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24 友情深まる

「では、メンバー候補の模擬デュエルを開始する。」


肩仏部長の声が響いた瞬間、部室の空気が変わった。 それ

までの軽い妙な知恵が嘘のように、一瞬で張り詰めた緊張感に包まれる。


勇希は息を呑んだ。


(……本気のデュエルって、こんな雰囲気になるのか?)


天保や鈴も、さっきまでの会話が嘘だったかのように、真剣な表情でフィールドを見つめている。


息を呑む勇希

「……すごい……。」


勇希は、目の前で長く戦われるために、とにかく扱われていた。


フィールド上でカードが展開されるたび、場の空気が変わる。

静寂と爆発的なやりとりに訪れ、まるで映画のクライマックスを連続で見せられようだった。


(デュエルって、こんなにすごいまじものだったのか?)


カードを出して戦うだけではない。

先を読み、相手の動きを予測し、罠を巡らせ、突破の糸口を見つける――。

いわば、盤上の格闘技。


勇希は、手に汗を握りながら、戦いの行方を見守った。


「え、もう終わり!?」



、部活の終了時間になっていた。


最初の1試合から、たったの数分のように感じた。


「……そういうものよ。」


鈴が隣で微笑む。


「本気のデュエルを見ていると、時間の感覚なんてすぐに吹っ飛ぶ。」


「……ああ。」


模擬デュエルは、まるで映画のクライマックスを何度も見せられているような、圧倒的な迫力だった


どのデュエルも、全国を目指す者の本気の戦いだった。


静寂と爆発的な対話に訪れ、熱渦巻く――。


(これが、本物のデュエル……。)




肩仏部長の締めの言葉

「今日の模擬デュエル、よく見ていたな?」


肩仏部長が、静かに言葉を紡ぐ。

彼の悩みは一年生にも向けられていた。


「今季はまだ始まったばかりだ。戦いの中で成長し、次の機会に備えろ。」


その言葉に、部員たちは一斉に話しかける。


「そして、今日の試合を見た一年生たち。君たちが次にすべきことは何か、わかっているな?」


勇希は、その言葉を自分に向けられたものとして受け入れた。


(もっとデュエルを知り、強くなる――。)


肩仏部長は、一


「以上。本日の部活は終了します。」


美琴先生の一言

「はーい、部長の締めの挨拶、相変わらずカッチカチネ~。」


美琴先生が、リスのように軽く手をひらひらと振りながら前に出てきます。


「でも、今日の模擬デュエルは見ごたえあったわね! みんな、しっかり自分の課題を持ち帰ること! 特に天保くん! デッキ構築ね!」


「わかってるっての……。」



「それと、勇希くん?」


突然名前を呼ばれた、勇希は少し驚く。


「どうだった? 全国を目指すデュエリストの戦いは?」


美琴先生は、まっすぐに問いかけます。


「……すごかったです。」


勇希は、正直な感想を口にしました。


「すごかった、ねぇ。じゃあ、それを見て君はどうするの?」


勇希は、一瞬言葉に詰まる。

しかし、すぐに拳を握りしめ、はっきりと答えた。


「……俺も、強くなりたいです。」


美琴先生は満足げに聞こえて、肩仏部長も静かに聞こえました。


「いいわね。それでは、しっかり努力すること! それじゃあ、今日はお疲れ様!」


「お疲れ様でした!」


部室に、部員たちの声が響きます。


とりあえず、熱い戦いの残り韻を残したまま、今日の部活は幕を閉じた。


月の光が校舎を染めるなか、勇希は鈴、天保と一緒に学校を後にした


「……で、どうだった?」


鈴が、ふと勇希の視線を見つめる。


「今日の模擬デュエル、見学してみては。」


圧倒的にされるばかりだった勇希

「……すごかった。」


勇希は、素直にそう答えました。


「本気のデュエルっていうか、なんていうか……ただ強いカードを出して戦っているだけじゃないんだ。」


「当然でしょ。」


鈴は腕を組みながら話しかける。


「強いデュエリストほど、相手の動きまで計算してデュエルしてるのよ。」


「まぁ、俺は感覚派だけどな。」


天保が、デッキケースをポンと一瞬の間口を挟む。


「計算だの理論だのも大事だけどよ、やっぱその場でどう動くかが肝だぜ?」


「その『肝』が雑だから、美琴先生にデッキ構築を詰めろって言われたんじゃないの?」


「うるせぇ。」


「うるさくないわよ。ちゃんと向いてください。」


「ぐぬぬ……。」


鈴の鋭い発言に、天保


「……でも、まあ、今日の模擬デュエルを見て、確かに考えたわ。」


天保は、ポケットに手を動かしながらぼそっと呟いていた。


「御伽とか雫先輩とか、なんか無駄がねぇんだよな。」


「そうね。御伽なんかは特に、状況に合わせて最適解を選び続けるタイプだから。」


「俺も、もうちょっとデッキの流れを考えて組み立ててみるわ。」


「……お、成長してるじゃん?」


「うるせぇ。」


またや鈴の発言を受け、天保は言うを据えた。


「それで、勇希くんは?」


天保が話を振る。


「なんか気づいたことあんだろ?」


「……うん。」


勇希は、少し考えてから口を開いた。


「俺……もっとデュエルしなきゃ、って思った。」


「ふむふむ。」


鈴が相槌を打つ。


「デッキのこともだけど、そもそも俺、ちょっと実戦経験がないんだよな……。」


「たしかに。」


天保が賛成する。


「ブランクあるって言ったもんな。」


「うん……。だから、これからデュエルしないと思った。」


「それで、まずは――」


鈴がニヤリと笑う。


「私たちとデュエルね!」


「……え?」


勇希が驚くと、天保もニヤリと笑った。


「おう。俺らでお前の練習相手くらい、いくらでもやってよ。」


「ま、たまには言ってもいいわよ?」


「たまには?」


「たまには。」


鈴が得意げに胸を張る。


(……なんだろう、この二人といると、自然と前向きになれるな。)


勇希は、小さく笑った。


「……よし。」


勇希は、ポケットの中のデッキケースをぎゅっと入れました。


「俺、強くなるよ。」


「おっ、武東勇希!」


天保が豪快に笑う。


「次の放課後、今度デュエルしようぜ。」


「望むところよ。」


鈴も笑顔を浮かべる。


三人の影が長く伸び、三人はそれぞれの課題を胸に刻みながら、帰路についた。





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