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9章 イシタ公国編 8話 黒い存在

アクセスありがとうございます。


 イシタ公国の冒険者パーティーだと思った俺は後ろから呼び止めた。


「あの!すいません・・」


 立ち止まった冒険者は立ち止まり振り向き俺を見下ろしながら、少し警戒し口を開く。


「ん?なんだ少年・・急に」


「イシタ公国で起きている状況を教えてくれませんか?」


「はぁ?・・見知らぬ君に簡単に教えるわけ・・っまぁ話がわかる奴だな黒髪少年よ!何が知りたい?」


「ちょ、ちょっとジリアス」


 ジリアスという大男に金貨3枚を握らすと態度をコロッと変え友好的な態度に軟化したが、隣にいる女冒険者はジリアスを止めようとしたが諦めたようだ。


「あの、この先にあるイシタ公国で何が起きているのですか?」


「ん?知らないで、この街にいるのか?」


 質問を質問で返すジリアスに少し苛立ちながら笑顔を保ち答える。


「はい。俺達は、帝国から来たばかりなので」


「「 て、帝国?? 」」


 帝国と聞いて驚く彼らと話をスムーズにするため、胸元からギルドカードを取り出し見せる。


「ま、マジで帝国冒険者なんだな・・初めてみたぜ」


 それから、ジリアス達は知っている状況を俺に教えてくれたが、ほとんど知っている内容だったため、あまり収穫がないと落胆していたが、後半にあの夜戦の状況が明白になる。


 イシタ公国所属の冒険者達が、魔族領から迫る魔族対処をいつも通りやっていると急に過去最大級の魔族が一気に攻めてきたらしい。


 そこで単独で対処できないと判断した公国は、王国に支援要請を緊急要請したようだ。しかし、侵攻速度と魔族の数に圧倒され、短時間で半分の領土が蹂躙され逃げてきた国民が公国の中央都市へ集中し都市全体が混乱状態に陥ってしまっていたと。


 そのため防衛と鎮圧に戦力を割かれてしまい、脆くなった最終防衛ラインも崩壊した時間が日没直前で、人族が不利な夜に攻め込む魔族に有効な手段がなく壊滅の道へ向かう半ばに、突如闇夜を照らす真っ白な光に中央都市が包まれたと同時に魔族達が消滅していく光景が見えたと。


 それを皮切りに、たくさんの攻撃魔法が夜空を照らし昼間のような状況下で視界を確保したジリアス達冒険者は、反撃し魔族を中央都市から撃退したと自慢している。


「でもね・・」


 ジリアスの途中からの自慢話の間隙をついて、ネルサがその戦いの後を告げる。


「順調に魔族達を撃退していたのだけど、勇者様が放つ攻撃魔法の間隙を狙って不意打ちを受けてしまったのよ。ギリギリで撃退したのだけど、後方に居た私以外は重症で・・」


「まぁ、ギリギリの状態で魔族を倒して地面に転がっているところにネルサの治癒魔法で動けるまで回復し、この街まで逃げてきたのさ」


「・・いろいろ教えてくれて助かります。ジリアスさん、最後に1ついいですか?」


「なんだ?・・ネルサのサイズなら1つ知ってるぞ!」


「なっ!何言ってるの?・・しかも1つ知ってるって・・意味わからないわ!」


「それを聞くといろいろマズイので結構です・・この街に来る前に王国冒険者達も向かっていたのですが見てませんか?」


「王国の奴らか?・・あぁ、王国騎士団の近くに冒険者がいたから、きっと騎士団に同行してるんじゃないか?」


「ありがとうございます」


 彼らと別れる前に追加で金貨」3枚を渡し、俺はみんなと待ち合わせしている場所へと急いだ。



「ネルサ、なんなんだ・・あの黒髪少年は?」


「さぁ?・・獣人奴隷を2人も連れていて金貨を惜しげもなく渡すから、帝国貴族の子じゃないかしら?」


「そうかもな・・でも、あの黒髪はたしか・・・・」


 俺が立ち去った後にジリアスとネルサの会話に俺は気付くことなく離れて行った。




「お待たせ」


「遅いよ、にぃに!!」


「悪りぃ、美音・・ちょっと道に迷ったんだ・・ラニア、馬車を頼む」


「はい。行ってきます」


 ラニアは馬車を引き取りに行き、この街に入る時に隠密スキルで隠れていたメンバーは裏路地へと姿を消して行き、しばらくしてラニアが馬車を通りまで移動させ俺とミオとミリナは荷台に乗る。


 すると、裏路地から顔を顔を出していた琴音が自分たちの馬車に気付き皆を連れて馬車に乗りに来る姿が見えるが見えないフリをする。


 習得したばかりの隠密スキルは、俺よりスキルレベルが低いため直接接してない俺は余裕で視界に捉えることができるが、皆には秘密にしている。


 そのため気付かないフリをして念話スキルで声をかけた。


『みんな馬車に乗ったかな?』


『おにぃ、みんな乗ったよ〜!』


 琴音の軽い感じの声を聞いてから、ラニアに出発の合図を出し門へ向けて動き出す。


 この街の門を出る時は入る時よりも警備が緩く、ラニアが身分証を提示するだけで通過することができた。


 誰もいない街道を馬車を走らせ次の街を目指す。少しづつ危ない場所へ近づいて行くため、俺は気配探知スキルを常時発動状態にして周囲を警戒し目を瞑る。


 地方都市フリューを出てから2日が経ち、何も変化のない街道を走っていると気配探知スキルに反応があり、街道の遠くに顔を向けると馬車の集団がこちらに向かっている光景が見えた。


 その気配に気付いた俺より、御者台に座るマリアも気付き俺達に伝える。


「向こうから、馬車が来ます!」


 マリアの知らせに皆が前方を見て、どこの馬車なんだろうと話をして俺を含めこの時は、誰1人違和感に気付いていなかった。


(すれ違いざまに馬車を降りて、あの馬車に乗る人から情報でも集めようかな)


 すると、馬車の方から不意に魔力反応がいくつも発生し、俺は警戒を強めると馬車から雲が一つもない青空に攻撃魔法が放たれ、見ていたみんなが驚きの声をあげる。


(・・なんで空に魔法を?)


 何もない状況で放たれた攻撃魔法を理解できない俺は、とりあえず数発放たれた火魔法ファイヤーアローとファイヤーショットの軌道を目で追うつもりだったが、それを皮切りに次々に攻撃魔法が放たれる。


「なんで空に向かって魔法が放たれるのよ!?」


 真衣の叫び上げるような声に誰も答えれず、ただ馬車から放たれる魔法を見ているだけだった。すると、俺の視界に2つの黒い点が空に見えるような気がした。


「・・あれは、なんだ?・・・・まさか!」


 発動している気配探知スキルの索敵範囲を上空にも広げ指向性を特化させ黒い点の正体を探る。すると、2つの黒い正体から溢れ出す敵意を感じ慌ててみんなに告げた。


「マジか・・みんな!すぐに戦闘態勢を!!」」


 俺が発した警告と同時に、馬車から放たれた最後の攻撃魔法が空へ消えて行った方向から膨大な魔力を感じ、黒く禍禍しい光線が街道を走る馬車へと襲いかかる。



 ズドドドドォォォォォーーーーン!!!!



 黒い光線が馬車を飲み込んだ瞬間に鼓膜が破れそうな爆発音と、天まで届きそうなほど舞い上がる土砂と土埃に驚愕し、飲み込まれた馬車に乗っていた者が生存している可能性がゼロだと嫌でも思い知らされる。


 だが、その直後に街道を横一線になり、俺達がいる場所へ迫り来る死の波に俺は、空を見上げていたため気付いていなかった・・・・。









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― 新着の感想 ―
[気になる点] うーん、毎回スレ違い的な行動で、出会いと別れって事で、確かに主人公は成長(学習)しないのか?って感が強いですね;多分作者様は話を盛り上げようと、再開と別れを入れていっているのは分かるん…
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