ガチャ1243回目:5体目のモンスター
残心を解き、ゆっくりと身体から力を抜いていく。結構気力は削れてたけど、今日最後だと思うと結構振り絞れたな。
にしても、さっきの通知はちょっと予想外だったな。ここでユニークが出るとは。他にも何か隠されてたりしないだろうか……。ううむ。気になる。気にはなるが……。
「今日はもういいや」
久々に本気で疲れた。今日はもうめいいっぱいダラダラして甘々な時間を過ごしてやる。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「よし、俺復活ッ!」
『パチパチパチ』
翌朝、俺の気力は漲っていた。正直昨晩、眠る直前までは、明日もだらけている自分を簡単に予測できたんだが、嫁達の献身的な介護と美味い飯、至高のおふとんのパワーで回復することができた。残るモンスターはあと2種だし、午前中には制覇できるかもな。
「旦那様、精気に満ちてますわー」
「元気になってよかったです」
「昨日ダンジョンに入った時以上にギラギラねー」
「ギンギンですね」
アイラの場合意味が違って聞こえるが、まあいつもの事か。
「ではご主人様。探索開始前にこちらを」
「……ああ、そういやまだだったか」
名前:赤の宝箱【マナイーター】Lv4
品格:≪最高≫エピック
種別:モンスタードロップ
説明:155ダンジョンでのみ出現する特殊な宝箱。
★最高位の報酬しか入っていない最高レベルの宝箱。
こっちはLv4か。まあ『マナイーター』って事はレアⅡが出したって事だし、今までのレアⅢと比べればレア単体から続けて倒せば出るくらいだし、その辺で難易度調節してるのかもな。んで、肝心の中身は……。
名前:アクエリアスコイン
品格:≪固有≫ユニーク
種別:トリガーアイテム
説明:神の生贄に使用される儀式用コイン。
いつものと。んで、今回は水瓶座だよな?
キャンサーの時は何も思わんかったけど、こうも12星座の名前が出てくる以上何か意味があるはずなんだが……。けど、違うのが1つ混じってんだよな。なのに4つとも同じ場所を指してるってのがまた、謎が謎を呼ぶというか。ま、残る2つも集めれば何か分かるか。
「それじゃ、5体目行こうか」
「はいっ」
「気合十分ですね」
「午前中に終わらせられると良いわね~」
「何が来るのか楽しみですわ~」
そうして俺達は安全フィールドを離れ、北側一帯を根城にするモンスターの住処にやって来た。そこは牧歌的な雰囲気の場所で、草原と小川が目につく地域だった。川は山の途中に湧き水があって、そこから流れて来てるみたいだな。
「……ダンジョンでこの手のモンスターと遭遇するのは、何だかんだ初めてだよなぁ」
「そうですね。それに、日本では珍しい部類のモンスターですね」
「海外では『テイム』の対象としては結構人気みたいよ?」
「それって乗り物として、ですわよね?」
「『テイム』が特産品として出回るダンジョン地域では、これを対象に賭けレースも盛んだそうですよ」
「それって、ペットのレベルを上げたらドーピング扱いされそうだな」
そんな風に雑談する俺達の前で、優雅に草を食んでいたのは馬型のモンスターだった。
*****
名前:ケルピー
レベル:28
腕力:200
器用:180
頑丈:130
俊敏:220
魔力:100
知力:60
運:なし
【Bスキル】俊足
【Aスキル】チャージアタック
★【Eスキル】蕾
装備:なし
ドロップ:ケルピーのたてがみ
魔石:中
*****
馬といっても、一般的に見る茶色から黒い体毛ではなく、青白い身体と真っ白な体毛に眼を持ったモンスターだった。一応『鑑定』の届くギリギリのラインから見守ってはいるけど……直感的にこいつも人を襲う好戦的なタイプっぽいな。
「見た目の雰囲気からして、安全だと思って逆に攻撃される冒険者もいるそうです」
「流石にそれは油断しすぎだろ」
「ショウタ君みたいに、話を聞かずにダンジョンに入っちゃう人が一定数いるのよ」
「協会を運営する中で、代表的な悩みの種ですね」
「死んでしまったらそれまでですから、もっと注意を払って欲しいですわ~」
ちょっと耳が痛い。
「ま、ショウタ君は別よ。自分で何とかできる実力を持ってるもの」
「でも最初の頃は実力も無かったし……」
「それはそうですけど、私達だってもし仮に危険な階層やダンジョンに入ろうとしてたら止めてましたよ?」
「そう?」
「身の丈に合ったダンジョンで冒険をしていましたので、私達も強く注意はしなかっただけです」
「ネタバレ禁止ではありましたけど、旦那様は無茶はしても無謀な真似はほとんどしませんでしたわ」
『ゴ~。ゴゴ、ゴゴゴ』
「うっ」
『ポーポポ。ポポポ』
「……そうだな」
エンキからは、石化した事を引き合いに出されたが、あれは誰も予想できない事だったから仕方がないと慰めて貰った。そしてエンリルからは、安全マージンを確保してても冒険をしていれば命の危機に遭遇することはあるし、それを乗り越えてこそだと言ってもらえた。
「まあこれからも無茶はするかもだが、怪我しないように頑張るよ」
「そうしてください」
「頼りにしてるわよ~」
「私達がついていますからね」
「怪我をしても、すぐに治してみせますわ!」
「ああ、ありがとう」
そうして話していると、俺達の声が聞こえたのか前方から複数のケルピーが近付いてきていた。
んじゃ、早速新種モンスターと遊んでみますかね。
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