10章 王都奇襲編 3話 前触れの無い侵略②
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「この気配は、ジェドニス・・どうしてこの街に?」
「ご主人さま・・この気配は?」
目の前に立ち背を向けるミオとミリナのパンパンに膨れ上がった尻尾を優しく撫でながら落ち着かせ元のサイズに戻しながら2人に告げた。
「魔王ジェドニスと配下のアリス・・」
「「 ま、魔王?? 」」
魔王という言葉に怯えを隠せない2人は、俺に身体を寄せて見上げている。
「大丈夫・・まだすぐに動く感じじゃないみたいだから、買い物に言っているみんなと急いで合流しよう」
『みんな!感じていると思うけど緊急事態だ。すぐに待ち合わせの場所へ集まってくれ』
念話で一方的に伝えながらミオとミリナの手を繋ぎ、店内で座り込んで動けない冒険者達を無視して店から出て待ち合わせ場所の噴水前へと急いでいる途中に王都を支配していた威圧が消え、魔王ジェドニスと配下がゆっくりと王城がある方向へと動き出したようだった。
「とりあえず、動かずにここにみんなが集まるのを待とうな?」
僅かに頷きネコミミがペタンと倒れたままの2人を抱きしめながら待っていると、シェルとアルシアが逃げ惑う住人の波に逆らいながらやってきて合流ができた。
「2人とも、無事で良かった」
「ハル、威圧を放っていたのは魔王なのか?」
「シェル、間違いなく魔王ジェドニスの仕業だ」
今まで感じたことのない感覚にシェルは、魔王だと判断していたようだった。
「そんな・・魔王といえば、魔王城で攻め込んで来た勇者パーティーを待ち構えるのではないのか?」
「アルシア・・過去の歴史は、そうだったかもしれないけど、今の魔王ジェドニスは何か違う感じがするんだ」
「ハル、違うって何が違うんだ?」
「・・上手く言えないけど・・もしかしたら、俺と同じような感じがする」
「同じって・・」
「ハルッ!遅くなった!!」
振り向くと、アイナとリンそしてラニアの3人の姿が噴水の向こう側から走ってくる姿が見えて合流し全員が揃うことができた。
「これで全員が揃ったね。この王都に突然、魔王ジェドニスとその配下が1人現れた。きっと転移魔法を使って。運が良いのか、すぐに王都を戦場にして廃墟と化す動きがないみたい。今は、王城がある方向へとゆっくり移動してる」
密集した中でそう伝えると、落ち着いた眼差しで俺を見つめるアイナ達に怯えている様子はなくなっていくように見えた俺は、この後の行動を告げる。
「この異常事態に国も気付いている。勇者達も遠征へと行っていないようだからすぐに行動にでるはずだから、街のどこかで対峙すると思うし、一緒に戦う真衣達の支援をするため俺達も行動しよう」
全員頷き同意した後で、言い忘れていたことを追加する。
「あっ・・もちろん勇者はシカトだから」
クスッと笑うミオやシェルの顔を見た後に、周囲の混乱を利用しこの場で隠密スキルを発動し俺を先頭に家屋の屋根を越えて魔王ジェドニスの姿が見える場所と距離を取りながら王城へと移動して行く俺達だった・・・・。




