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女神コンスルタのなんでも屋、下界支店!  作者: 兎夜 るびい
第一章 開店準備
12/27

11 ダンジョンマスターが出たんだが

長めです。

説明会。

「いやーちょっと精神的にダメージ、で済むなんて流石だね、転生者」

「早くこの退屈な空間から出してほしいんですけどー」

「うん、無理」

 そう言ってにこやかに?笑う?笑っているのか?とにかく、あたしの目の前にはドラゴンという名のトカゲがいる。黒いなー。つか、どうやって喋ってんの?

「えーと、改めて自己紹介すると、ボクはバハムート。邪竜であり、トータルダンジョンマスターという役をしてる」

「ないわー。またボクっ子とか、ないわー」

「突っ込むとこそこ!?と、とにかく!君の暇潰しに付き合うために来たんだよ。もう試練の内容がバレちゃったし」

「あ、これ長いやつー」

 邪竜がダンジョンマスターかー。

「これ何かあれだな。ダンジョンが世界のバランスを保ってるとか、主要ダンジョンが幾つかあって全部攻略されたらダンジョンが全部消えて魔物ドバーとか、そういう話出てきそうだなー」

「酷いなー。ボク言うこと無くなっちゃうよー」

「そうかそうか、知らんな」

「えーと、主要ダンジョンは五つあってー、一つ攻略されたら百年後に新しい主要ダンジョンが生まれるんだー。ちなみに、ボクは邪神様からダンジョンを管理したり生み出したりする能力を貸し与えられてて、ダンジョンの消滅と同時に返却しなくちゃいけないんだよ」

「へー凄くどーでも良い」

「ちょっとくらい興味持ってよ……」

「邪神はアイナちゃんに関係あるよな〜。だが断る」

「いいよ、もう。勝手にこっちで喋るから」

「普通こういうのって一つ攻略されたら一つヒントをくれるもんじゃないの?何でいきなり全見せなの?」

「君は一番神に近いから、かな」

「はあ?」

「世界には必ず二百年周期で魔王が復活する。そして同時に人間のテリトリーでは勇者召喚が行われる。そして最近ではそれは君と同じ世界、同じ国の人間が殆どだ。何故だと思う?」

「異世界転移、異世界転生という単語が溢れていて、適応しやすいから?」

「その通り。魔法と科学が融合した発達した世界の者もいた。縄文時代くらいの人もね。でも皆異世界転移に上手く適応できず、むしろ異世界を混乱させるだけだった。中には神々に反抗した者まで」

 やっぱり話なげー。

「君の世界の住人は素晴らしかった。だからこそ、神々は欲を掻いた。二百年周期で魔王が復活してそこでお告げをくだせば異世界転移が起きる。その上簡単に信用するから扱いやすい。今や様々な神が様々な手段で異世界転移、異世界転生をさせる始末。異世界転生させるためにわざわざ殺すくらいだ。殺してしまえば向こうに執着しないから、ね」

「それで?結局あたしにどうしてほしいワケ?」

「簡単に言うと、転生の女神から君の世界の管理権を奪い、邪神様に移してほしい。いや、正しくは取り戻してほしい、かな」

「あー、邪神はもとは転生の神だったのか」

「そうだよ。あの方は神々の必要以上の虐殺に、このままではいずれ国がなくなってしまうのではないかと考えた。何せ転生する者は若い人に偏っているから。だから、世界への干渉に制限を掛けようとしたんだ。でも管理権はもとは転移の女神だった彼女に奪われ、邪神として追放されていまった」

 重い。重すぎるぞ。これは重い。

 これってあれかな。クラス内のカースト制度かな?強いやつを仲間に引き込んでいって調子に乗っていたのを止めようとした立場弱めの学級委員かな?

「幸い、君の転生は獣人のハーフエルフという、理から外れたものだ。しかも、転生させようとしたのが中立で邪神様寄りのコンスルタだからね。途中で転生の女神の邪魔が入ったせいで本来の能力が発揮出来ていないけれど、それはすぐに解決するだろう」

 なるほど、転生の女神に呪いを掛けようと思っていたけど、正解だったか。

「君に邪神様から預かっている物がある。ボクの鱗で出来たロザリオだ。転生の女神を弱らせて、ロザリオを彼女の喉元に突き刺してくれ」

「はいはい」

「ああ、天使には気を付けて。恐らく転生の女神の手駒だろうから。ロザリオは見せないで。アイナとも接触させない方が良い」

「うーわ、めんどい」

「ああ、そうそう。出来れば残り四つの主要ダンジョンの三つは攻略してくれない?そうすればボクも協力出来るから。ロザリオに魔力を込めればボクに繋がるよー。それじゃ頑張って」

 うん、めんどい。

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