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5話「妹たちと温泉旅行」2日目 茜side

 私、高崎茜はお兄ちゃんである陽兄のことが大好きだ。

 一体いつから好きだったのか覚えていないけど、物心ついた頃からずっと陽兄のことが好きだ。 どんなとこが好きって言われたら数え切れないほどだ。 きっと全部。 いや、他の女の子にデレデレしてる陽兄は嫌い。 殺したくなる。 私だけを見てればいいのだ。

 とにかく……陽兄は私のものだ!

 今も私、高崎茜は寝ている陽兄におはようのキスをしようとしているところだ。


 ニヒヒッ。 寝てる寝てる。

 陽兄の寝顔、可愛いなあ。

 妹の私でも襲いたくなっちゃうくらい。

 いただきまーす!

 チューっ

 ニヒヒッ。 チューしちゃった。

 この際だからキスマークつけちゃえ。

 ぶちゅっー。

 うわあ。 跡ついちゃった〜。

 この旅行中は陽兄にいっぱいチューできてる気がするなあ。

 よーしほっぺにチューの嵐だ!


「おい茜。 何してやがんだ」


 あう! 陽兄に見つかっちゃった!


「え、えっとー、陽兄にハエが止まってたから追っ払うとしてて……」

「ああ、なんだそうだったのか。 ありがとな」


 あれ、陽兄騙せたみたい!

 意外とチョロ兄だなあ!


「なんて言うと思ったか! 茜、お前この旅行中俺にキスしすぎだ! 俺のファーストキス奪いすぎ!」

「えー、いいじゃん別に〜。 仲の良い兄妹なら普通だよ〜」

「どこの兄妹に妹とキスする兄妹がいるんだよ!」

「それより昨日のファーストキスだったんだ〜?」


 私がそう聞くと陽兄は焦り始めた。


「は、はあ? 初めてじゃねえし?」


 うー、陽兄強がってるぅー。 すごく可愛い。


「うんうん。 陽兄強がらないで。 茜の胸においで」


 パシッ

 頭を軽く叩かれた。


「バーカ。 兄さんをからかうんじゃねえよ」


 むうっ……。

 からかってるんじゃないんだけどなあ。

 そりゃちょっとはからかいたい気持ちもあるけど、私の陽兄に対する気持ちは本物なのに。

 陽兄はいつも兄妹だからっていう。

 仕方のないことなんだけど。

 でも、陽兄と私たちが血が繋がってないということを知ってとても嬉しかった。

 嬉しすぎて今にでも空でも飛べるんじゃないかって思うくらいに浮かれていた。

 うすうす血が繋がっていないことには気付いていた。

 だってお父さんとお母さんの血液型では私の血液型は生まれるはずがないから。

 でもこれからは遠慮せずに陽兄にアタックしていい……のかなあ?


 とりあえずこの温泉旅行中に陽兄との仲を少しでも進展させるって決めた。

 ちーちゃんはまだしもあいつ……あのおっぱい星人、松江菜摘には負けない! 今日の目標はもう一回陽兄にキスすることにしよう。

 よーし! 私は小さく気合を入れた。


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