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そしてツァイべの登場

レドナウはその美しい精がかつて母が怒らせ、自らの住まう城を森の中に閉じ込めた精霊の長その人とは知らず、促されるままに城を、森を出ようと試みた。いくつもの獣に襲われはしたけれど、城内で強く逞しく育てられたレドナウがやすやすと傷を負うことはなかった。けれど、あともう少しで森を抜けられそうな、明るい光が見えてきたところにその巨大な獣が立ちはだかっていた。噂には聞いていたツァイべとは、一〇メートルはあろうかという巨大な身体をしていた。玉虫色に輝く鶏冠を掲げ、濃紺の嘴を開くと無数の牙が剥き出しにされた。蝙蝠のような翼が大きく拡げられると辺りは漆黒の闇と化し、三叉の足の爪は鎌と見紛うばかりでありながら、蜥蜴のそれような長い長い尻尾の先には青い炎が灯っていた。

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