河童の屁
今日は一時間目から体育の授業。
「ゔぁ〜〜やる気出ねぇ〜」
「どうした?そんな車に轢き殺されたような声出して」
「だってさぁ…寒いやん今日。せっかく制服が温かくなって来た所なのに」
朝制服に着替える時の制服って超冷たいよね。
特に直前まで布団に入ってると、より出たく無くなる要因だったりする。学校に来てようやく温かくなってきても、一度脱いだりするとすぐに冷たくなるんだよね。
「いいじゃんか。今日テニスの授業だろ?活躍チャンスじゃん」
「そうだといいけどなぁ。一発目の授業だよ。ろくなことせんて」
時間ギリギリまで制服で粘ろうとするも、友達に強引に着替えさせられてしまった。さ、寒い…。
唯一の救いは今日が晴天で暖かいこと。
これで曇りだったら終わってた。
「ラケットとボールを持ってコートに移動しろー」
残念だが吾輩はマイラケなのだよ。
体育の授業で自分のラケットとか持ってると、なんか謎の勝った感ある。
「まぁボールは全部ダメボだけど」
「これダメなやつなん?」
「そりゃ体育の授業の為だけに新品は買わないだろ」
各自の体操を済ませると、コートの端に集合させられる。どうやら初めは手出しの練習からするらしい。
こういう時に思うのは、体育の先生って割と万能でスポーツなら何でもそこそこできるのがすごい。
「じゃあお手本はテニス部、頼んだ」
げっ…今回俺一人かよ。
「バックもやります?」
「もちろん頼んだ」
渋々といった様子で指定の位置につく。
手出しは先生がやる。
パコンっといい音が響く。
素直にコートに普通の球を打っただけでも、外野からは賞賛の声。謎の優越感は仕方ない。
バックも同じように決めてコートの端に戻る。
「普通に上手いのな」
「失敗すると思っただろ。残念だったな、あの程度のならば造作もない」
「バレてんなぁ」
手出しの練習でミスなんてしたら部活で怒られるっての。基礎練がいかに大事かは経験者が一番よく知っている。
授業でも変わらず真面目に練習する。
他の部員よりも多くできると思えば得というもの。
「みんないい感じだぞ!次は早速サーブに入ろう」
打つ動作は意外とみんないい感じだ。
先生も乗り気になってすぐにサーブ練習に変更。
どうせ見本はまた俺か。
「いつもと変わらずに打ってみて」
という注文の元、上から思いっきり打ってみる。
サーブは特に俺の得意分野だ。
鋭いサーブが狙ったコースへと一直線に入っていく。
「おぉぉぉ」
「上手いなぁ、さすがテニス部」
褒められて嫌な人はいない。満足満足。
その後の練習も難なくこなし、時にはアドバイスをしたりして、気がつけば寒さは忘れていた。
部活と違ってのびのびできるだけ気持ちの持ちようが違う。たまにはゆったりできる練習もいいもんだ。
「次の体育は明日だ。これで授業を終わる」
先生が号令をかけて体育の授業は終了。
全員がにこやかにコートを出ていく。
ふとコートの端を見ると、黄色のボールが落ちている。
「ボールの片付けはやれや!怒られんの俺なんだけど?!」
これは注意が必要だ。
河童の屁 : その事を容易くできる、取るに足りないことだというたとえ。
トイレットペーパーとかセロハンテープとかの初めの部分って、ミスって半分だけちぎれると全部半分残って切れるんですよね。
あれ……私が不器用なだけですか?
どうも、セロハンテープは初めをもっと取りやすくするべきだと思う、深夜翔です。
微妙なストレスになりません?あれ。
私が不器用だけ?(大事なことなので(ry)
それではまた明日……さらば!




