67 仲間になりました
ダンジョンの情報を集めつつ今後の計画をたてる。1人で行動できる場合とそうじゃない場合とでかなり違ってくるから、どちらでも対応できるようにしておかないといけないな。
1人でも行けるダンジョンの情報やそこに出る魔物のことなど、調べることはたくさんある。
ついでに、買いたいものをリストアップしてそれに優先順位をつけた。
採取した物の加工もしたいし、時間が足りないな。のんびりした生活にはほど遠いけど、今やらなきゃろくでもない人生になりそうだから頑張ろう。
いろいろと予定をたてていると、ジャンさんがやってきた。どうやら話し合いは終わったみたいだ。
「待たせてゴメンね。一緒にきてくれる?」
いよいよか。とりあえず、あのピリピリした空気じゃなければいいな。
応接室に入って様子をうかがう。そこまで険悪な雰囲気じゃないから、一応は話がついたのだろう。
「パーティーのリーダーとして皆と話し合った結果、君を受け入れることにしたよ」
「…そうですか。ギルド長達が決めた決定事項もですか?」
「それも含めてだ。君はそれでいいのかい?」
「僕に拒否権があると思いますか? できることなら1人がいいですけど、ギルド長が許してくれないみたいなので…」
「確かに、君を1人にするのは危険だな。この国は君が思っているよりも微妙な状況でね、いいスキルを持った人がお偉いさんに連れていかれる、なんてことも多いんだよ」
「それは知らなかったです」
「そうだろうね。特に子供だと保護を理由に連れていかれ、奴隷のように扱われる場合もあるからね」
やベーな、この国。まぁ、子供をわざとスラム街で育てたり、使えないと判断したら簡単に捨てる親がいるのに、やめさせないどころか風習としているくらいだ。誘拐や奴隷にされることもよくありそうだな。
「成人した人でもスキルによっては無理矢理連れていかれることがあるし、変に目をつけられると理不尽な要求をされたりとか、貴族関係のいざこざは多いよ」
「ナードさんが心配しているのはそれが理由じゃないかな。ノア君はいろんなスキルが使えるでしょ、そういう子供は狙われやすいから」
ギルド長がしつこく関わってくる理由はわかったが、やっぱりどうしてもギルド長は苦手だ。ノアとしてじゃなく、前世の記憶のせいだが。
「それじゃあ決まりでいいかな」
「いいですけど、決定事項の分をもう1度契約してもらいますよ」
「かまわないよ。受け入れると決めたんだから君の希望も聞かないと」
「ありがとうございます。では準備しますね」
もう1度羊皮紙をもらい5人分の契約魔法の準備をする。コピー機がほしい。
なんとか書き終わったので、先程のようにサインと血判を押してもらう。
「じゃあ契約魔法使いますけど、本当にいいんですね?」
全員が頷いたのを確認してからスキルを使う。光が吸い込まれていき契約が完了した。
「これで今からは仲間だな。このあとどうする?」
「僕はやることがあるので森に行きます」
「やることって何?」
「素材の加工と足りない食糧の確保ですかね。他にもいろいろありますけど…」
「加工って自分でやっているのか!?」
「今のところそうです。材料が足りなくて出来ないことも多いですが」
「ほらっ、だから言ったろ! 1人で行動させると危ないって!」
ギルド長がうるさい…。何を話していたのか知らないけど、そのドヤ顔はムカつく。
「俺達も一緒に行っていいか? 今までどんな生活をしていたのか気になるし」
「いいですよ。行く前に買い物したいんですがいいですか?」
「大丈夫、何が必要なの?」
買い取りの金額が結構よかったから、調理道具を買いたいんだよね。いつまでもアイスソードを使うわけにはいかないからな。
その事を説明すると使っていないものを譲ってくれることになった。これは助かるな、おかげで違うことにお金を使うことができるよ。
一緒に行動するのは都合が悪くなるとばかり思ったがそうでもなさそうだ。




