ガチャ1132回目:懐かしい友
父さんと軽く雑談を交わし、その後嫁達の親族と挨拶をした後、嫁達からプレゼントを順番に貰った。それは花束や食べ物に始まり、手製の魔導具や自宅で使うための小道具まで、様々な贈り物を貰った。どれもこれも、家の中で使う物に特化しており、ダンジョン関連のものは一切なかった。恐らくはそう示し合わせたんだろうし、その手のものを見つける喜びは、最初は俺であるべきだとか考えてくれてるんだろう。
そうして嫁達とイチャイチャした後は支部長達と挨拶を交わし、俺は真っ先に友人のところへと赴いた。
「ショウタ君、誕生日おめでとう」
「シュウさん! 来てくれて嬉しいです。それに皆さんも」
「ふふ、おめでとうショウタ君」
「お、おめでとうございます!」
「おめでとう!」
「おめでとうー!」
「お?」
アヤカさん、ユウトさん、タイヨウさんまでは分かる。けど、一等星チームの中に、1人見慣れない……いや、どこかで見たことがあるような気がする女性が混ざっていた。
……ああ、そうか、彼女か。居るってことは聞いてたけど、実際に並んでいるところを見るには初めてもんな。
「シュウさん、彼女が噂の……ですよね?」
「ああ、ショウタ君に直接紹介するのは初めてだったね。ホノカ」
「は、はいっ。一等星の専属受付嬢のホノカです! はじめまして!」
525協会では何度かすれ違ってはいるんだよな。まあでも、実際に挨拶するのは初めてか。
「はじめましてー。彼女もシュウさんのコレ?」
小指を立てて見せると女性陣2人が気恥ずかしそうにした。
「はは、そういうことになるね」
「それはそれは、おめでとうございます?」
「ありがとう」
ふむ、そうか。シュウさんはCランクだし、2人目を迎え入れてても全然不思議じゃないもんなー。てか、アヤカさんとは出会った頃から仲は良さそうに見えたけど、やっぱりそうなったか。いつからそうなったかは知らないけど、俺の『直感』が言うのには結構最近っぽい気がするぞ?
「シュウさん。必要ならいつでもアレ、プレゼントしますからね」
「アレって……アレの事かい?」
「そりゃもちろん。アリーナで景品目当てに堂々と挑むのも恥ずかしいでしょうし」
シュウさんは女性陣をチラ見すると、察しの良い2人が期待に満ちた顔で見つめ返していた。どこのチームでも女性陣はハッキリしてるなぁ。
「……分かった。実を言うと興味はあったんだ。ただ、ショウタ君のおかげか出産ブームになりつつあるみたいでね。世間的にもアレの希少性が増したとかで高騰してたんだ」
「あー、そうなんですね。アイラー」
「はい」
すっと現れるアイラにシュウさん達が驚く。うちの皆はアイラのコレに慣れちゃったから、この反応は新鮮だなー。
「今ってアレいくらすんの?」
「レベル1で500万ほどですね。出回らない物ですから、MAXとなると最低でも8000万はするかと」
「ほぉー。じゃあ、アリーナであの豚に挑もうとする人って結構いたりする?」
「いえ。スキルの価値とは正反対に不人気ですね。理由としてはチームで求めている事がバレるのは恥ずかしいと感じるのが3割。残りの7割はあの臭気のせいです。どうやら結界の外の観客席にまで届くとかで、選ぼう物ならブーイングが起きるそうで」
「……なるほど」
アレが観客席にまで行くなら、湧いた瞬間即殺する火力がないと無理だな。となると、一般の冒険者はクリアはできない訳だ。観客のいない協会専用のアリーナで倒すしかないが、そっちでは報酬の受け渡しをやってないからな。
「まあでも良かったか。アレの在庫、ほとんどないもんな」
「そうでもありません。ご主人様の攻略ダンジョンでは出ませんでしたが、他ではしっかり出土していますから」
「そうなん?」
エスのところが『酒耐性』を山ほど確保してたし、あるところにはあるんだろうな。
「ショウタ君、気になったんだけど良いかい?」
「どうぞどうぞ」
「もしかして他のメンバーとは得られた物の共有とかしていないのかい?」
「してませんよ。だって、新しいスキルとか自分で見つけて楽しみたいじゃないですか。まあでも、俺がゲットして余ってるスキルは皆に分け与えてますけど」
「ははっ、君は本当に……出会った頃から変わらないんだな」
「人間、本質はそうそう変わりませんよ」
「そうかもしれないね」
んじゃ……MAXで良いかな?
「良いのではないでしょうか」
「「「「「??」」」」」
言葉のキャッチボールをしていない以心伝心の会話に、一等星の面々はついていけてないが、答えはすぐに分かるだろうし無視する。
「どうぞ」
「おう。シュウさん、これ以前のスキルのお返しって事で」
「「「「「!?」」」」」
そう言って『精力増強LvMAX』をシュウさんの手に置いた。シュウさんには以前、『硬化』とかのスキルを貰った礼があるからな。シュウさん的にはアレはフィーバータイムの延長をするための前払いの報酬ではあったんだろうけど、俺としては最初からやる予定のものだったし、正直ちょっと貰いすぎてた気がして気になってたんだよなー。
というわけで、ただで高額なスキルを渡しているわけではないのだ。言い訳も立つだろう。
「対価の振れ幅が大きすぎて、立たないかもしれませんが」
「良いの良いの。俺が気にしてただけだし」
案の定困惑したシュウさんに受け取り拒否されそうになったが、色々と言いくるめて取得させたのだった。さーて、他の人達にも挨拶回りしていかなきゃなー。
一等星チームのメンバーの名前はコミカライズ2巻参照です。
読者の皆様へ
この作品が、面白かった!続きが気になる!と思っていただけた方は、
ブックマーク登録や、下にある☆☆☆☆☆を★★★★★へと評価して下さると励みになります。
よろしくお願いします!











