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10章 王都奇襲編 17話 魔王との戦い①

アクセスありがとうございます。

短めの話です。


 石原と田岡右腕が吹き飛ばされ、肩口から真っ赤な血を撒き散らしながら倒れこむ2人を呆然と見つめてた俺の横から2人が駆け抜けた。


「美音ちゃん、早く治癒魔法を!」


「はい、真衣さん!」


 その声に、はっと我に返り真衣と美音が暴れる彼らを強引に押さえつけ治癒魔法ハイヒールで止血し傷口を塞いでいる姿があった。


「ん?」


 足元に何か転がっていることに気付き視線を足元に向けると、そこには斬り飛ばされた2つの右腕がピクピクと痙攣していた。


「2人の腕・・・・」


 そう呟きながら掴み上げた俺は、理由もなくアイテムボックスへと収納する。


 コツ・・コツ・・コツ・・


 まだ離れた距離にもかかわらず、耳元に階段を降りる魔王ジェドニスの足音がはっきりと聞こえる。その壇上から降りる姿は魔王とはいえ、王の威厳を感じさせる姿だった。


 治癒が終わり寝転んだままの石原と田岡の先にいる勇者沖田は聖剣を構えなおし、再び刀身を輝かせる後ろ姿を見て俺は2人の治癒を終わらせた真衣と美音を俺の後ろに下がらせ前に立つ。


 階段を降りた魔王ジェドニスは、立ち止まると右腕を前に伸ばし漆黒の光を指先に出現させ何かを掴み取るような仕草をする。


 その右手をゆっくり引き抜き、漆黒の剣が姿を現す。


 漆黒の剣を高く掲げた魔王ジェドニスは呟く。


「魔法で瞬殺するのは、あまりにもつまらなさ過ぎる。貴様ら人族の希望である勇者と同じ剣で苦痛と絶望を与えながら殺し、召喚した王族達をこの世から消すと宣言しよう」


 そう言った後に、魔王ジェドニスは漆黒の剣の切っ先を俺達へと向ける。


「・・・・そんなことを、勇者の俺が見逃すと思っているのか?」


「相手の実力差をも把握できない勇者クンに魔王を止めれるとでも?」


「魔王ってのは・・勇者に倒されるべき存在だからな!」


 勇者沖田の言葉に、魔王ジェドニスは向けていた剣先を下に下ろし笑う。


「アッハッハッハッハ・・冗談キツイよ。でも、その心意気はキライじゃ無いよ・・オレはね?だから、お前ら人族が勝手に描いているという魔王と勇者の最終決戦らしく、最高の場所へと変えようじゃないか!」


 パチンッ!!


 魔王ジェドニスが指を鳴らすと同時に見えていた闘技場の景色が一瞬で消え去り、今は禍々しい場所になった。


 まさにここは、魔王城にある魔王の間なんだと・・・・。


「これは・・もう、魔王を倒さないと生きて帰れなくなっちまったな」


 そう呟いた俺は、右手に持っていた愛剣を強く握りしめていたのだった・・・・。





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