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守護戦士見習いのあれやこれや(仮)  作者: 阿野根の作者
本編 見習い守護戦士バイトする。
37/48

学生守護戦士はバイト中8(ただし、明正和次元)

レセプションなんで初めてだ。

まあ、庶民で学生なんだからあたりまえだけど。


「ヒフィゼさんが明音に確保されました。」

マイコさんがため息をついた。


エキゾチックでオリエンタルな豪奢なレセプション会場のそこここで貴人要人が外交している。


明音皇女殿下がヒフィゼ…ガイウスギルド管理官長に白い腕を拘束するように絡ませて立っているのがみえる。


本当はガイウスギルド管理官長が付いてるのだから安心と思えばいいのかもしれないけど、複雑だな…。


ガイウスギルド管理官長はグーレラーシャの正装をしている。

形的にはいつもの長袖たて襟の長衣なんだけど、足首丈でワインレッドの長衣をきたガイウスギルド管理官長はエレガントで高貴な魅力に溢れていた。


やっぱり、私にふさわしくないよね。


「なんとか、分どりましょう。」

守護戦士の盛装を着たマイコさんが笑った。


でも、いいのかな?

ひいひい以下略お祖母ちゃんなんでしょう?


「うん、そうだよね、明音皇女殿下のお相手は、ヒフィゼさんじゃないからね。」

ユウキ君が言った。


なんでそばにいるかと言うとエスコートしてもらったからです。


「そうなんですか?」

私は案外背の高いユウキ君を見上げた。


麗しい次代キユリは微笑んだ。


「そんな目でみないでよ、僕だって男なんだからね…。」

ユウキ君が言った。


視線の先は多分盛大に空いた胸元と

レースのストールで隠した首もとかな?

黄色いミニスカートの盛装にして失敗したかな…でもガイウスギルド管理官長の要望だし。


「おばあさま、おいでになりましたの?」

金糸の大きな花の刺繍に地色が深紅の胸の空いた盛装を着た明音皇女殿下がやってきた。


「明音、私はヒフィゼさんは真姫奈ちゃんに返すように指示したはずです。」

マイコさんが言った。


「おばあさま、横暴ですわ。」

明音皇女殿下が艶然と微笑んだ。


「真姫奈、きれいだ。」

ガイウスギルド管理官長が言った。


「ありがとうございます。」

嬉しいけど…明音皇女殿下にしがみつかれてるのみるの辛い。


「そうですね、優輝とお似合いです。」

明音皇女殿下が言った。


「真姫奈に返すとはどういう事だ、オレは元々真姫奈のものだが?」

ガイウスギルド管理官長が甘く微笑んだ。


「私は返すつもりはありません、優輝、良かったわね、好きな娘とレセプションに出られて。」

明音皇女殿下はガイウスギルド管理官長を引っ張って去ろうとしている。


ええ?好きな娘?ユカリちゃんなんじゃないの?


ユウキ君を見上げると赤くなってる。


「僕は別にそんなこと。」

ユウキ君が言った。


「嘘ついてるわ、おばあさま、私は正直者ですのでガイウスさんと参りますわ。」

明音皇女殿下がそういってガイウスギルド管理官長を引っ張って去ろうとした。


「真姫奈、よく似合ってる。」

ガイウスギルド管理官長が踏みとどまって微笑んだ。


なんか、特に足を見られてる気がする。


「あ、ありがとうございます。」

どうしよう嬉しいけど恥ずかしいよ。


「姉上。」

ユウキ君がとがめるように言った。


「優輝、私は、ガイウス・ヒフィゼさんを伴侶に迎えます。」

明音皇女殿下が言った。


回りがざわついた。


「姉上!なんと言うことを!」

ユウキ君が叫んだ。


本当にガイウスギルド管理官長をお婿さんにする気なの?


「優輝は真姫奈さんを花嫁にすればいいわ。」

明音皇女殿下が華のように微笑んで言った。


「姉上、なんと言うことを!」

ユウキ君が言った。


「心のままに行動しないと後悔しますわよ、優輝。」

明音皇女殿下が微笑んだ。


「僕は…そんなこと…。」

ユウキ君が私の顔を見つめた。


「ユウキ君?」

私はユウキ君を見つめ返した。


「…僕は…ダメだ。」

ユウキ君が駆け出した。


どうしよう、危ないんだよね。


「ユウキ君!」

私はユウキ君を追った。


だって、守護対象者は次代キユリ様だから。


「真姫奈!」

ガイウスギルド管理官長が叫んだのが聞こえた。


ユウキ君がほっとけない。



バルコニーに出たみたいだ。

その日はきれいな月が出ていた。

ユウキ君が月を見つめていた。


長い黒い髪を一部ゆってアタランテ帝国の衣装をきた姿はなんか色っぽい。


うーん、男なのに羨ましいよ。


「ユウキ君。」

私は声をかけた。


「…僕の話を聞いてくれる?」

ユウキ君が振り向かず言った。


「うん。」

聞いた方がいいなら聞こう。


「僕の母上は側室で別に父上に特別寵愛された訳じゃなかった。」

ユウキ君が言った。


「そうなんだ。」

側室ってあんまりいないからわからないよ。


「でも、僕は父上唯一の皇子として生まれてしまった。」

ユウキ君が言った。


「でも、明音皇女殿下がいるよね。」

皇帝即位に男女は関係ないんじゃなかったっけ?


アタランテ帝国は違うのかな?

ムーラア帝国辺りはそうだって聞いたけど。


「姉上がいるにも関わらず、母上とその周辺の有力貴族は、僕を皇帝に押そうとした。」

ユウキ君が言った。


「でも争いが起こるんじゃないの。」

ファンタジー小説とか歴史とかだとそういう感じだよね。


「…おきかけた、だから、父上は僕を臣下にくだしたんだ、母上の家のイレチィスでなくクミルナの家名が与えられて、明正和学園に留学したんだ。」

ユウキ君がこちらを向いた。


うん、まあ、そうだよね。

親友なんだけど、

ユウキ君の方が成熟度の関係で

明正和学園は先に卒業してる。


実は、ユウキ君が勇者研究会に入ってて

恒例のスカウトと訓練兼ねる勧誘で

すごい勢いじゃなく、妙な勘で見つけられまくったというのがなれそめで。


いつのまにか親友になったんだよね。


「僕はね、誠実で優しくて、自分を持ってる風見真姫奈さんに引かれたんだ。」

ユウキ君が琥珀色の瞳を煌めかせて言った。


ひ、ひかれた?


「でも、君が好きな人、運命の相手がいることは知っていた…。」

ユウキ君が言った。


「運命の相手…。」

誰なんだろう?


「だから…言わないつもりだったんだけどな…勇者研究会の旅行で行った守護戦士の里、キユリの町ツアーにいったときに赤のキユリに見いだされて、次代キユリになっていらい、修行のせいか、真姫奈ちゃん運命の相手見えてたし。」

妙に清々しい顔でユウキ君が言った。


「つまり…どういうこと?」

ユウキ君は私のことが好きなの?


「僕は、君のことが好きだって言うことだよ、望み薄だけど。」

ユウキ君が言った。


「ユカリちゃんが好きなんじゃないの?」

気にかけてたよね。


「ユカリは単なる妹みたいな存在だよ、それにもう運命の相手がいるからね。」

ユウキ君が言った。


また、運命の相手だ。

運命で片付けて良いのかな?


「運命は決まってない。」

たぶん、じゃなきゃ間違いなく、私は五十嵐本家に仕える運命になっちゃう。


「……じゃ…僕の気持ちを受け入れてくれる?」

ユウキ君が言った。


「それは…。」

私は口ごもった。


だって、ガイウスギルド管理官長が

好きなんだもん。


「さすが、側室の皇子だ、こんなところで逢い引きか?」

誰かが悪意をもって声をかけた。


緊張して振り向く。

若い男がたっていた。


「ウラリゼさん、なんのようですか?」

ユウキ君が言った。


「淫乱の家系のようだ…皇帝位にはふさわしくない。」

ウラリゼさんは言った。


少し、よってるようだ。


「僕は皇帝位に興味はありません。」

ユウキ君が言った。


「…貴方がいるかぎり争いはおこる…いなくなっていただけないだろうか?」

ウラリゼさんは言った。


「祭りが終われば去りますよ。」

ユウキ君が緊張しながら言った。


「いや、この世から去ってもらいたい。」

ウラリゼさんが剣を抜いた。


斬りかかってくるのを体術で妨害する。


「邪魔するな!この売女(バイタ)!」

ウラリゼさんがさらにきりかかってる。


私、守護戦士なので

邪魔というか、本業に徹します。

売女(バイタ)ってなにさ!


「真姫奈ちゃん!」

ユウキ君が言った。


剣を蹴り飛ばして腕を後ろ手にねじる。


「ユウキ君、アルファースさん呼んで。」

やっぱり、ミニスカートは動きにくい。


「わかった。」

ユウキ君が端末を手に持った。


「私をはなせ!誰だと思ってるんだ!」

ウラリゼさんが叫んで暴れた。


単なる犯罪者だよね。

まったく、こっちは深刻な話をしてるのにさ!


「坊っちゃんをかいしてくれませんかね、単なる酔っぱらいなもんで。」

背後から声がした。


横目で見ると飄々とした感じの女性がいた。

だ、誰?護衛っぽい正装してるけど?


ええ?新しい敵?

強そうな気配なんですが?

早く他の人来てください!

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