・日々の痕跡
今年の試験はお盆明けに行われるらしい。なんとなくいつも9月に入ってからのイメージがあったから、早いように感じる。もう一月もない。
もしかしたらこの小説の更新を気にしてくれている心優しい方がいるかもしれない。(いない可能性もありますが)あまり気を持たせても悪いので、ボチボチ終わらせようと思う。
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この小説の後半の部分は物語でも何でもなく、ただ思いついたことをそのまま書いているだけなので、いつでも終わらせることはできた。1つ書くたびに『俺がこんなことを書いても混乱を招くだけではないか。もっとわかりやすく解説している方が沢山いるのに俺がやる意味がない』とわりと客観的に自分の行いを見てはいたのだが、結局ここまで続けてしまった。
語呂合わせで39回か41回で終わらせようと考えていた。しかし、思った以上に車が書くネタを提供してくれたので44回で終わらせることができる。
44というのは不吉に思われるかもしれないが、『ヨシ』とも読めるし、それともう1つ……これは免状が届いたときに判ると思うので言わないでおこうと思う。
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2020年、私はアパートの壁に公式をメモした紙なんかを張り付けまくっていた。今はその大半を剥がして片付けてしまったけれど、まだ残っているものもある。これらが特に重要だったからという訳ではない……と思う、なんとなくだ。
➀洗面台の鏡の横には「共振回路のアドミタンスの式」について書かれた紙がマスキングテープで貼りつけられている。歯磨き粉が飛んで大分汚れている。
初期のころは共振回路の問題を、意地でもインピーダンスで解こうとしていたのだが、アドミタンスで考えた方が問題が解きやすくなるような気もしていた。しかしながらいざ問題を前にすると、アドミタンスへの変形がどうすればいいのか判らないということが多々あった。ので、ある程度こういう形の回路なら、こういう感じの式になる。というのをまとめておいた。正直な所、いま改めて見返すとよく判らない。
②玄関のドアによれよれになったコピー用紙が磁石で止められている。内容は「相互インダクタンスの公式」だ。試験が終わってからも毎日目にしているはずなのに、まるで認識していない。
貼っただけで満足してはいけない、きちんと向き合わないといけないのだ。(?)
③デスクライトには太めのマスキングテープがペタペタと貼り付けられている。もちろんそれには公式なんかが赤マジックで書かれている。内容はこんな感じだ。
『アルゴン、希ガス、蛍光灯』、『1/j=j(-1)』、『磁束[Wb]Φ』、『B(磁束密度T)=Φ/S[Wb/m^2]』、『ab=kで一定なら、a=bのときa+bは最小』(最小定理)、『ω=2πf=2π/T』……。
他にも法規の内容のものが貼り付けられている(なぜかボトルガムの包み紙を付箋として使用している。……まあ捨てるのがもったいなかったからです)のだが、書くのが大変なのでやめておく。
④昔街を歩いていてもらった「うちわ」に電気公式がびっしり書かれている。最近はうちわ自体使っていない。うちわは車に置いていた。
⑤冷蔵庫に『ペルチェ効果』と書かれたマスキングテープが貼られたままになっている。(ペルチェ効果で冷やしているタイプなのかは判らないのですが)
塩の調味料には『SiO2 二酸化ケイ素』と貼られている。もちろん塩とは関係ない。何故貼ったのか今となってはよく判らない。
昔の自分は頑張っていたなあ、と思う。
今は頑張っていないのかと聞かれれば、頑張っているが昔ほどではない、ということになる。結局ずっと現実逃避しているだけなんじゃないか、という気がしている。だからそういう意味でも次でこの小説を終わりにしようと思う。
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最終回は訳の判らない感じにしようと考えているので、まともな状態で皆さんと話すのはこれで最後になります。(今までもそんなにまともだったかというと……あれですが)
ここまで読んでくださった方、あるいはたまたまこの部分を読んでしまったという方、ありがとうございました。
1つ注意してほしいのは後半の電気や車についての解説は間違っている可能性があるという点です。間違っていたら本当に申し訳ないですが、責任は取れません。ご注意下さい!
皆様が死力を尽くして電験三種や現実との戦いに挑めるように祈っています。……祈っています、と書いてみたのですが誰に祈ればいいのかよく判らなかったので……なんというか、そうなったらよいと思います。
さようなら、お元気で。
【終わり】
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追加した画像
ブレーキストッパーラバー
位置エネルギー
エンジンルーム
次話投稿後、暫く間を置いてから完結処理をしようと思っています。
今までありがとうございました。
ご武運を!




