↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
真実の愛で捨てられる妻に転生してしまった!  作者: もも


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/8

8

いつも読んでくださりありがとうございます!

 ミアに手伝って貰いドレスを脱ぎお風呂に浸かり寛いだ頃に寝室の扉がノックされた。


「どうぞ」


ウィルが湯を使い夜着に着替えて入ってきた。


「わくわくした顔だねえ」


「だってワインを掛けられたのは私だもの。馬車の中も我慢したし、ドレスも着替えてお湯も使ったわ。漸く2人だけになったのよ。聞かせて」


「分かった、君は関係者だから聞く権利があるよ。軽食を持ってきているから食べながら話そうか」


「うん」


トローリーワゴンの上からチーズやハム、ローストビーフ、サラダが取り出されシャンパンとグラスがテーブルに並べられた。


「まずは乾杯だ」


さっとシャンパンが注がれる。


「乾杯の結果になったのね?」


「俺を信じてなかったの?」


「信じてるに決まってるけど、ウィルの口から聞いて安心したいの」

夫が得意そうな顔になる。


「最初にぶつかってきた女は変な女に脅されていた。婚約者じゃない男と侍女も付けずに街を歩いているのを見られたらしい」


「えっ?それだけで脅されたの?」


「貴族令嬢にとっては大ごとだよ。うっかりでは済まない」


「ふうん、そうなんだ。それで?」


「そうなんだって。やっちゃ駄目だからね!良い?わかった?護衛と侍女は付けること。それ以前に俺以外の男と歩いては駄目だ。良いね?

それでルシアのドレスを汚して俺の側から離れるようにしたってわけだ。

俺が1人になったところにあれが近寄って来て転んだ。

紳士なら手を差し伸べるだろうと予想してね。

でも俺が素知らぬ振りをしたので自分で起き上がって腕に縋りついた」


「えっ?縋りついたの?触られたの?」

想像しただけで許せない。


「そんなに妬いてくれるなんて嬉しいよ。今日の服は焼いてしまおうか?」


「……焼かなくても、洗えば許してあげる」

頬が膨らみ唇が尖ってしまう。


「ふふっ、奥様は寛大だね。そこへ両方の親が飛んで来たというわけさ。会場で謝り始めたので別室に移動して貰った。許さないとこちらが悪くなるからね。

ごちゃごちゃ言ってたけど、陛下の君の顔が見たいから早く話を付けて来いと言う一言で諦めたよ」


「陛下が……」

話が大きくなってきた。ウィルって何者…?


「あれは『私はヒロインなのにこんなのおかしいわ。どうして?!』と叫んでうるさいので猿ぐつわをされた。

気狂いだと診断され、一生出られない極寒の地の病院(牢獄に近い)へ行くことになったよ。

親は監督不行き届きで男爵に降爵に。


ぶつかってきた女は孤児院で無料奉仕を5年。親も男爵に降爵。2家には損害賠償が発生した。

まあ貴族が全員揃った陛下の夜会でやらかしたんだ。没落するのは時間の問題だろうな」


「そうだったのね。大夜会でやらかすなんて陛下の顔に泥を塗ることだと思わないのが不思議よね」

結果を聞いたルシアはほうっと息を吐いた。


「話し合いは書記官がいたから正式に認められた。明日陛下にきちんと報告をしてくるよ。これで虫がいなくなった。安心した?」


「安心したけどウィルってそんな権限があったの?」


「ないよ。実は宰相が立ちあわれたんだ。陛下の一言で飛んで来た。全て見ていた貴族も大勢いたからね、証人になって貰った。疚しいことはない。流石に私刑はしないよ」


「うわあ、ウィルってば仕事が出来る男なのね、格好いい」


シャンパンと物語が終わったという安心感で気が緩んだルシアはウィルの肩にもたれかかった。


「陛下とは遠い親戚にあたるんだ。鬱陶しいんだけどバーモント公爵家の男って昔からそういう羽虫が寄って来るんだ。

だから陛下からある程度の了解はいただいている。認められなかったことは今までにない。今回は宰相が来てくれたので話が早かったよ」


ウィルの顔が心なしか青い。昔のあれこれを思い出したのだろうか。


「遠い親戚……。昔からあったの?女性絡みのそんなこと」

キャパオーバーな気がするが今しかない。凄過ぎて聞くのが怖いが聞いておきたい。


「嫌になるほどね。でもそんな俺の癒やしがルシアなんだ。君に会うときだけ空気が澄んでいるような気がしてた。だから離すつもりはないよ。一生側にいて。愛してるよ、ルシア」

ルシアの肩を抱きながらウィルが囁いた。


「嫌になるほど付きまとわれるって気の毒過ぎるわ。(前世のストーカーね)

一生側にいて良いのね。嬉しい。

昔から私を連れ出してくれてありがとう。

ウィルに会う時だけは息がしやすかったの」


「可愛い可愛い俺のルシア、離すものか。愛してるよ」


抱きしめられた逞しい腕に意識を向けながら、ルシアは目を閉じた。




そんなにモテてうんざりしていたのなら前世の「真実の愛」の話は墓場まで持っていこうとルシアは決めた。これ以上嫌な思いをさせることはない。

だってヒロインにはもう会うことはないのだから。


小説と現実は違った。ルシアは大きく安堵の息をもらした。


その1年後、懐妊したルシアへのウィルの過保護がさらに加速することになるのだがそれを、この時の2人はまだ知らない。

これで完結になります。ここまで読んでくださりありがとうございました。

どこまでも好きな人を守る一途な強いヒーローを書きたいと思っていたら腹黒になりました…。

沢山のブックマーク、評価を付けてくださりありがとうございます!執筆の励みになります。

また次回作でもお会い出来ますように。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。