情愛
私は…恐る恐る姉の部屋に足を踏み入れた…
写真が2枚…机の前に貼られている
陽奈は
ぐっと息を呑んだ……
この写真は…一つは私が持っていたものだ
これは昌也と初めてのデートの時に二人で撮った記念写真…
そして、もう一つは…昌也がスマホに保存していたはずの写真だ
それは、初めて昌也の家に行った時の写真だった
なぜ…これを姉が…?
カチ…カチ…カチ…カチ…
時計の秒針が刻む一定のリズムが
なんとか陽奈に冷静さを取り戻させた
2枚の写真はカッターで切り付けられ…
パソコンの画面は薄暗かったが
陽奈の部屋で先程起こっていたことを
詳細に映し出していた…
震える手で画面を消そうとしたところで
姉の足音がした…
遥香
「あーあ、バレちゃった笑
ね、いい映像でしょ?
これ見ながら昌也に抱かれると…
私すごく興奮するの…
あぁ…この人私の妹を抱いたその直後に私にこんなことして…
だめな人だなぁって
でも、私の方が陽奈なんかよりずっと昌也を愛してあげられるって
もっともっと分からせてあげなくちゃって…
いっぱいいっぱい尽くしてあげるの…♡」
そう言いながら
私に近づき、写真を散り散りに破いた…
「何で、二人して黙ってたの?
付き合ってたこと…
昌也のスマホ、たまたまフォトアプリが開いてて閉じようとして見たら…
陽奈との写真が出てきた
♡マークついてて、お気に入りに入れてたみたいだよ…
昌也…ずっと陽奈のこと…好きだったのかな…」
怒るでもなく、悲しむでもなく
淡々と語る姉のリスのような目は
俯く私をじっと見つめていた




