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『勇者ユーリ=ハサマールの冒険〜真実〜』

 いやー、素晴らしかった。


「何がどう素晴らしかったのか、詳細に語ってはいけない」と俺の「超直感」が告げているせいで、ここで語ることができないのは残念だが、とにかく素晴らしかった。


 今思い出しただけでも涎が止まらない。


 さて、英気も養ったところで、姫たちの救出行っちゃいますか。


 無敵要塞シラカワまでは新幹線を使えばすぐだ。俺は切符を買い、意気揚々と列車に乗り込んだ。


 ***


 シラカワの駅で降りると、目の前には大きな城塞がそびえ立っている。これこそ無敵要塞シラカワだ。


 正門には門番の魔族がいるな。村にちょっかいをかけてくるような雑魚どもと違い、かなり強力そうだ……。かくなる上は……。


「すみませーん。私、王都トキオで勇者を務めております、ユーリ=ハサマールという者ですー。そちらにイサベラさんいらっしゃいますかー」


 俺は門番の前でお辞儀をしながら、こんなときのために用意しておいた名刺を差し出す。


「あー、勇者さんね。イサベラなら今7階の第2会議室にいると思いますよ」


 俺の名刺を確認すると、魔族はあっさりと俺を通してくれた。巨大な自動ドアが開き、俺は中へと進む。


 門番は、イサベラは7階の第2会議室にいると言ってたな。俺はエレベーターに乗り込み、7のスイッチを押す。


 エレベーターを降りると目の前に「第2会議室」と書かれた大きなドアが現れる。俺はその重いドアを押し開け、中へと踏み込んでいった。


「あら? 貴方誰かしら?」


 目の前に現れたのは、胸元や腹部が大胆に露出した真紅のローブに身を包んだ魔族の女性。とはいえ外見は人間と変わりない。


 コイツが「劫火のイサベラ」か!?


 イサベラからの質問には敢えて何も答えず、俺は武器を手に取り身構える。


「いきなり現れたかと思ったらいきなり臨戦態勢って……。私何かしたかしら?」


 イサベラは呆れたような目つきで俺を見て、そう言った。


「何かしたかだと!? 白々しい! 姫たちを返せ!」


 白々しいことを言うやつだ。俺は声を大にして奴に怒鳴りかかる。


 するとイサベラは、まるで言われて初めて何かを思い出したかのような表情をした。


「ああ……? この前うちに来た姉妹のことね?」


 どこまでも白々しい女だ。俺はこみ上げる怒りを抑えきれずに大声を上げる。


「『うちに来た』だと!? ふざけるな! 貴様らが拐ったんじゃないか!?」


「拐った……? ああ、王都ではそういうことになってるのね……?」


 イサベラは一瞬不思議そうな表情をした後、不敵な笑みを浮かべる。


「仕方ないわね。何も知らない勇者様のために教えてあげるわ」


 何も知らないだと? どういうことだ?


 混乱している俺をよそに、次の瞬間、イサベラは衝撃の一言を言い放った。


「あの娘たちはね。自らの意思でここに来たのよ」


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