表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/13

番外編 皇帝陛下の嫉妬

允成、即位直後、貴妃として後宮にはいる明玉の側につける宦官を誰にするかという場面。



允成が机に両肘をつき、深いため息を吐いた。

「……やはりお前を明玉の傍につけるのが最も安心できるのだがな」


石鼠は静かに首を振った。

「陛下、拙者は陰に隠れて動くのが分相応。貴妃さまのお傍は、私には似つかわしゅうございません」


「では誰を置けと?」

声を荒げかけた允成に、石鼠は躊躇なく名を出した。

「――周守謙。軍事訓練の同期にございます」


允成の眉が跳ねた。

「……待て。不義密通で宮刑になったあの男か」


「冤罪にございます」

石鼠は平然と答える。


だが允成の視線は険しい。

明玉のあの、理性を試すような色香と、女顔の宦官。

火薬と火打石を並べるような組み合わせにしか思えなかった。


「……本当に大丈夫なのか?」


石鼠は一度、口元を引き結び、やがて淡い笑みを浮かべた。

「この男、たとえ女性を口説くことがあったとしても、関係を強いるような真似は決して致しません」


允成は机を叩いた。

「そういう問題ではない!」


石鼠はにやりと笑った。

「では陛下、一つお尋ねいたします。――鏡を御覧になったことは?」


「……あるに決まっているだろう」


「でしたら、ご心配は無用かと」

石鼠は深く頭を下げ、言葉を添えた。


「陛下。貴方様の御顔は龍顔ではなく、絶世の美貌そのもの。

 この世に、貴妃さまの目を奪う者など……他にございますまい」


允成は一瞬、言葉を失い、頬に熱を感じて思わず顔を背けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ