娘ラブ守護戦士は潜入中
キリエ、絶対にお母さん(予定)を
助けてくるからね
だから、まっててね、
「ガイさん、なに見てるんですか?」
異世界の傭兵ギルドの管理官長は
どこか遠い目をしてた。
「すまない、ヒロシ殿、考え事をしていたのだ。」
ガイさんは言った。
この人は真姫奈ちゃんの事を愛してると父さんが言ってた。
父さんみたいに常に愛しい相手を離せないのではないのだろうか?
僕は…実は、別れた妻にさっぱりし過ぎといわれた。
まあ、僕だって、愛してたんだけどね。
なんか、抱き上げるところまでいかなかったんだよね。
スザナ祖母ちゃんのところに居候して(王宮内に部屋があるっていう所がスゴい)、父さんの故郷の傭兵学校も一応留学したんだけど
…あそこの国は恋愛関係濃すぎ。
愛する人を抱き上げまくるってなに?
でも…いいなって思うけど、僕には無理。
ちなみに別れた妻は傭兵学校の同級生だったからよけいかな?
そう考えるとキリエってグーレラーシャ人率高いな…。
真姫奈ちゃんは日本人だし、抱き上げるとか望まないよね。
「ワラテリアス連邦か…。」
生粋のグーレラーシャ人が腕組みして言った。
目立たないようにこっち風のTシャツにジンズなのに武人な感じがどことなく出てる。
一般人からみればカッコいい程度だろうけど。
ま、僕もTシャツにハーフカーゴだけど、ちゃんと、一般人に見えてるのかな?
「三次界みたいですね。」
ツトム君が言った。
眼鏡かけてスーツ着こんで見事に紛れ込んでるな。
たしかそうだ。
ビルが建ち並び、道には車が走ってる。
その上をフライングボードに乗って飛んでる短距離の人が通ってるみたいだ。
どっか不思議だよね。
バスとかリニアとか馬じゃだめなのかな?
すごく速いのに…。
何でわざわざ車とかフライングボードなんだろう?
三次界は三次界でも、同じ連邦の名前をもつ某大国みたいだな。
機械式が多そうだしね。
「ユウキ殿の言っていた場所はどのあたりなのだろうか?」
ガイさんが言った。
「うん、あの丸い建物にいるみたいだけど。」
僕は前方に見える建物をしめした。
昼の日差しに窓が煌めいてる。
なんの変哲もないビルに見えた。
「そうか…ユウキ殿はスゴいな。」
ガイさんが言った。
次代キユリはやはり、潜入の許可が下りなかった。
まあ、赤のキユリ…ユカリちゃんのお父さんだって町のために我慢したんだしね。
「あの、建物の中にいます。」
占い師ハルナ・カレアックさんが言った。
凄腕の占い師なんだって。
正解率90%越えは凄いと思うよ…。
ユカリちゃんはたしかまだ、80%越えだったよね。
まあ、キユリと次代キユリは100%近いんだけどさ…。
今回は全国占い師協会も
全面的にバックアップしてくれてるし。
なんとかなるんじゃないかな?
「ともかく、表向きは交易会社みたいだよ」
さて…協力者がそろそろくるかな?
しばらく待つと誰か近づいてきた。
「こんにちは、あなたは狩人の神様をしんじますか?」
普通のスーツを着た男性がニコニコ言った。
協力者だ…パスワードもあってる。
今回狩人の神ガンサー様の神獣に情報提供してもらったからこのパスワードなんだよね。
気がつかなかったなんて情けないよね。
「ワンコは信じてる。」
こちらもパスワードを言った。
「はい、ではお話をしましょう。」
彼は言った。
みんなでホテルの部屋に移動した。
「何か、主殿の事で分かったのか?」
お邪魔虫、その2、どっかの若長レヒヤさんが待っていて言った。
どうしても付いていくと聞かなくて…あの日キリエの世話してくれてたの彼だから断れなかったし…。
でも、いくらキリエがレヒヤさんが気に行ってもお父さんはお嫁入りなんて許しません(断言)
「まあ、落ち着いてください。」
協力者が言った。
こう言う時の為にワラテリアス連邦に潜入している人だ。
ちなみに守護戦士一級資格をもっているので部下がいる。
「風見守護戦士は無事です、向こうの医師?に面倒見られてます、当分オークションにはかけられませんし…万が一かけられても買い取る準備は出来ています。」
協力者コウノスケ・マツダスが言った。
「そうか…それは良かった。」
ガイさんは比較的冷静に言った。
「でも…ユカリ占い師は親玉が抱え込んでしまって救出の糸口が見えません…全世界魔法使い協同組合の協力が必要です…親玉は凄腕の魔法使いのようで、生半可な力では結界は破れないようです。」
コウノスケさんが言った。
守護戦士はある程度魔法の腕前を備えてる人も多い。
…全魔協に協力要請か…。
「うん、母さんを通じて頼んでおくよ。」
プライドうんねんはすてないとね。
「ヒロシさん、五十嵐本家の当主、文月さんが乗り込んでくるみたいだ。」
ツトムさんが顔を青くして端末から顔をあげた。
あの女傑が…不味いな…でも、真姫奈ちゃんは本来三次界五十嵐本家の未来の当主側近だし…。
まあ…あきらめないけどね…。
「…面倒ばかりだな…まったく…。」
僕はため息を付いた。
「とりあえず、全魔協がくるまでになんとかオークションに入れるようにしておきますね。」
コウノスケさんが言った。
「うん…衣装とか設定とかそろえないとね。」
どうしようかな…。
「正装ならもってきたが…。」
ガイさんが言った。
そうか…この武人実は良家の坊っちゃんなんだよね…。
だから…ノーブルな感じも漂ってるんだ…。
よし、この人を表に立たせて、僕は裏で行動しようっと。
そうすれば…真姫奈ちゃんをカッコ良く助けられて僕の株もあがるよね。
白馬に乗った王子様みたいな感じでさ。
キリエがお母さんにしたいって言ったのもたしかに気になるんだけどさ…。
僕も確かに…真姫奈ちゃんの事気に入ってるんだよね。
「では…オークション参加した良家のボンボン役お願いします。」
僕はニコニコ言った。
「良家のボンボン…そう言うがらではないんだが…まあ、頑張ってみよう。」
ガイさんが言った。
この人は完璧な良家のボンボンでしょう。
父さんの実家の王室管理官のドーリュム家と双璧をなす。
外務担当官のヒフィゼ家の若様なんだし。
グーレラーシャの主要産業『傭兵派遣』のギルド管理官長なんだからさ…。
ある意味、真姫奈ちゃんと身分違いだよね。
だから…僕が幸せにするよ。
キリエと僕で真姫奈ちゃんを幸せにするからさ…。
安心して退場してください。
もちろん、レヒヤさんにもわたさないからね。
一番の問題は…五十嵐本家の文月さんかな?
あの人がすごく強敵な気がするよ…。




