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ナナイロシチヘンゲ  作者: タイヘイタ
1章:生存権の確保
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19


スキルの問題は解決した。次の問題に取りかかろうか。この狼たちをどうしようか。スキルのことを考えている間も食べていた。


1頭目は平らげ、2頭目を半分まで食べて満腹になった。1.5頭とは我ながらよく食べたものだ。とはいえ、同じ量が残っている。


夜に半身は食べるとして、残りを翌日に持ち越しても腐らないだろうか。ちょっと暑いのが不安要素だ。


もし、この誰にも頼れない状況で食あたりになんかになったりしたら・・・考えるだけでも恐ろしい。


一番安全なのはもったいないけどこのまま放置する選択。でも、明日も狩りが上手くいく保証なんかない。


ビーフジャーキーみたいに出来れば良いんだけど作り方を知らない。ただ干すだけではないだろう。塩とか使いそう。


まだ、結論は出ないけど一先ずはここから離れるか。長居しすぎた。血の臭いに誘われて獣が来るかもしれない。


人に戻り近くに転がっていた刀を掴む。刀で乱暴に解体していく。折れた骨を目安に首を落とし、峰で肋骨を折り、後足を股関節部分で外し。


不格好だが肉のついた部分を取り分ける事が出来た。ヨシ。刀についた血をボロボロの毛皮で拭く。


こんな使い方をしていたらすぐに切れ味が落ちる。けど、刀の心得がない俺には鋭い鈍器としてしか使えない。


刀を鞘に戻し木に立てかける。残りの1頭を背負った。重い。前傾し落ちないように気をつける。


右手に解体した狼の半身と背負った狼の右前足。左手に刀と背負った狼の左前足。忘れ物はないな。


ヨタヨタと歩き出す。目指すは川だ。森の中にいるとどこから襲われるか分からない。川ならある程度視界は開けている。


川にはすぐに着いた。戦っているときにも小さく川の流れる音がしていたから、そう遠くないだろうと思っていたが、予想は的中した。


背負っていた狼を下ろす。あぁ~重たかった。明日は絶対に腰が痛くなるな、コレ。誰か揉んでくれないかな。誰もいないか。


まぁいいや。狼の処理に取りかかろう。狼はある程度の処理をして明日に持ち越すことにした。


処理と言っても大した事はしない。せいぜい頭を落として内臓を取り除くくらいだ。後はできるだけ川で肉を冷やす。


菌が繁殖するのは温度が高いからだったハズだから、冷やせば大丈夫なんじゃなかろうか。大丈夫だと思おう。


たとえ、大丈夫じゃなかったとしてもなんとかなるかもしれない。ミウチビイ木だ。あの木の中に居いれば食中毒でも治してくれそうだ。


大怪我を治した実績があるし。と、いうことで、処理をしていきましょうか。さっきと同じように折れた所で首を断ち切る。


腹を開き内臓を掻き出す。内臓は食べられないので川に流す。魚の餌にでもなればいいや。流すついでに肉も水に浸けておく。


これくらいで良いか。肉がある程度冷えるまでここで休もう。狼になりその場に伏せた。近づくものがいないか警戒しながら。

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