69 蛇ホイホイ
気配を探りながら森の奥に移動する。数はそこそこ多いんだけど、多分そんなに強くないと思う。
ホーンラビットと同じか、それよりも弱いくらいだ。まだ小さな蛇かそれ以外の魔物だろう。
ある程度大きくないと魔法が当てにくいから、小さすぎる気配は避けておこう。倒しても経験値とか少なそうだし。
念のため、アイスソードを常に出しておいていつでも攻撃できるようにしておく。気配察知で魔物の位置がわかるとはいえ、もしかしたら気配を消せるタイプの魔物もいるかもしれないからね。
「ノア君、もっと森の奥に行くつもりかい? そろそろ危ないから引き返したほうがいいと思うんだけど」
「まだ奥に行きますよ。近くには強い魔物の気配はないですし、倒すならもう少し大きくて強い魔物じゃないと意味ないですから」
「確かに、近くにはいないみたいだけど、囲まれたら厄介だよ」
「囲まれることもあるんですか?」
「あるよ。この森は【ポイズンスネーク】って言う魔物が多くて、名前の通り毒を持っているんだけど、血の匂いに敏感で寄ってくるんだ」
「今まで森で狩りをしましたけど、寄ってくることは無かったですよ?」
「この魔物は同族の血の匂いに敏感なんだ。1匹倒すと、近くにいる仲間が集まってくる」
「仲間を助けるために?」
「いや、食べるために。アイツらは共食いするから仲間の匂いにだけ反応するんだ」
うわー、さすが魔物だ。今まで囲まれなかったのは1匹も倒していなかったからだな。
知らずに森の奥で倒していたら危なかったかもしれない。教えてくれる先輩がいるって素晴らしいな。
「匂いさえクリアすれば大丈夫なんですよね?」
「そうだよ。他の魔物には反応しないし、仲間の血の匂いは敏感だけど、匂いが届く前に対応できるなら問題はない」
「なら試してみたいことがあるので、この辺りでやってみます」
クリーンを使えば匂いも消してくれるから、倒した瞬間にアイテムボックスに回収してクリーンで匂いを消せばいけるんじゃないかな。
ここはまだ弱い魔物が多いから、最悪囲まれても何とかなるだろう。試してみてダメだったら蛇は避けて移動するようにしよう。
近くにいる魔物の気配を探し移動する。数が多いからすぐに見つけることができたが、予想通り小さい。
小さすぎるな。ストーンバレットだと吹き飛ばしちゃいそうだ。そうなったら回収とクリーンに時間がかかって囲まれるかもしれない。
慎重に近づいてアイスソードで頭を落とすのが1番効率がよさそうだ。毒を持っているが即死する程強い毒ではないみたいだから、噛まれたらキュアで対処すれば死ぬことはないだろう。
怖いから絶対に噛まれたくないけど。
ゆっくりと近づいて狙いを定める。魔物の大きさは日本にいる蛇と同じくらいだ。念のため、アイスソードをいつもより少し長く作り直して、蛇が身体に届かないようにする。
頭を狙って斬りつけると、すんなり倒すことができた。まだ小さいから余裕だったが、大きくなったら手こずりそうだな。
すぐにアイテムボックスに回収してクリーンをかけ、周りの気配を探るがこちらに近づいて来る気配はなかった。
匂いに敏感とは言え、すぐに消えたなら反応はできないみたいだ。これなら何とかなるかな。
もう1度魔物を探し同じように倒す。今度はすぐに回収せず、匂いが届く時間を計る。
気配を探りながら待つ。体感で5分くらいたつと1番近くの魔物がこっち向かって移動し始めた。
なるほど、確かに血の匂いに寄って来ているみたいだ。あ、この習性を使えば楽に魔物が探せるじゃん。
倒した魔物はそのままにしておいて、近づいて来る気配に集中する。今のところ、こちらに来るのは全部で3匹だ。
向かって来るのを順に倒せば無駄に移動せずとも魔物が倒せる。やり過ぎると囲まれそうだから、ある程度加減しよう。
最初にたどり着いた魔物を倒して回収し、もう1匹はそのまま出しておいて餌にしておく。
次にたどり着いた魔物も同じながれで処理していった。移動しなくてもあっという間に3匹倒せたよ。これならもう少し魔物が多い場所でやっても大丈夫そうだ。
少し移動してアイテムボックスから魔物の死体を出す。匂いが広がるように、腹を切って血を出させたら放置した。
おぉ~、寄ってきてる! 順番をミスったら大変だから考えて攻撃しよう。いくつレベルが上げられるかな?




