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40:食事のお誘い

「そうね。私も少し嫌な予感がします。何というか、不吉なにおいというか、ここにとどまっていると、また何かありそうな感じがします」

「そういうことなら、早いこと片っ端から回収して、街に戻ってから俺たちがやったウルフと、ミネコさんたちが討伐したウルフを分けよう。手分けして回収するほうが速いだろう」


 それもそうだ。ということで、ウェルメンさんを除く4人がせっせとウルフをアイテム袋に吸い込ませていく。

 ただ、元からアイテム袋が小さいウェルメンさんは2匹吸い込ませたところでおろおろしだした。

 そうだ。ウェルメンさんのアイテム袋は小さいんだった。


「ウェルメンさん、これ使って。私の予備だから」

「あなたいつの間に?」

「昨日、いろいろ探している間にね。アイテム袋は大きければ大きいほうがいいやって思ってね。中は特に入っていないし、レッドウルフなら3体入るから大丈夫だと思う」

「やっぱり、あなたって変わってるわね。まぁ、ありがとう。少しの間借りるわね」


 5人でなんとか50体ほどのウルフを回収し終わると、チェイスさんとウェルメンさんの「いやな予感がする」という助言を受け、急ぎ足で森を抜け、街の入り口に。

 陽が高いうちに街を出たと思っていたけど、森を抜けたころにはすっかり陽が低く、赤く染まっていた。


「おっ、ようやく戻ってきたか。嬢ちゃんたち。ここにギルドカードを乗せてくれ」


 なんだか、守衛のおじさんを見ると、やっと戻って来たって錯覚してしまう。


「はい、オッケーな。ギルドの使いか。どうだった?」

「そうですね。レッドウルフやミドルウルフが合計50匹ほどってところで、初心者向けの南の森ではありえない数ですね」

「そうか。それなら、尚のこと初心者を南の森へ出しちゃいかんな。俺たちもどこに行くかの確認を徹底することにするよ。情報ありがとうな」


 そういうと守衛のおじさんは私たちを街の中に入れてくれた。


「とりあえず、ギルド……だな。疲れたから先に酒でも飲みたい気分だけど、同行者のことを考えると、ギルドが先か」

「ほんとにロイドは、仕事終わりの酒しか考えていないんだから。まぁ、そういうところもロイドらしいけどね。あっ、そうだ。このあと一緒に食事とかどう?私たちとしても助けられた手前、何もせずっていうのはちょっと心苦しいわ」


 チェイスさんが突っ込むように言うと、私たちを食事に誘ってくれた。


「そうね。私はあまり活躍できなかったから、遠慮したいところではあるけど、ミネコはどうするの?」


 ウェルメンさんは遠慮するように一歩下がったけど、私はどっちでもいいかな。なんて思っている。


「遠慮しなくていいのよ。代金は全部ロイドが持つからさ。人のお金で晩御飯が食べられるのはいい話じゃない?」


 なんだか、悪い顔をしているチェイスさん。その横でロイドさんがため息をつくところを見ると、このくだりはいつもなんだな。と思ってしまう。


「それに、若い子がいると、ロイドはすぐにおごりたがるから……あいた」

「チェイス~、そこまでなぁ~。とりあえず、ギルドに行ってから答えは聞くし、行きたくなかったら行かないって素直に言ってくれていいし」


 チェイスさんからのもうプッシュを受けていると、ギルドに到着しかけていたのか、ロイドさんがチェイスさんの暴走を止めた。

 そして、私とウェルメンさんは先に報告を手の空いていたユイナさんにして、ロイドさんたちが順番待ちをしている間に、私がメイランちゃんに「ご飯はいらない」と伝えそびれていることを思いだし、ロイドさんたちには申し訳ないけど、「先約がある」とうそをついて、メイランちゃんの宿に戻った。


 はぁ、やっぱり、メイランちゃんの宿に戻ってくると落ち着くなぁ。なんだか、どっと疲れが押し寄せてくる。

 さくっと晩御飯をもらって、お風呂に浸かって寝ようっと。たぶん、今日はすぐに寝られるはず。


 ご飯もいつものようにミニチュアウルフのステーキとスープが出てきて、それを完食。そのあとに、ほかの冒険者たちにもまれるようにお風呂に入り、ベッドに横になったとたん、記憶がなくなり、今日も今日とて鶏のような鳴き声で目が覚める。


総PV2000を超えました


ご愛読いただきありがとうございます

これから進んでいくお話もお楽しみください

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