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レベルガチャ~ハズレステータス『運』が結局一番重要だった件~【コミカライズ第3巻 4/15に発売決定!】  作者: 皇 雪火
第三十二章 秘密の園

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ガチャ1194回目:明るい第三層

「うーん……」


 俺はコハクを持ち上げて、ぶらーんとなる毛玉ボディーを凝視していた。


『キャウ?』

「レアⅡを倒しても、特に変化ないみたいだな」

『キャン!』


 ということは、レアⅡとの再戦は、ダンジョン攻略とは本当に関係がないということになる。まあ、関係あろうとなかろうと、地神塔の破壊を狙うなら雑魚との遭遇は避けては通れないんだし、そもそもレアモンスターは全部戦うつもりではあるからな。

 さて、コハクは嫁達に預けて、俺は地神塔の破壊を優先するか。この中央クレーターにある地神塔は、他とは違ってちょっと造りが立派なんだよなぁ。他の地神塔は何も刻まれてないのに、こいつだけなんか刻まれてるし。……読めないけど。

 けど『鑑定』してみても視える内容は一緒だし、とりあえずやることをやるか。浄化をばら撒いて……。


「『滅殺の矢』」


 黒い閃光が音もなく飛翔する。だがその速度は雷鳴よりも速く、気付けば地神塔は上半分が消し飛び、その力の余波で、残った部分も灰となり、即座に塵となって消えて――。


『ズオオオオッ!!』


「む」


 地神塔の内部から、黒いヘドロが噴き上がり空へと昇り始めた。まさか今までの地神塔の内部から発生していたヘドロが、あの中に溜まっていたのか?

 けど、そのヘドロは一直線に空に登り続け、そのまま眺めていると煙となって消えていった。

 ……なんだったんだ?


「おっ」


 だが、ヘドロが消えると同時にある変化が起きた。他のクレーターでは微々たるレベルでの変化だったが、今のでひときわ明るくなったな。現時点で、明るさ+40くらいか? 多少誤差はあるだろうけど、もうそれくらい明るくなった気がする。


『キャン!』

「またモフモフ度が増したな?」

「柔らかーい」

「ふわふわ~」

「お日様の匂いがします」


 大人気だなぁ。

 さて、一応確認しておくか。マップを開いてっと。


「……第二層は完全にモンスターの気配がなくなったな」

『再出現はしないようね』

『1度っきりなのでしょうか?』

『他のダンジョンとは構成が全然違いますねっ』

『こんなところもあるのね~』


 全部制覇したらまた出現するのか、それとも完全に1度きりなのか……。まあ、今のところ貴重なスキルもアイテムもなにもないから、別に構わんのだが。

 ああいや、一応『幻想(ファンタズマ)』の反応があったんだっけ?


「イズミー。ここってそもそも何色の表示だったっけ?」

「白と黄金だよっ☆」


 白が『幻想武器(ファンタズマウェポン)』で、黄金が秘宝だったな。

 けど、いまんとこそれらしい反応は無いんだよなぁ。


「ま、地神塔とレアを全部制覇して、明るさ+100まで取り戻せば何か出てくるか」

『キャン!』

「そんじゃ、この調子で制覇していくか。キュビラ、今何時?」

『10時すぎですね』

「んじゃ、飯は第三層を片付けてからにしようか」


 ドロップアイテムを回収し、俺達は第三層へと向かった。



◇◇◇◇◇◇◇◇



 第三層でも同様に視界を飛ばし、マップの全域の情報を開示していく。今回は少し広いので、キュビラとリリスにも『視界共有』を施して3人でマップ更新に励んだ。

 マップが大きくなり、クレーターの数が増すという事は、つまるところ雑魚の数も増える事を意味しており、現状確認できただけでもクレーター18個。雑魚の数は200オーバー。

 これならレアとは2回ほど戦えそうだな。


「カスミ達もレアとやってみるか?」

「いいのー?」

「ああ、いいぞ」

「やってみたい!」

「あ、でもお兄ちゃん。経験値は……」

「いいよ、『充電』1回分くらい他で稼げるしな」


 上級精霊を20から30体ほどしばけば達成できる程度だしな。


「よし。じゃあカスミ達はこのルートで、終わったら中央に来てくれ。俺はこのルートを通るからエスは中央待機な」

「はーい!」

「了解」


 さーて、ここのモンスターは鶏だったな。レアは五月蠅い奴だったし、通常の雑魚でもそれなりに耳障りな奴だったが、果たして……。


『ゴケケケ!』

『ゴケケケケ!』


*****

名前:シャドウチキン

レベル:75

腕力:450

器用:400

頑丈:70

俊敏:320

魔力:750

知力:120

運:なし


(ブースト)スキル】俊足、迅速

(パッシブ)スキル】身体強化Lv3、鳥爪術Lv3

(アーツ)スキル】拡声

★【(エクス)スキル】不協和音、幻惑のはばたき


装備:なし

ドロップ:シャドウチキンの羽

魔石:中

*****


 ふむ。『拡声』に『不協和音』、それから『幻惑のはばたき』ね。耳障りな鳴き声だと思ったが、その手のスキル持ちだったか。まあ、そんな気はしてたが、その通りだったとは。


「にしても、肉は無いのか。イリスが悲しむな」


 まあドロップになくても、イリスなら喜んで踊り食いするだろうけど。けど、あの鶏連中はヘドロの近くにたむろしてるから、そんなとこにイリスを飛び込ませたくはないが。


『そうね~。けど、見た目からしてこの鶏、美味しくなさそうじゃない?』

『影は纏ってないですけど、体毛真っ黒ですもんね。お肉も黒そうですっ』

『いえ、こちらの世界では黒い鶏は希少種だとかで、神聖視もされていたはずです』

『そうなのね。けどこの子は肉を落とさないのね』

「レアなら落とすかもな。とりあえず狩るか~」

『ゴケケケ!』

『ゴケケケケ!』


 昨日は近付かれる前に原初の炎で焼き尽くしたんだよな。『幻惑のはばたき』ってやつが気になるし、今日は接近戦で挑んでみるか。

読者の皆様へ


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