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オークの女 9
「アレほどの治癒術が出来るのに他人は治せないのか!?」
モモは手を犠牲にしてまで自分を助けれくれた男が、オークを助けない為に嘘を付いているとは思えなかった。
けれども、あれ程までに見事な治癒術を使えるのに他人は治せないという話も信じることが出来ない。
目の前の男を信用しても良いと思いかけていた心に疑問がひと雫垂れ落ちて黒く混ざる。
「す、すみません。あ、でも、オークに効くかわからないですけど傷が治る薬ならたくさんあるんでそれを分けましょうか?」
代替案を持ち掛けたムツヤだったが、モモの顔は暗く沈んでいる。
「気持ちはありがたいのだが、深い傷で回復の薬だけではどうにもならぬ状態なのだ」
「あーでもコレ、俺が腕取れた時にもくっつけて飲んだら治ったんで、もしかしたら大丈夫かもしれませんよ」
聞き間違えたのだろうか、信じられないとモモはムツヤの顔を見直して瞳を小さくする、そんな馬鹿な話は普段だったら信じないだろうが。
「そんな薬が本当に?」




