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国王の「妾の子」と呼ばれ王家から無視された王女は敵国の皇帝の側妃(人質)として嫁がされる。  作者: ロザンド


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10/10

010話 アンジュとエミルダの想いとガイアス皇帝との関係。

この作品を選んで、お読み頂きありがとう御座います。

この物語はフェイクションです。

物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。

 アンジュはエミルダと共に集落から歩いて城へ戻り、応接室へ行きエルドラルド公爵と会い、直轄領と公爵領間の今後の関係やガイアス皇帝との関係になどについて話し合う。


「アンジュ妃様、此度は娘のエミルダと共に会う機会を頂き感謝します」


「はい、公爵閣下、私もお会い出来て光栄です。エミルダ様とも先程散歩帰りお話が出来てとても楽しかったです」


「あの、此度此方に来た目的に娘のエミルダと陛下のお見合する目的もありますが、アンジュ妃は陛下とエミルダが結婚し皇妃に成られた場合をどうお考えですか」


「はい、私の立場上は側妃ではありますが、エミルダ様が皇妃に就くことについては異存は御座いません。私は母の故郷であるこの領地から離れたくないと考えてます」


「そうですか、アンジュ妃様が母君の故郷である領地から離れたくないという気持ちは尊重したいと思いますし、出来れば協力もしたいと思います」


「はい、ご協力頂けるのでしたら有難いです。ワインも近々出荷出来ると思いますし、公爵閣下の所縁ゆかりあるエイド商会にも卸したいと考えてます」


「オゥ、ワインですか、それは楽しみですね、あと出来ればパスタという物も我が商会に卸して頂きたいのですが」


「パスタですか、う~ん、申し訳御座いません。地産地消だけでやっとの状態でして、もし宜しければ公爵領でパスタの生産工房を建ててみてはいかがですか」


「えっ、ノウハウを教えて頂けるのでしたら、建てたいですのですが、協力して頂けるのですか」


「はい、公爵閣下とは良い縁を結びたいと考えておりますから、私の方こそ協力して頂きたいくらいです」


「うん、分かりました。それでしたら私もアンジュ妃様の後ろ盾になりましょう、娘のエミルダと共にお互いに良好の関係を築いていきましょう」

エルドラルド公爵はすっかりアンジュ妃を気に入り、後ろ盾になるとまで約束までして握手を交わす。


 アンジュは帝国に住む以上はエルドラルド公爵とは良い関係を築きたいとの想いもあり、エミルダとも仲良くなれたので今後もやりたい事の協力を得られると確信した。


公爵閣下との話し合いの合間に赤と白のワインの常温と冷やした物を試飲をして頂き、最後に冷やしたスパークリングワインも試飲してもらい、どれも美味いとお墨付きを頂いた。


 明日は公爵閣下とエミルダを同伴で果実園とパスタの生産工房と魔道具工房を周る予定を組み、ワイン工房は流石に距離があるので日を改めると言う事になった。


その日の晩餐ではクルーミパスタとハンバーグステーキとポータジュスープとサラダを公爵閣下とエミルダ嬢に食べて頂き、ハンバーグステーキを食べて凄くに気に入りレシピを紙に記して渡した。


アンジュはエルドラルド公爵とエミルダ嬢の親子と様々な話題を話し、とても和やかな時間を過ごし、エミルダと公爵の親子を見て父親ってこんな感じなのかと父親の愛情を受けた事のないアンジュにはとても微笑ましくも思えた。


 翌朝を迎えてアンジュは叔父のエドワールに同行して貰い、公爵閣下とエミルダと共にアンジュ湖の傍に在る果実園から視察し次にパスタ生産工房と魔道具工房を視察をした。


「綺麗な湖ですね、でも何でアンジュ湖なのですか」

エミルダが湖の名がアンジュ妃様と同じアンジュ湖と聞いて疑問に思いアンジュに尋ねる。


「えっ、あ~、え~と、私がこの領地に来て最初に魔法で創った湖なんですよ」

アンジュはエミルダに少し戸惑いながら説明する。


「えっ、こんな誇大な湖をアンジュ妃様がお一人で・・・本当ですか」

エミルダはアンジュ妃が魔法で創ったと聞いて驚く。


「それは本当ですよ、アンジュ妃様は領民が水不足で苦しんでいると知り、何もない大地に一瞬で魔法を駆使して湖を創ってくれたんですよ、そこから農園の開墾などが始まったのですよ」

叔父のエドワールがエミルダに真実である事を当時の事を思い出し笑顔で説明する。


「噂では聞いていたが、アンジュ妃様は本当に凄い魔法の使い手なのですな、う~ん・・・」

エルドラルド公爵はアンジュ妃の顔と湖を交互に見て深く感心する。


「アンジュ妃様はもう一つ塩が採れる塩湖も魔法で創ったのですよ、そのお陰で塩が生産出来たのですよ」

エドワールは更に塩湖の事も公爵閣下とエミルダに説明する。


「まぁ、それは偶然ですけどね、湖をもうひとつ創ったら塩分のある水が湧き出てきたので、それで塩が作れたのです」

アンジュは偶々偶然だと少しハニカミながら公爵閣下に話す。


 エルドラルド公爵はその話を聞き、本当にアンジュ妃様の人柄と知識と魔法の能力を知れば知る程その偉大さを思い知り、この方の存在は帝国の至宝であり帝国で守護すべきお方だと確信する。


その後に視察したパスタ生産工房の中の生産設備を見て、アンジュ妃様の物を創り出す創造性にも感銘し、この工房を公爵領にも建設する為にルワイド商会と業務提携を結ぶことを決めた。


最後に魔道具工房にも周り、魔導冷蔵庫とワイン用冷蔵庫の生産工程を視察して感心を示し、これらも取扱いたいと同行したエドワールとの話が盛り上がり、それからアンジュが開発中の魔導エンジンにも興味を持った。


「アンジュ妃様、これは何の機械なのですか」


「これは魔導エンジンです。いずれは馬車の様に馬が引くのでなく自走する車を作りたいと考えてます」


「う~ん、馬無しで車が自走するのですか、それはまた凄い事を想像なさるのですね、完成が楽しみにしてます」


「そうですか、中々今の段階では上手く行かないですけど、出来れば1年を目途に完成させたいとは考えてます」


斯うしてエルドラルド公爵とエミルダの視察が終り城に戻ることになるが、今回の視察は本当に興味深く好い視察が出来たとエルドラルド公爵とエミルダ嬢は満足した。


城に戻る最中にエルドラルド公爵とエドワールはアンジュ妃様の処遇について真剣に話合い、エドワールに貴族へ復帰しアンジュ妃様を養女にして傍で守護するように提案し、そのお膳立てを公爵閣下が作ると約束をした。


その翌日の午前中にガイアス皇帝が城の玄関前に到着すると、アンジュ妃とエルドラルド公爵親子とエドワールと執事のトーマスの5人で出迎えた。


「陛下、遠路遥々お疲れ様です。お初にお目に掛かりますアンジュで御座います」

アンジュはガイアス皇帝が馬車から降り立つのを見て、華麗にカーテシーをして挨拶をする。


「陛下、お疲れ様です。こちらが娘のエミルダで御座います」

エルドラルド公爵も一礼し挨拶をすると、娘のエミルダを紹介する。


「公爵家長女エミルダです。お初にお目に掛かります。本日は宜しくお願い致します」

エミルダは父親の公爵閣下から紹介されると、華麗にカーテシーをして挨拶をする。


「うん、出迎えご苦労だ」

ガイアス皇帝は初めてアンジュを見て、従姉のルジュンの面影が似て美しいと感じ、エミルダ嬢もまた才女とも言われるだけに賢そうで綺麗なレディだと感じた。


 ガイアスは挨拶を済ませた後は直ぐに城の中に招き入れられアンジュ達を引き連れて、そのまま応接室へ向う途中で場内が以前来た時よりも綺麗になっているのを見て、これがアンジュの魔法で綺麗に修繕されたのかと感心する。



ガイアス皇帝はアンジュに関しては報告を受けていたが、実際に目にすると凄いなと感心し応接室内に入るとソファーに座り、対面側にエミルダ嬢とアンジュ妃を座らせた。


「うっん、先ずはアンジュ妃、この領地を発展させてくれた事に礼を言う。ありがとう」


「いいえ、陛下にお礼を言われる様な・・私は母の故郷であるこの領地の領民が困っていたのを見て助けたかっただけです。私の方こそ勝手にした事をお詫び致します」


「謝る様な事はない。現に俺も手が回らず悩んでいたのも事実だ。本当に感謝しているぞ」


「はっ、ありがとう御座います」

アンジュはガイアス皇帝から褒められたと嬉しく思い感謝する。


 それからガイアスはエミルダ嬢と今回の縁談について、本人の意思を確認する為にエミルダを暫らく見つめ色恋に縁がなく女性慣れしていないために、どう切り出そうか少し悩む。

お読み頂き、ありがとう御座います。

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