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女神コンスルタのなんでも屋、下界支店!  作者: 兎夜 るびい
第一章 開店準備
2/27

2 いまだにチートが二つしかないんだが

仲間が増えます。

11/21に修正しました。

 一週間経った。そしていまだにステとスキルが来ない。天界と下界じゃ時の感じ方が違うだろうけど、一週間も気絶するか、普通。初期アイテムの関係と元々の力として【アイテムボックス(無限大)】とLUCKmaxはあるけど、正直ステだけでも早く来てくれたら、四苦八苦しながら開店準備をする必要もなかったはず。ちくせう。

「大きくなれよー」

 何してるかって?家庭菜園だよ。建前的には植物の知識を身に付けて、仕事に役立てるつもり。本音は、モチのロンで食料調達です。お肉と野草は飽きたんよ。あたしの準備ができたら開店できるんだけど?早く開店してほしいんじゃなかったの?まったく…。どうせ上はこっちの事情ガン無視で文句だけは一丁前なんでしょ、知ってるよ。ブラック時代にたくさん見てきたもんね。

 こうなったら自分で誰か雇うしかない。戦士とか僧侶とか、その辺。知識はあるからそこそこ真面目なら誰でもいい。スパルタ教育で育成してやろう。近くに、というかふもとには村の一つくらいあるだろう。人が来ないと意味ないしね。いやでも、神様基準で近くがどのくらいなんだろう。国単位だったらぶっ飛ばす。うん、とりあえず人を探そうか。一人でぶちぶち言ってるのも虚しい。金なんてないから、換金できそうな素材と食材と調理器具は持っていこう。あとポーション。一応火打ち石も持っていこうかな、魔力少ないし。よし、行こう。防具?普段着が高性能だって話を信じてみるよ。


 翌朝、早くに起きて出立した訳だけど。半日が経っても何も見えない。確かに小山の上からは町なんて見えなかったけど、これはひどい。体力だけがついていく。


NAME:ユキネ・ユウナギ

SPECIES:ハーフエルフ(狐獣人)

AGE:10

LEVEL:10

LUCK:∞

JOB:村人Lv2 農家Lv3 狩人Lv1 巫女Lv5

HP:67/74

MP:81/82

SKILL:アイテムボックス 鑑定 解体


 ステは上がってるけど、これは誤差だろうなあ。JOBがほぼ生産職だし。つか巫女の上昇率えぐいな。毎日神殿を整えたりお祈りしたりしたからだろうけど、祈るのは運の女神・エナシェルディア一択です。運は大事、これテストに出るよ。さあ、もうちっと歩きますかねー。


 日が暮れました。町がないので、野宿決定です、はい。最寄りの町まで一日以上かかるとか、立地割と終わってね?いや、多分馬車が主流の世界だろうけどさー。うん、寝よう。そうしよう。でも寝れないよ、なぜかって?現在進行形で狼に囲まれております。うん、囲むのはナシだと思う。多勢に無勢だわ、もう運頼みしかないね。多分死にはしないだろ、運だけは自信ありますしちらし寿司。あーちらし寿司食いてえ。

 死なずに済んだよ、やったね!ただいくわえられてボスのもとまで輸送されてるよ、クロネコさんもびっくりの移動速度。うん、でかいもんねアンタ。十歳の狐さん(発育は結構いい)くらい軽いよね。

 さーボスは誰だ?

「……そういうパターンかー」

「狐を一匹捕まえろと言ったんだよ、僕は。これはハーフエルフじゃないか」

 耳としっぽが伸縮できてよかった。そして初めて知ったけど、狐耳をしまうとエルフの血独特の尖った耳が出てくる。すごい。

 閑話休題。


NAME:コルミリョ

SPECIES:人間(四分の一狼獣人)

AGE:11

LEVEL:17

LUCK:32

JOB:指導者Lv4 狩人Lv6 拳闘士Lv3 テイマーLv7

HP:525/549

MP:32

SKILL:解体 咆哮 鋭爪 鋭牙 睨眼


 鑑定してみた。孤児かな?MPが最大値でこれだから、ほとんど使わないんだろう。ていうか、これ狼と合わせて労働力増強のチャンスじゃない?運はやっぱりあたしが大好きみたいだ、ありがとよ。よし、いっちょ交渉してみっか。幸い、言葉は通じるしね。

「へいへいお兄さん、とりあえず怪しい者でも物でもないし、むしろいい話を抱えたいい商人なんで、ちょっと降ろしてもらえると嬉しいかな、なんて思うんですがー?」

「うぜえ…」

「今ちょっと傷ついた」

「まあ咥えてるの辛そうだから、降ろしていいよ」

「それはあたしが重いということかね?かっこ怒り、かっこ閉じっ」

「めんどくせえ」

 うざい女とめんどくさい女は二大嫌われる女だと思う。つまり二つ揃ったあたしは最強の嫌われ者?何それ嫌だ。

「突然ですがまともな生活がしたいですか?」

「したい、ただし動物同伴可の場合に限る」

「じゃああたしの店で働こうぜ!」

「まずは話を」

「高給料の予定だし、ペット同伴可!」

「いや仕事の」

「アットホームな雰囲気が売り!」

「だから」

「あなたの特技を活かせる職場!」

「聞けよ!」

「マジで一人は無理ゲーなんですお願いします」

「分かった、分かったから、落ち着け!」

「よし、言質取った」

 畳みかけからの泣き落としのコンボは強い。というわけで、ようやく店員一名確保。あと見張り番六匹。旅は道連れ世は情けってね。

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