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女神コンスルタのなんでも屋、下界支店!  作者: 兎夜 るびい
第一章 開店準備
24/27

22 急展開すぎてついてけないんだが

ちょっと長めプラス急展開。

「雪姉様!逃げてくださいっ!」

「…………は?」


 久しぶりに討伐依頼でもするかと思って来た昼下がりのギルド。金髪の少女が唐突に入り込んだ!いやいや、アンタ夜行性じゃないの?


「早く、早く!使徒が来ますっ!」

「落ち着け、そしてまずは詳しい話をだな……」

「ユキネ、知り合いかい?」

「なんて可愛い女の子」

「双子に見えるしー」

「雪姉様、来てくださいっ!」

「おわっちょ、待てよ冬音!話聞いてよ!おーいおい!?」


 ずんずんと進む妹(世界最強)に腕を引かれているか弱い姉。きっと傍から見たら凄い仲良しに見えるだろうけど、冬音。顔怖いよ。


「!こっちの門も駄目……!雪姉様、失礼します!」

「へ?」


 体格差ゼロの妹にお姫様だっこされて空を舞う姉。うん、なして?


「テメエエエエエエエエ!それがあたしが高所恐怖症だと知っての所業かこのアホおおおおおお!離せ下ろせヤダ怖い死んじゃうう!イヤああああああああゔぇっほげほっごはっ!」

「ごめんなさい、少し我慢して下さい!……うわっ上にもいるのかぁ……」


 もう涙でろくに周り見えねぇし、ジャンプで壁超えた妹に叫びすぎて喉潰れて声出ないし!急展開すぎて訳分からないわ!誰か説明してよ!


「雪姉様、一つ謝ることが」

「なに」(掠れ)

「フユと雪姉様がグルだとバレました」

「テメエエエエエエエエ!」(掠れ)


 最悪じゃねえか!適当に冬音にあしらってもらって平和に店の仕事でもして暮らそうと思ってたのにマジか。いつも運がいいあたしにしては付いてなさすぎ!


「ちなみにフランおばさんは連行されました」


 オゥ、マイ、ガッ……。そして現れました使徒の軍勢。天使感しかないけど中々壮観。面倒この上ない。あれ、今詠唱できないからあたし完全に荷物じゃね?とか思ってたらパーティーメンバーに追いつかれました。


「あああああユキネたんを狙う奴は天使だろうとぶっ飛ばすううううう!」

「ロリコン怖っ」

「でも今回ばかりは同情するしー」


 あ、勇者さんがいる。何かトランスしてる?鑑定。


NAME:セリア・パレンネーロ(メアバンティロシア)

SPECIES:兎獣人(神)

AGE:15(unknown)

LEVEL:55(unknown)

LUCK:1(unknown)

JOB:勇者Lv10 魔法士Lv10 占術士Lv8 斧士Lv20 薬師Lv9 転移の女神の使徒Lv1

HP:15000

MP:68000

SKILL:アイテムボックス 斧術 身体強化 勇者の資質 不運 鑑定 解体 魅力 成長促進 全力

 薬学 限界突破 魔法学 詠唱短縮 転移の女神の加護


 強っ……。メアバンティロシアって、なんだ。あれか?転移の女神?だっけ。思ってたより登場早いなーおい。まだバハムートさんからのお願いもほぼ達成率ゼロなんだけど?とりあえず冬音越しに会話する。


「アイナさん、解呪のやり方って知ってますか?」

「悪魔憑きなら分かるけど、多分あれは違うしー」

「ぅおらぁ!掛かってこいやオラ!ここから先に進めると思ったら大間違いだぞオラ!」

「ハク、ヒュー、皆、ごー!だよ!」

「ワフゥウウ!」

「ガウガウガッ!」


 ロリコンは完全に目が逝ってる。拳闘士って怒るとこんな風になるんだー。暗殺者と合わせて凄いぞー。浮いてるのがどんどん羽落とされてボコられてホームラン宜しく飛んでいくぞー。今度から怒らせないようにするかー。恐ろしいわ、普通に。もう十分以上も経つのに未だこちらに一体も来ない。どんな体力してるんだ?

 もちろんコル君も負けてない。狼達を巧みに駆使して相手の隙を作り、一気に攻め込んで叩き落とす。もちろん相手は格上だし全然ダメージは通らないけど、充分足止めはできている。寧ろ倒せるロリコンがおかしい。どうなってんだ本当に。ちなみにアイナちゃんは、会話しながらだから支援中心だ。一見互角かそれ以上に見える戦いだけど……。


「多分もう保たないですね。フユが出られないのが悔しいです」


 歯ぎしりする冬音が攻撃できないのは、単純に彼女が使徒の職業を持っているからだ。使徒に天使や神は攻撃できない。だって上司だもん。そういう強制力が働いている。冬音が敵対しないのもまだ顕現してるクソ女神が完全顕現じゃないからだ。そこが救いか。


「多分だけど、より強く邪神様の加護が付けば何とかなるしー。でもー……」

「ァィ―――」


 声が出ない。忘れてた。アイナちゃんは天使と接触させたら……!後ろに振り上げられた刃。遅れて振り向いた彼女の喉から音が漏れる。


「……ぁ」

(アイナちゃんが死んじゃう!)


 ぐしゃり、と音がした。ポタリポタリと血を流す、左手。それは紛れもなくアイナちゃんの手で、そして彼女の体に刻まれた印が輝きだす。


「……□△▽★★▼▼▽●」

「古代語!?」


 膨大なエネルギーが爆風となって天使に降り注ぐ。それでいて城壁には傷一つない。何この展開。でも、アイナちゃんは生きてる。それで充分だ。もう急展開に付いていくのは諦めた。天使が焼け爛れてぐしゃりと落下する。えっぐ。これグロいわ。怖い怖い。夢に見そう。


「これなら何とかなりそうですね。フユは安心です」

「……いや、まだ」(掠れ)


 まだ終わらない。そうでしょ、勇者(笑)さん?


「……勇者セリア「やめ……」只今より「ボク」私は女「帰し」神様の敵をせ「痛い」ん滅します」

「……上等」

「……雪姉様、掠れ声で言ってもカッコ悪いです」

「……」


 あたしは黙って冬音の腕から降りた。

ボツ案

「……上とゔぇっほぐぇっほ!ゴホゴホ、ゴフッ」


病人にしか見えないユキネ。

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