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龍翔記  作者: GIN
536/693

0536話 門前の戦い その8

強者たちが倒れたことで門前の戦いの行方は俄然、チーム:龍翔<ドラゴニア>が優勢となった。


「うらぁっ!」


イヴのパンチに倒れる騎士。


その横では馬止めのバリケードが爆音を立てて次々と破壊される。


セラが遠隔から魔法を放って破壊したのだ。


バキバキという木が折れる音とともに弓使いたちが乗った櫓が崩れ落ちた。


リサとベルの攻撃で櫓を支える柱が折られたためだ。


「うわわわっ!」


悲鳴を上げながら落下する弓使いたち。


それでも身軽なものはうまく着地するが、その弓使いたちを次々と斬っていく。


「龍星剣術奥義:縮地」


着地すぐの体勢が整わないうちに一気に距離を詰める。


「ぐわっ!」


矢を放つ間もなく弓使いを倒していく。


「も、門を守れぇっ!」


総崩れになりかけた騎士たちの中から指揮を取る者が現れて声を上げる。


小隊長も既に倒され、混乱していた騎士たちは響き渡るその声に従い、門へと向かっていく。


俺たちの目的が門を開け、街を出ることであるため門を固められるのはマズイ。


「龍星剣術奥義:縮地」


俺は声を上げている騎士に近づき……


「龍星剣術奥義:一閃」


その騎士を斬り倒した。


膝から崩れ落ちる騎士。


「げぇっ!」


「ど、どうする?」


「どうするって……」


「逃げたってどうせ処刑だ……こうなったらやるしかねぇだろ!」


「だけど、ここまでやられてオレたちゃ、結局処刑されんじゃねぇか」


「処刑されるぜ、きっと」


「そうだ!、あの領主ならやりかねねぇ!」


「おお、きっとそうだ、一族全員ミナゴロシにされるぞ!」


「勝っても無駄だ!」


「そ、そうだよな……」


「確かに……こいつらの言う通りだ……」


「オレたちゃもう終わりだ……」


俺たちを逃したら処刑、自分たちが逃げても処刑という追い込まれた状況の騎士たちは必死の抵抗を見せていた。


だが、誰ともなく発した言葉をきっかけに騎士たちの士気が一気に落ちる。


「もうダメだ……」


「戦うだけムダか……」


「逃げるか……?」


「逃げるってどこに?」


「国都ラマティアへ行ってモントロワの窮状を訴えるってのはどうだ……?」


「おおっ、そんでオレ達を保護してもらう!」


「そうだ、オレたちゃ命令に従っただけだ……オレたちg処刑される謂れはないことを国都で訴えよう……!」


「そ、それがいい……!、それしかねぇ……!」


「だったらこんなところで戦っていても仕方ない!」


「さっさと行くぞ……!」


そう言うと騎士たちは自ら閂を外し始める。


そして門を押して開き始めた。


「お、おい!、どうした!」


驚いたのは門の外側にいる守備兵たちだろう。


何の連絡もなく突然、門が開き始めたのだ。


問いかけにも答えないし、とりあえず開こうとする門を抑えるので精一杯だろう。


一方、中から門を押す騎士たちも何も答えるわけにはいかない。


なにせ任務を放棄して国都ラマティアへ逃亡しようとしているのだ。


いまなら逃亡します、などととても言えない。


そんな押し合いが始まったころ、門前通りに姿を見せた馬車群。


「うまくいきましたね」


「にゃー(マルタンとトリスタンがうまく煽ったみたいだな)」


「リュウたちも騎士の大半を倒すことに成功、櫓も一台も残っていやせん、リュドミラやセラ、ステフもうまくやったみたいですな」


「よし、門が開き始めている今が好機です!、一気に行きます!」


「にゃー(突撃)!」


ラウルの宣言に合わせて戦闘の馬が一気に駆け出す。


乗っているのはグレンだ。


馬をドンドン加速させながら、門へと向かっていく。


それの様子を見て、門を押している騎士に化けたマルタンが声を上げる。


「お、おい、なにか突っ込んでくるぞ!」


「ヤバイ、ぶつかる、逃げろ!」


それにトリスタンが続き、危険を煽る。


二人の言葉につられて後方を振り返って騎士たちの目に映ったのは猛然と突撃してくる騎士の姿だ。


「な、なんだ……!」


「向かってくる……」


「逃げろ……!」


グレンの様子を見て一目散に門から逃げ出す騎士たち。


「……ふっ、作戦とおり……か!」


馬に鞭を入れ更に加速するグレン。


押し戻されてきた門にそのまま突撃する。


「騎士流戦術奥義:黒の穿孔ブラックピアス


強力なランスによる攻撃。


更には加速された威力も相まって閉じかけた門が再び開かれる。


「開いたぞ、続け!」


ラウルの号令とともに開いた門を駆け抜けていく馬車群。


それを見送る俺たちに馬を引いてくるリュドミラ、ステフ、セラ。


彼女たちは門前での戦いが落ち着いたあと、控えさせておいた馬を連れて来ていたのだ。


俺たちはその馬に分乗する。


ベルは一人で。


イヴの馬にはステフが。


リサの馬にはリュドミラが。


俺の馬にはセラが乗った。


「行くぞ!」


俺の言葉に合わせるように嘶く馬。


そして俺たちはモントロワの門を一気に駆け抜けたのだった。

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