悪役令嬢になったんですけど…その3
えーっとね…。
やっぱり、大変なことになりました。
学園から帰って婚約破棄騒動について報告。
その後、俺の話を聞いた父が激怒。だよね、うん。お父様、俺に激甘だもんね。
一歩遅れて母が噴火。だよね、思った。お母様、溜めるタイプだもんね。そのわりには噴火がはやかったけど。
───さぁて、王はどうするのか!?モンスターペアレントに勝つことが出来るのか?注目です!!
これはもはや他人事。実況する余裕すらもある俺。
───おぉー?先に動き出したのは母上!王城に乗り込む物資を調達しています!
「ショコラ!こっちへ来なさい!着替えるわよ!!」
「はぁーい」
やる気が無いのでとてとてと向かう俺。
───お?母上が未だに動かない父上に気が付いた!
「あなた!はやく王に手紙を書いてちょうだい!5分で準備するのよ!!」
───父上が動き出す!凄いスピードだ!これなら5分もかからない!!
使用人は俺が実況中継している間にも素早く俺にドレスを着せていく。
───素早い!素早いぞ!これぞ★M・E・I・D・O★なのだー!
…テンションがおかしい。俺も疲れてるんだな…。
*
…はい!ただいま、王城へ向かう馬車の中です。
お父様が、「今からそっちへ行くから首を洗って待っていろ」という旨を記した王様への手紙を書き終えると同時に先触れをだし、俺もさっさと馬車へ詰め込まれた。
馬車に揺られているうちにこの国を軽く紹介しておこう。
コホンっ!えーと…。
この国は広くて豊かでにぎやかです。王都は人であふれ、今日はなんかのお祭りだったっけ?っていうレベルです。貴族令嬢である俺は街をひとり堂々と歩くことが出来ず、馬車の中からきょろきょろとあたりを見回しています。
…また、財力を見せつけるためにきらびやかに飾り付けられた馬車の中には、俺とお母様しかおらず、お父様は御者席、…つまり御者の隣に座っています…。
…うん、どう考えてもおかしいよね。中にいる俺からは今はちょうどお父様が見えないが、この馬車(というかお父様)を見つめる人々の目には困惑と好奇が浮かんでいる。
…貴族の当主が、それも多少は顔の知れている国の宰相が、なぜに御者席に!?みたいな…。しかもね、「怖っ…」みたいな人々の声が聞こえるし、子供なんて泣き出してる子もいるんだよね。お父様、一体どんな顔をしてるんだろう。
*
さぁさぁ!着きましたよ王城!!
そこは、ピカピカに磨きあげられた大理石を惜しみなく使ってあるために高級感に溢れ、王家の繁栄の象徴となっている。陽の光を反射してピカピカとしているから、存在感も半端ない。
あ、ちなみに馬車をおりて一番にお父様の顔を見てみたけど、普通に笑ってた。
…でも、なんか目は笑ってなかった気がする。怖いから気のせいということにしておくけど。
俺たちは、玉座が置いてある謁見の間へとすぐに呼ばれた。
普通はそんな簡単には通れず、何度も審査に通されて、やっと王様に会えるんだけど、お父様が宰相であるためにすべて免除されている。
「準備はいいかしらっ…!?」
お化粧をして、完璧な淑女であるお母様の声が力強く響く。
「ああ!もちろんだっ!!」
お父様はこの国の宰相なのに、王の首を取ってやるとばかりの意気込みだ。
…やばいぞ。下手したらこの国が潰れてしまう…。
…でも、面白いからいいや!
───さぁ!Let's バトル!!
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