ストライキ
それはネットの一つの書き込みから始まった
《正直あれはおかしいと思います。みんなで抗議しませんか?》
その書き込みには多くの賛同者が現れた。
その書き込みに次の日その書き込みに賛同した一部の者がストライキを始めた。
当然その数は少なかったがそれは明らかに印象に残り、理由を求めた人はネットの書き込みにたどり着いた。それにより賛同者がさらに増した。
次の日にはストライキをした者の数は倍以上に膨れ上がりもはや隠し切れないほどになった。この珍事はニュースで紹介されるようになり、それにより更なる規模の拡大につながる。この循環がストライキの規模を大きくし、抗議を見過ごせないものとした。
「放っておけば良い」などと言っていた当事者たちはだんだんと世間の風当たりが強くなっていくにつれてこそこそと隠れるようになっている。今では「そのうち収まるから波風立てずにおこう」と言っている。
そんなときに決定的な事件が起きた。身内の一人がストライキに参加したのだ。
身内からの完全な批判が行われ世間の熱は更にヒートアップした。ストライキをするものはさらに増え、全体の3割を超えてもはや支障を与えるどころではない状況となっていた。
もはや限界、決断をするしかない状況だった。
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「すごいことになってるな」
「だな、今日もだと相当な影響だろ?」
「ああ、もう誰も今年の結果は正当だと思ってないだろうよ」
学校の教室でとある生徒たちが喋っている。そこに先生が入ってくる。
「おい、お前らすごいことになったぞ!」
「どうなったんですか?先生」
「ついに誤審が認められた!」
「おお~」
教室からどよめきが生まれる。
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~会見会場にて~
「つまり、あの試合に誤審があった事を認めるわけですね?」
「……はい」
「誤審が認められるということは再試合ということでしょうか?」
「いえ、それを認めていたら色々な問題が発生しますので今回は該当試合の審判団を処罰するという処置をとらせていただきます」
「ふざけないでください、今回のストライキでどれだけの高校が不戦敗になったと思っているんですか!もはや一試合の審判を処罰するだけで済む段階ではありませんよ」
「しかし……それでは真剣に試合に臨んだ高校にたいして」
「そもそも、ここまでしないと誤審が認められず、誤審があっても再試合さえ認められないそんな現体制に問題があるんじゃないですか!」
「そこは日々改善に努めて参る予定です」
「申し訳ありません会見はここまでとさせていただきます」
「待ってください!責任をどう取るつもりなんですか!」
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しかし、会見が済んでもストライキは終わらなかった。現体制への不満はもともと存在していた、その一部が今回爆発した形なのだ、連鎖的に爆発は繋がり、現体制が壊滅するまでもはや止められない状況だった。
当事者の一人はそのような状況の中でこう思っていた
『どうしてこうなったんだろう』と
事件のきっかけは些細な事だったとある審判が明らかな誤審をしたのだ、そのせいでその選手は退場しなければならなくなった。
その選手は誤審を主張した、しかし審判は聞き入れず更なる罰を加えた。無理やり退場させられた選手の穴により規定人数に足りなくなったため試合はそのチームの負けとなった。ここまでならまあある話である。
問題はそのあとのネットの書き込みだったあの書き込みを行った人物がその試合の対戦相手のエースだったのだ。彼はチームのメンバーにお願いをし、次の試合をストライキした。
相手チームに反則は無く再試合をするべきだと抗議を行ったのだ
そんな事件があり、ネットには本人の書き込みがなされる。その話題性が今回の事件につながったのだ。後のインタビューで彼はこう答えている
「ストライキした理由ですか?高校最後の大会を汚してほしくなかったって言うのが一番の理由です。スポーツマンシップってそういうことでしょ」




