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 第3話 【アイリス・ステファニー】 4  


 絶望の表情を見せる新太。

 けれども相対的に、現実の方は変化がなく、アイリスが淡々と右隣の席に向かってくるだけだ。

 

 (よりによって、一番キャラ濃そうな女の子とルームメイトになっちゃったなぁ)


 ため息をつき、桐生智也きりゅうともやの方を見ると、にっこりと純粋な笑みをしながら親指を立てられた。

 そのまま、『よかったな、騎士きしさん!』とアイコンタクトもされたが、新太にとって見れば中指をたててやりたいところだ。


 「よろしく、おねがいね」

 

 と、目を離したすきにアイリスはすでに新太の右隣の席に座り、ぎこちなく挨拶をした。

 

 「よ、よろしくねー!」


 ひきつった笑顔で返答する新太にアイリスは複雑な表情をする。

 もしかしたら、相手は自分がルームメイトということを好ましく思ってないのかもしれない、そんな心配がアイリスを襲ったのだ。


 「はい、みんな聞いてー! アイリスさんは、日本の魔法教育を受けるために、【ペルーシア王国】からはるばる黒影に来てくれたらしいです! みんな、仲良くしてあげてねー!」


 桐生萌花きりゅうもえかの言葉に、アイリスの心配がほんの少し軽減される。

 ほんの数ヶ月前、入学試験を受けるために来日したアイリスにとって、生の日本人と触れあった回数はあまりなく、まだまだ日本人は異国人であり、怖いのだ。

 だからこそ、ささいな桐生萌花の気遣いが本当にありがたかった。


 (ウチ、もう嫌われたのかな……)


 けれども、『アリス』とのあまり好感触とは言えなかったファーストコンタクトに落ち込み、アイリスはうつむいてしまう。 


 (あぁ……俺の平和な寮生活……)


 一方、新太はと言うと放心状態。

 そして結局、二人はすれ違ったまま特に進展もなく一日目の学校生活は終わりを向かえたのであった……。


 

 《俺は性転換して回復魔法で学園無双することにした。 第三話 完》

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