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第31話「アオイさんぽ りた~んず」

 こんにちは。アオイです。


 今日もこれから「コルボ」でのお仕事です。


 前にもお話した通り、近くの公園を通れば近道なのですが……。最近はあんまり通りづらい事情が……。


「あ、メルロちゃんだー!」

「さいんして、さいん!」


 はい、こうなるからです……。


 いつかの『ぷりっち』ショーに巻き込まれて以来、この辺りの女の子たちの間で「私=メルロちゃん」という図式がすっかり広まってしまいました……。


 ただ散歩しているだけの時ならいいのですが、お仕事の前はちょっと勘弁してほしいです……。今日も遅刻かもしれません……。


「ごめんね。お姉ちゃん今日はお仕事なんだ……。また今度ね?」


 純粋な子どもたちの期待にはできる限り応えてあげたいところなのですが、かといって遅刻するわけにもいきません。


 私は両手を合わせて申し訳なさそうに、子どもたちへと謝りました。


「えー……」

「そっかー……。メルロちゃんばいばーい!」


 みんな聞き分けの良さそうな子で助かりました。私は急ぎ足で公園を後にします。


「『じたくけいびいん』のおしごとがんばってねー!」


 メルロちゃんのご職業は「じたくけいびいん」というのですね。あまり聞き馴染みはありませんが、子どもたちのためにも覚えておかないといけませんね。


 何とか間に合いそうです。そのまま急ぎ足で商店街を駆け抜けていきましょう。


         ***


「もう二度とやるんじゃないぞ」


 看守の無愛想な声に送り出され、俺は牢を出ることができた。

 

 ネトールの配下に捕らえられたときは、てっきり処刑されるものだと思っていたが……。ネトールめ、どうやら俺のことをどこまでも侮っているらしい。だが、そのおかげで今こうして外の空気を吸えているのだから、今だけは奴の慢心に感謝しておくとするか。


 幸い「無一文の前科者を野に放ってもすぐに返ってくるだけだから」と言って看守が手切れ金代わりにくれた軍資金もある。まずは装備を揃え直して、それから奴らへのリベンジを果たそう。


 しかし、ここは変わった街だな……。武器屋の一つも無い。防具屋らしき店はあったが、とても防御力の上がりそうな物には見えない代物ばかりだった。


 そうして街を歩き回っていると、とある店が目に止まった。そこには、謎の植物・四角い石・土のうのような物まで店先に並んでいる。雑貨屋だろうか……? やけに小ぶりではあるが、店内にはハンマーらしきものの姿も見える。


 何か武器になるものがあるかもしれない。俺は店内へと足を踏み入れた。


 店内は外よりもさらに雑多だ。珍妙な薬品から、謎の機械、果ては檻に入れられた魔獣まで売られている。


 そんな店内で、俺はついに目的の物を見つけることに成功した。切れ味のよさそうな立派な剣だ。やけに短いのは少し気になるが……。だが、ようやく見つかったまともな武器だ。それくらいの欠点は許容しよう。


 俺はこの剣を購入し、早速装備する。うむ。なかなか手にも馴染んでいい感じだ。


 何故か通行人たちが、俺の姿を見るやいなや一目散に逃げ出してしまうが……。まあ、これも勇者の威光というやつだろう。

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