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龍翔記  作者: GIN
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0681話 ジャンベルデッドの町でのクエスト その27

カルフロンは暗い廊下を暫く進むと一つの扉の前で立ち止まる。


そしてスッとその扉に向けて手を差し出す。


「ここ……ですか?」


ラウルの問いにカルフロンは優雅に頭を垂れる。


「ええ、こちらにおられます」


「開けても?」


ラウルの問いに再び頭を垂れるカルフロン。


カルフロンの様子を見てラウルはドアノブに手を伸ばそうとする。


「待て、ラウル」


止めたのはアーガスだ。


言いながら一歩前に出る。


「オレが開けよう」


扉を開けるという行為には危険を伴う。


そんな行為を護衛対象にさせるわけにはいけない。


アーガスの言葉を受けてラウルも素直に引き下がる。


変わって扉の前に立つアーガス。


アーガスはチラリとラウル、カルフロンを見る。


ラウルは目が合うとゆっくりと頷く。


カルフロンは目を瞑って頭を下げたままだ。


アーガスはゆっくりと扉を開いていく。


警戒を強めるアーガスだったが、意に反して中から何かが飛び出してくるというようなことはなかった。


部屋の中は暗い。


そして数人の気配。


「……行くぞ」


アーガスはその言葉を発すると同時に一気に扉を開け放つと中に飛び込む。


そして盾を構え、攻撃に備える。


そのアーガスを壁にラウル、クレイジーバーニィが部屋に入る。


「……」


「……」


「……」


「……何もないねぇ」


クレイジーバーニィがポツリと漏らす。


「確かにな」


アーガスも緊張を解く。


ラウルは部屋の奥に視線を送る。


「カルフロン……これは一体」


「私の言ったとおりでしょう」


そう言いながらカルフロンも部屋に入ってくる。


そしてパチンと指を鳴らす。


「……一般魔法:灯火トーチ


カルフロンの魔法で部屋がパッと明るくなる。


そこには四肢を固く拘束されている男の姿があった。


カルフロンはやや芝居がかった動きをしながら部屋の奥に見える者たちに手を向ける。


「お探しのジャンベルデット領主とその家族です」


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