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レベルガチャ~ハズレステータス『運』が結局一番重要だった件~【コミカライズ第3巻 4/15に発売決定!】  作者: 皇 雪火
第二十九章 深海ダンジョン 後編

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ガチャ1113回目:『強奪者』戦

 新スキルにして切り札の1つである『スキルガード』が不発に終わり、俺が持つ『鑑定偽装』が奪われた事で初っ端は『強奪者』有利の形で物事は進んだ。


『頂くぞ、貴様のスキルを!』


 奴は俺に知覚されていることを認識した上で、勝利宣言をしている。あれは油断などではなく、今までのセオリー通りに事が運んでいるからこその余裕の表れなんだろうな。勝利を確信している者にしか出せない自信がそこにあった。攻撃を回避し、この場で俺からスキルを奪い、嫁達の猛攻から逃げ切れるだけの手段がアイツの手元にはあるんだろう。

 まあ、俺からしてみれば慢心なんだが。


『ッ!?』


 かかったな。明らかに動転している。

 俺からは確かに『鑑定偽装』を『強奪』した。なのに『真鑑定』で詳細が視えなかったんだからな。その秘密は先程のコピーによるものだ。


*****

(コピー)スキル】鑑定偽装LvMAX、鑑定偽装LvMAX、鑑定偽装LvMAX、スキル生成、原初魔法LvMAX、魔王の法典LvMAX、巫術LvMAX、魔力超回復LvMAX、魔力超回復LvMAX、魔力超回復LvMAX、魔力超回復LvMAX、魔力超回復LvMAX

*****


 どうやら、最初に奪われたのは『(ユニーク)スキル』枠にある俺がデフォルトで取得している方だったようだな。『(コピー)スキル』の方はまだまだ在庫が残っている。

 奴はそんな事知る由もないだろう。だが奴も他者から『強奪』を長年繰り返してきた歴戦の猛者だ。すぐに動揺から立て直した。


『確かに奪ったはず……。アマチショウタの『鑑定偽装LvMAX』を『強奪』する!』


 また1つ、今度は『(コピー)スキル』からスキルが抜け落ちたのを知覚した。それでもまだ、俺のスキルを覗き見るには足りない。そしてやはりと言うべきか、『強奪』は1度に1つしか奪えないらしい。まあ、普通1人で同じスキルを重ね持ちできないから当然と言えば当然なんだろうけど、だからこそそれが油断を誘う為の隙となる訳だ。

 そしてそれは、奴も理解出来たんだろう。


『お前、どうやっていくつもスキルを……!』

「さてなぁ?」

『だが、それも無制限ではあるまい!』


 よくご存じで。

 さて、こうして奴が俺の仕掛けた罠に引っかかりもたついている間、俺はただぼーっとそれを眺めていたわけではない。奴を倒すために確殺の準備をして来たのだ。


 1:フルブースト。全力展開済み。

 2:『天罰の剣』。攻撃よりも防御目的。6本展開済み。

 3:『魔導の御手』。こちらは予備の攻撃目的。4本展開済み。

  着装:竜殺剣・グラム、偽・聖剣(真)、クピドの黄金弓

 4:『鑑定偽装LvMAX』の複数予備。合計4。残存2。

 5:『強奪』のリキャスト調査。直感5秒。デメリット不明。

 6:グングニル。『雷魔法』による充電中。現在94%。真の力解放まで秒読み。

 7:『結界破壊』。グングニルに纏わせ済。

 8:観客、蜘蛛の子を散らすように離脱済み。現在奴の周りには誰もおらず、先程の6人も嫁達によって確保済み。邪魔される心配はない。


『バチバチバチッ!!』


 お、グングニルが雷光を纏った。これと『結界破壊』を付与されたグングニルを無効化出来るスキルやアイテムがあるかは分からないが、念には念を入れておこう。

 俺は『力溜め』の為にその場でグングニルを力強く持ち、技を放つ体勢へと移行する。そんな中、奴は構わず『強奪』を仕掛けて来た。


『アマチショウタの『鑑定偽装LvMAX』を――』

「タイムストップ!」


『カチッ!』


 世界が停止する。

 奴も何かしらの対策は練って来てはいたんだろうが、流石に『時空魔法』までは想定していなかったんだろう。ちゃんと停止している。

 だが、この魔法も完璧ではない。燃費が最悪なのだ。俺の魔力が食いつぶされない内に、一気に決める!


「『次元跳躍』!」


 奴の目の前に移動すると、フルブースト+『力溜め』で溜めた力を一気に解放した。


「『撃龍葬』!!!」


 その一撃はまるで龍が喰らいついたかのような巨大な穴を生み出す。

 奴の身体は、胸部から上と腰から下の2つに引き裂かれたのだ。

 時間の止まった世界では音も衝撃も機能していない為、奴は吹き飛ぶことなくその場に留まっている。


「解除!」


『カチッ!』


 世界に再び時が戻り、全ての物が動き出す。人も空気も、衝撃もダメージも。


『グァッ……!』


 槍の衝撃を受け、上半身は宙を舞い、鮮血が視界を覆う。突然空中に投げ出された事は理解できても、一瞬にして自身の腹部が消失した事を知覚できる人間はそうはいまい。このまま意識を手放してくれれば言う事はないのだが……。


『『解放(リリース)』!!』


 奴は即座に意識を切り替え、何かを行使する。その瞬間、奴の身体は上半身を中心にして一瞬で元通りになった。目の前の鮮血も、切り離されたはずの下半身も、纏めて消え去っていた。

 何をしたのか俺も理解はできなかったが、1つだけハッキリしている事がある。致死の一撃を、無かった事にされたのだ。

 だがこんな大技、何度も使える訳が無い。このまま畳みかける!


「『四天滅殺』!!!」


 最初の衝撃で宙を舞う奴に向けて、必殺の槍を行使する。グングニルは無防備に晒される奴の四肢を貫き、更に上空へ吹き飛ばしたが――。


『ガハッ! リ、『解放(リリース)』!!』


 それも再び、奴の身体が元通りになる事で無かったことにされた。だが俺の『流転突きⅡ』は、槍系統の技を2つまでリキャスト無視が可能なのだ。


「貫け、『神雷閃』!!!」


 メソサイクロンすら消し飛ばした破滅の一撃が、一筋の光となって奴の身体を貫く。投擲されたグングニルはそこで止まることなく、衝撃波を撒き散らしながら雲を吹き飛ばし、大気圏を突破して行った。

 あれはしばらく帰ってこないな。


「ぜぇ、ぜぇ……」


 酸素が足りない。魔力も足りない。

 『時空魔法』の影響で魔力はガス欠気味。そんな中、飛翔を続けるグングニルのせいで今も尚魔力はガリガリと食われ続けている。コピーした『魔力超回復』の重複によりいくらかマシになってはいるものの、このまま行けば気を失うことになる。

 だが、まだ倒れる訳にはいかない。グングニルに貫かれた奴は、()()()()()()()のだから。

 フルブーストも警戒心も未だ全開の為、周囲はまだ見守る態勢が続いている。そうして着々と気絶までのカウントダウンが迫ってくる中、炭化した黒い何かと、いくつかのアイテムが落ちて来た。


『ゴトッ! ゴトゴトッ!!』


 続けて、煤こけひび割れた黒い塊も。


『ズドンッ!!!』


 それは原型をほぼ留めていない物の、『強奪者』に他ならなかった。


「……呆れた、なんて生命力してやがる」


 全身黒焦げで、四肢もなく、胴体と頭だけの状態なのに……まだ生きている。ステータスが高いとこんな状態でも死なないのか。

 だが、意識はない。

 当然だ、ステータスやアーティファクトによってどんなに耐久力が底上げされたとしても、精神力は人間準拠でしかないんだからな。

 俺はフラフラの足取りで奴に近付き、焼け焦げたそれを視界の中心に捉える。


「『真鑑定』『真理の眼』『神の眼』」


 俺よりも遥かに多いスキル欄に眩暈を覚えつつ、目的のスキルを探し当てる。


「……『スキル封印』を実行する。対象は『強奪』だ」


【スキル保持者の意志を確認】

【対象のスキルをロックします】


 これで、よし。

 完全に封印できたことを知覚できたところで、俺の意識は途絶えた。

読者の皆様へ


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― 新着の感想 ―
今まで出て来た敵の中でも四神を除けば ショウタが対応後に意識を手放す程の相手は片手で数えられるほどしかいなかったと思うので人間の中では最凶格の相手でしたね
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