ウソ~~!上司への挨拶!
私と鷹くんの結婚式も無事済んで今はノンビリと過ごしています。
鷹くんは仕事。私は相変わらず「北の方修行」
今更、修行をしてもね~~~。長年の現代の生活が身に付いている私としては、どうでも良いと思う。
ただ、鷹くんの会社の友達、上司の前だけで北の方をやり遂げたら良いと思うんだけど。
そんな事を思っていた矢先、鷹くんの上司に挨拶に行かなければいけない事件が起こった!
「こりゃ大変だ!」と思い、萩さんにスパルタでも何でもいいから急遽、教えを乞う。
最初は萩さん、優しく私に教えてくれていたんだけど、あまりにも覚えの悪い私。
そのうちに段々、厳しくなってきて恥ずかしながら泣いてしまった。
萩さん、そりゃ大騒ぎで私に「そのように厳しくしたつもりはありませぬ。」とか言って謝ってくれたんだけど、私が泣いた理由は私自身が出来なかった事に腹が立つやら情けないやらで泣けてきたの。
決して萩さんの厳しさではない!多分、ないと思う。自信はないけど。
だから、その日以来は萩さんは優しく、優しすぎるくらいの接し方。
「北の方様。そうです。お上手に出来ましたわ。」とまあ、こんな感じなのよね。
でも、全然、北の方教育にはなっていない。
はたして、上司の前に行く数日間で本物の「北の方」になれるのか心配。
そして、いや~~な上司に挨拶の日が来た!
私は気を取り直して鷹くんといざ出発!
牛車の中では何やら鷹くんが私に話しかけてくれてたみたいなんだけど、私は自分の事で精一杯!
だって、失敗は出来ないからね。失敗すると鷹くんが笑われるでしょう。
そして、宮中に到着!
私はもう一つ肝心な事を忘れていた。
そう、女房さん達のイヤミ。ある程度、咲ちゃんや楓ちゃんたちに話しは聞いていたけど実際、私の耳で聞くまでは「どんなイヤミ?」という期待もあるのよね~~~。
彼女達ってさ、本当の貴族様達じゃない。一度、聞いてみたかった。
上司の挨拶より女房さん達のイヤミの方が興味深々。
私は萩さんに教えられた通り上司の部屋までシズシズと歩いていた。
引きずるような長い着物を着ているから裾を踏んで転ばないように気を付けて歩いていたの。
勿論、鷹くんと一緒にね。そうしたら聞こえてくるのよ。初めはヒソヒソだった声がだんだんハッキリ聞こえてきて。私は思わず「コレ、コレ~~~!!イヤミ?」と興味が湧いてきて、もっと近くで聞きたかった~~!そしたらさ、鷹くん。何時まで経っても来ない私を引っ張って行くのよ。
多分、引きずるようにって言うの?
すると、女房さん達の声が「キャー!」とか「まぁ!!」とか聞こえてきて。
何がキャーなのか分からなかった。ふと見ると鷹くんが私の手を握っているじゃない。
私は別にいつものことだから不思議にも思わなかったんだけど、この世界の人達って奥手?なのよね。
まぁ、衝撃的だったんだと思う。
すると、女房頭さん?らしき人が凄いイヤミを言った。私は内心ワクワクしてさ。どんなイヤミなのかはっきり聞いたわよ。
「まぁ!いったいどのような手をつかったのでしょうか?」だって。
どの手もないわよね。
そして「わたくしのほうが相応しいと思いますわ。」だって。
バカじゃない!それなら鷹くんに今頃、選ばれているでしょうよ。
本当に、ここの女房さん達って暇人よね~~~。
そりゃ鷹くんが毛嫌いするのも分かるわ。
そしてイヤミもこれだけで終わりなの?なんだ~~!もっと凄いイヤミが聞けると思っていたのに・・・面白くなかったわよ。期待して損した。
だから、私からもイヤミのお返しを少し。ほんの少しだけなんだけど。
「鷹明様~~。この女房様達がわたくしがどのようにあなた様と言い寄ったのかお聞きなさりたいようでございます。」
どうする?女房さん達。
そうよね~~!本人目の前にして言えないわよね~~~!勝った!
まぁ~~、この私に勝とうなんて百年、いや二百年早いわよ!
まぁ、上司の挨拶もつつがなく成功だったし。上司の名前は勿論、知らない。憶える気も無し。
帰りに鷹くんには女房さん達との会話で怒られたけど。
私は女房務めをするわけじゃないんだし、良いんじゃないの。
でも、鷹くん・・・・これからは私の事でイヤミを言われるかも。
まぁ、鷹くんなら大丈夫でしょう。
なんたって私が選んだ旦那様だから!




