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最強の相棒はスライム  作者: ニコラス
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第9話 パレット

ほぼ説明回ですね。

あと魔物の名称が上手く付けられない……

この世界に来て二日目の朝が来た。

二日酔いと共に……


「あぁー、頭痛い……ちょっと酒臭いし……」


昨日夕飯で出たエール(自分で冷やす)が旨くて飲み過ぎたようだった。

ただ、今日は予定もあるので酒臭いままではいられない。

そこで、裏庭をまた借りた。


「よし、実験も兼ねてコイツを出すか!出てこい!」


かごからニュルニュルと緑の蔓が出てくる。

蔓の根本には袋状のものがあり中には液体が入っている。

袋の下には根が生えていて、それで歩く。

どこが顔かイマイチわからない……

コイツはイーティングダートプラント、汚れを食べる植物だ。

汚い物を襲い、綺麗にして放す魔物だ。

戦闘要員ではないのでレベルは高くないが、使える魔物だった。

これから風呂代わりになりそうだ。


「頼む!綺麗にしてくれ!」

(わっかりましたぁー)


可愛い女の子の声が頭に響いた。

あー、コイツはもしや雌だったか?

ってか植物だろ?

植物本体に性別ってあるのか?

花にはおしべだのめしべだのあるのは知っているが……

なんだか綺麗にしてもらうのが悪い気がしてきた。

が、問答無用で蔓につかまり袋に入れられた。

中の液体は石鹸が溶けたお湯のようになっていて、汚れを落としてくれる。

ついでにニュルニュルと蔓で洗われる。

オレは、無心になった……


全てが洗い終わり、宿に借りた布で身体を拭く。

髪はそよ風の魔法に火の魔法をかけて温風を作って乾かした。

これは複合魔法といい、異なる属性の魔法を合わせて使う魔法だ。

かなり初歩のレベルの魔法だが。


部屋に戻ってきたオレは、今日の予定を確認する。

まず午前中に図書館へ行き、お昼にフィリーネに魔法を教える。

そのあとは……適当に!

オレは、身支度を済ませ図書館へ向かった。


図書館は街の中心にある噴水広場の近くだ。

なぜ来たかというと、この世界について調べるためだ。

まずは、この世界の起こりと名前がゲームと異なるのか確認だ。


この世界の始まりは、真っ白で何もない空間に二柱の神が訪れるところから始まる。

何もない空間に飽きた二柱は、暇潰しに六つの色を足す。

赤、緑、青、赤紫、青緑、黄。その色を二柱は眷属とし、一つの世界を作らせる。

緑が大地を作り、大地の神、地神となり、青が海を作り、海の神、海神となる。

赤紫が時を進め、時間の神、時間神となり、青緑が空間を維持し、空間の神、空間神となる。

赤と黄が昼と夜を作り、太陽と月になる。

一つの世界が出来上がるが六色の神は少し物足りず、二柱に色を足してもらう。

二柱の神はそれぞれ白と黒になる。

白は生命を作り、光の神へ、黒は死を与え闇の神となる。

こうしてできた世界がパレットという世界の始まりらしい。

といっても神話みたいな物でよく分からないらしいが……

この設定はゲームと似たような感じだった。

なぜ似たような感じかというと言葉のニュアンスが絶妙に違ったり、オレ自身が正確に覚えてなかったからだ。

でも確実なのは、色に例えられた神の話とこの世界の名前が同じことだった。


次は国について調べた。

このパレットという世界には大きく分けて六つの国がある。

この街、アンファングがある国、アダルベルト王国。

この国に隣接し、年一回国境にある平野で戦争している、ラインダース帝国。

この二国はヒューマンが統治している。

アダルベルト王国の南方にある国がダールベルク獣人国。

獣王と呼ばれる王が治める獣人の国だ。

反対に北方にあるのがエルフ国。

名前がそのままだがエルフの国だ。

そして遥か遠方に魔神国ディースブルクと龍神国リューデルがある。

この二国はそれぞれ魔神と龍神が作ったとされる国だ。

ディースブルクには魔族、リューデルには龍人族が住んでいて、争いが絶えないそうだ。

国の名前もゲーム内と同じだった。

ただ違ったのがこの国の王の名前だった。

オレが知っている名前は何代も前の物だった。

そして分かったのがゲームの遥か未来の世界が今のパレットだった。


そして気になるのがオレのような存在が他にもいるのではないかと言うこと。

ゲームではアバターの種族によって始まる国が違う。

ヒューマンを選ぶとアダルベルト王国になるよう。

各種族に一人はオレのような存在がいるような気がしてならなかった。

そして種族間で激しい戦いがありそうな気がしていた。


と今考えたところで仕方なく、約束の時間に近づいていたので切り上げることにした。

この世界の魔法やスキルについても調べるつもりだったのだが、昨晩飲み過ぎたせいで起きるのが遅くなったために調べられなかった。

その辺りはグスタフ達に聞くとしよう。

オレは、そんなことを考えながらギルドに向かった。

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