クロエのかくれんぼ エピローグ
~エピローグ~
僕と彼女は日常の中へ……
放課後のチャイムが鳴ると、青春の二文字の為に、目を輝かせた運動部の生徒が、グラウンドや、体育館に駆けて行く。
そうすると、教室には、ほとんど人が居なくなる。
ズンズン…ズンズン…。
ダースベーダーの登場曲はいつまでたってもなることは無いが、河内が僕の席までやって来た。
「春野氏~W
昨日のラブ猫面白かったおWW
新キャラどうだったでござるか?WW」
THE OTAKUGOと外国人が形容しそうな言語を用いて河内が僕に問いかける。
「ああ、隣の席の女の子の親友とか言うやつだよねW
なんかボーイッシュでかっこいいけど、主人公にきつく当たり過ぎて見てて辛かったな。」
身の覚えがある気がするけどW
「あそこからデレて来るのが最高なんじゃないかぁ~。
他にもさぁ~――。」
河内は今日も楽しそうだ。
僕は河内の話を耳で聞きながら、目は窓の外に行く。
見えるのはキラキラと青春の汗をかく若者達。
ここから1番よく見えるのはやはり陸上部の高飛び練習だ。
あっ、火村が飛んだ。
バーが落ちた。
怪訝な顔してるなー。
あっ、こっち見た。
右手であっかんべーして、左手中指を××やがった。
なんてやつだ。
次は人一倍キラキラした女の子が滑走経路へ向かう。
僕はD君を起動した。
「タッ、タッ、タッ、タッ。」
助走に入る。
「ダッ。」
華麗な背面飛びで、見事に飛んだ。
クッションに着地する。
「カシャ」
目標にしていた高さだったみたいだ。
……これ以上ないってくらいの。
「パァァ~~~~~~!‼」って音がしそうなくらいの。
向日葵のような笑顔。
水瀬が不意に目線を上げこちらを見た。
満面の笑顔で、手を振ってくれた。
僕も振り返した。
僕はカメラのライブラリを見て今撮った写真を確認する。
……完璧だった。
僕が撮りたかった笑顔だった。
僕はカメラを撫でながら「やっと撮れた」と呟いた。
青春とは、キラキラした汗をかき、切磋琢磨し、一丸となり何かの目的の為に走ること。
それもいいだろう。
だが、キラキラと輝くほど磨いたレンズを持って、一眼レフで、撮りたい物を撮ること。
これも間違いなく青春と呼べるのだ。




