。存在を消すという方法に力を貸すことは出来ません」


「――――分かりました。お二人はとても清廉な方なのですね。では、他の方法を……」


 大人の姿のゴールは子供の姿の時以上に表情が読めない。なのに、アリアドネを見つめる時だけ目元を緩めるのだ。ライナスはゴールに対して、不信感が募る。


「先ほど、皇帝陛下に強力な結界を張っていただきました。それを利用し、結界内の時間だけを一時的に巻き戻して、犯行を阻止するという方法を提案いたします」


最後まで読んで下さりありがとうございます。

面白いと思ったら評価、感想のほど、どうぞよろしくお願いいたします。


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