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極悪貴族、謙虚堅実に無双する~原作知識と固有魔法<虚空>を駆使して、破滅エンドを回避します~  作者: 月島 秀一
第六章

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第二話:親の顔よりも見たアレ【本日、書籍版第1巻発売!】

【※読者の皆様へ、大切なお知らせ】

本日3月10日、書籍版第1巻が発売となりました!

あとがきに本作の今後に関わる、『超重要なお知らせ』を書いています。

1分で読めるので、最後まで目を通していただけますと幸いです!


 ボイドの衣装を(まと)ったボクは、虚空界の中央に(そび)え立つ城の天守閣――『(うつろ)(みや)』へ飛び、漆黒の玉座に腰掛ける。


(……いい眺めだ)


 眼下には自慢の家族たちが、『大ボスコレクション』がズラリと並ぶ。


 第一章:『大翁(おおおきな)』ゾーヴァ。

 第二章:『闇の大貴族』ヴァラン。

 第三章:『獣災(じゅうさい)』ラグナ。

 第四章:『四災獣(しさいじゅう)天喰(そらぐい)

 第五章:『色欲の魔女』リゼ。

 その他、ティアラなどの中ボス勢も揃い踏み。

 エンティアなどの一部例外を除き、みんなその場で膝を突き、臣下の礼を取っている。


嗚呼(あぁ)、素晴らしい……っ)


 思わず、うっとりしてしまった。

 自分の大好きなモノに囲まれるというのは、生活に豊かさを与えてくれるね。


(今後もどんどん新しい家族を拉致――ゴホン、迎え続けよう!)


 ボクが幸せな気持ちに(ひた)っていると、両サイドにルビーとアクアが並び、五獄の統括が右隣にスッと立った。

 ダイヤは完全にビジネスモードの顔で、鈴を転がしたような綺麗な声を響かせる。


「それではこれより、『第一回:家族会議』を実施する。ボイド様、お願いします」


「うむ」


 ボクは(うつろ)の統治者として、『絶対王者』に成り切る。

 いつもはラフな感じでいる分、締めるところは締めなくちゃ、ただの軽い人になってしまうからね。


「今日、(みな)に集まってもらったのは他でもない。この辺りでそろそろ、『役職』を決めておこうと思ってな」


 虚は大きな組織になった。

 しかし、最高幹部の五獄を除き、役職というモノが存在しない。

 実務上『幹部っぽい人』はいるものの、明確に定められたわけじゃない。

 これじゃちょっと不便なので、ダイヤと相談しながら役員制度を作ってみた。


「では、新たな人事を発表する」


 ボクはパチンと指を弾き、<投影(プロジェクション)>の魔法を発動。

 その直後、宙空(ちゅうくう)にとある図が――『虚の組織図』が浮かんだ。


【最高意思決定機関】ボイド

【五獄統括】ダイヤ

【五獄】第一席ダイヤ/第二席ウルフ/第三席アクア/第四席ルビー/第五席エメ

【戦闘機関】司令官ルビー

【諜報機関】長官アクア

【財務機関】主任エメ

【参謀機関】総長ウルフ

【魔法研究室】室長ゾーヴァ・レ・エインズワース 

【情報統合室】室長ヴァラン・ヴァレンシュタイン

【建築設計室】室長グラード・グランツ

【仲良しの家】監督ルビー先生

四神獣(ペット)】ソラグマ(飼育係:シュガー)

【七欲の魔女】知欲の魔女エンティア/色欲の魔女リゼ

【スケルトン製造機】ラグナ・ライン


 最高幹部の五獄はそのままに、幹部勢の役職を定めたモノだ。


「まず魔法研究室は、ゾーヴァに一任する。今後のさらなる研究開発に期待しているぞ」


「ははぁ、必ずやお役に立ってみせます!」


 第一章の大ボス『大翁』ゾーヴァは、お星さまになった目を輝かせた。

 彼は超一流の魔法研究者だから、今後もしっかりと働いてもらう予定だ。


「次に情報統合室は、引き続きヴァランに任せる。また、この部署は業務過多になっているため、近く追加の人員を派遣する予定だ」


「お心遣い、感謝の言葉もございません」


 第二章の大ボス『闇の大貴族』ヴァランは、半魔人化(はんまじんか)した体を小さくして、深々と頭を下げた。

 彼の情報スキルは原作でもトップクラス、『縁の下の力持ち』として頑張ってもらおう。


「建築設計室は、グラードの仕切りだ。ボイドタウンのさらなる発展を期待する」


「おぅ、任せてくれ」


 盗賊団の頭領グラードは、建築スキルがとても高い。

 元々魔法省に勤めていたということもあり、魔法の理解があるのも助かるところだ。


「仲良しの家は――ルビー先生、今後ともお願いします」


 ボクが丁寧に頼むと、


「このルビーにお任せください!」


 ドラゴン娘のルビーは、責任感と使命感を燃やし、ブンブンと尻尾を振った。


「あ、あの……ほどほどにね?」


「はい! ボイド様の期待に応えられるよう、全力で当たらせていただきます!」


「あ゛ー……うん、頑張ってね」


 ボクは投げた。

 古くより『餅は餅屋』と言うように、その道のことは専門家に任せるのがいい。


(仲良しの家、あの地獄で何が行われているのか、ボクでさえ正確なところは把握していない……)


 人間、知らなくていいこともあるからね。


「ペット枠はソラグマ、引き続き、みんなの癒しになってほしい」


「オノレは偉大なシロクマ! ペットじゃないってば!」


 第四章の大ボス『四災獣(しさいじゅう)天喰(そらぐい)は、宙空(ちゅうくう)をフヨフヨと泳ぎ、目の前で強く抗議した。


「そう言うな。これはお前にしかできない大役、とても重要な仕事なんだぞ?」


 人は動物と触れ合うことで、幸せホルモンが分泌される。

『アニマルセラピー』とか、凄い効果があるって言うしね。


 ソラグマの顎の下を軽く右手でモフってやると、


「ま、まぁ、ゼノがそこまで言うなら……っ。これは凄まじいテクニシャン……ッ」


 恍惚(こうこつ)とした表情でコクリと頷いた。

 とてもチョロくて助かる。


「シュガー、ソラグマの世話係は頼んだぞ」


「はっ、必ずや立派な白熊に育てあげてみせます!」


 彼女はコクリと頷き、強い母性を(たぎ)らせた。


「七欲の魔女エンティアとリゼは……皆の迷惑とならないように」


「何よ、人を子ども扱いしちゃって」


「大丈夫、旦那様(あなた)の邪魔はしないわ」


 エンティアはいつも通りだけど、リゼの様子がちょっとおかしい。


(ひとみ)に熱が入っているというか、視線に思いが(こも)っているというか……)


 多分、ボクの気のせい……だと思う。


「最後にスケルトン製造機だが……まぁ、しっかりと励め」


「俺の扱いだけ、雑じゃねぇか!?」


 第三章の大ボス『獣災』ラグナは、だいたいこんなものだろう。


 幹部たちに声を掛け終えたところで、改めて全員の顔をゆっくりと見回す。


(ほんと、大家族(だいかぞく)になったなぁ……)


 ボクの拾い集めた大切なコレクション、一つ一つに楽しい思い出が詰まった、かけがえのない宝物だ。


(次の標的(ターゲット)は――第六章の大ボス『堕天使』ルシフェル)


 莫大な魔力・優れた膂力(りょりょく)・高い知性を備えたうえ、起源級(オリジンクラス)の中でも、極めて強力な固有を持つ男だ。

 きっと最高級の家族(コレクション)になるだろう。


此度(こたび)の集まりには、『役職決め』だけでなく、『顔合わせ』の意味もある。この場にいる者たちはみな、異なる分野で働く同じ組織の一員――家族だ。いつかどこかで、仕事を共にすることもあるだろう。それぞれの顔ぐらいは、知っておくように」


 ボクがそう言うと、臣下たちは周囲を見回し、お互いの存在を確認し合った。


(ふふっ、いいぞ! これで大ボス同士の友好度が、それぞれ少しずつ上がったはず!)


 大ボスたちの絡みは、原作に存在しない『超々希少なイベント』、なんとしてもこの目で見たい。


(既に回収済みのモノは二つ、ゾーヴァ×ヴァランとラグナ×ソラグマ……)


 どちらも興味深く、面白いモノだった。

 今後もそういう『化学反応』を楽しみにしている。


(こうして家族会議を開いたのも、『趣味』と『実益』を兼ねてのことだしね)


 当初の目的を果たしたボクは、小さく喉を鳴らす。


「さて、第一回の家族会議は、これにて解散とする。各自、持ち場に戻り、(おの)が職責を果たせ」


「「「「「はっ!」」」」」



 家族会議を堪能(たんのう)した後は、ダイヤ・ルビー・アクアと情報共有を行う。

 任務の進捗(しんちょく)から、日常の些細(ささい)な出来事まで、いろいろなことを話した。


(彼女たちとは長い付き合いだから、変に気を遣うことなく、自然体でいられるんだよね)


 過酷なホロウルートの攻略に忙殺(ぼうさつ)される中、こういう穏やかな時間はとてもありがたい。


「それじゃボイド、私はそろそろ(うつろ)の運営に戻るわ」


「では私も、クライン家の王族とゾルドラ家の調査へ行って参ります」


「皇帝ルインの監視を再開しますっ!」


「うん、頑張ってね」


 ダイヤ・ルビー・アクアは頷き、『虚空石(こくうせき)の指輪』を使って、それぞれの持ち場へ飛んだ。


「……よし、ボクも動くか」


 ローブと仮面を脱ぎ捨て、ボイドタウンの視察へ向かう。


(明日以降、王選(おうせん)が始まってからは、ほとんどそっちに掛かり切りになる……)


 第六章で、ボイドタウンを運営できるのは、今このときが最後というわけだ。


(まずはそうだな、『魔法炉(まほうろ)』の様子を見に行くか)


<虚空渡り>を使い、ボイドタウンの地下深く――秘密の研究所へ飛んだ。


 広大な空間に(そび)え立つのは、見上げるほどに巨大な魔水晶。

 その根元部分に置かれた机で、魔法の研究に取り組むのは、第一章の大ボス『大翁(おおおきな)』ゾーヴァだ。


「――やぁゾーヴァ、調子はどう?」


「ボイド様、ようこそおいでくださいました!」


 彼は鼻息を荒くしながら、両手を広げて出迎えた。


「随分とハイテンションだね。もしかして……完成した?」


「はいっ! たった今、魔力の精錬(せいれん)実験が終了し、世界初の『超大型精錬式(せいれんしき)魔法炉』が完成しましたッ!」


「おぉ、凄いじゃないか!」


「ありがとうございます! それもこれも全ては、最高の環境を整えてくださった、ボイド様のおかげです!」


「いや、ボクは何もしてないよ。キミと馬カスとセレスさん、みんなの大手柄(おおてがら)だ」


 三人寄ればなんとやらと言うけれど、天才研究者が三人も集まれば、本当に不可能はないね。


「精錬の実験が済んだって話だけど、安全性のチェックはこれから?」


「えぇ。『魔力暴走』が起きてはいけませんので、ただちに『リスク評価テスト』を行う予定です」


「そのテスト、厳しめにお願いね?」


「ははっ、もちろんでございます」


 この魔法炉(まほうろ)は特大サイズだから、凄まじい量の魔力を貯蔵できる。

 万が一にも暴走すれば……途轍(とてつ)もない大破壊が起こってしまう。


(ボイドタウンへの被害は……最悪、まぁいい)


 月並みな言葉だけど、形あるモノはいつか壊れるし、壊れたモノは作り直せばいいからね。


(でも……命は別だ)


 ロンゾルキアに『完全な蘇生魔法』は存在しない。


(ここに暮らす人たちはみんな、ボクの大切な家族(コレクション)……)


 たったの一つとして、失うわけにはいかない。


(何はともあれ、魔法炉に目途(めど)が立ったのはデカいね!)


 実際に稼働(かどう)できれば、予備の魔力源が手に入るうえ、『アレ』が使えるようになる。


(ホロウルートの攻略には、ボク自身の強化(レベリング)が必要不可欠……)


 毎日の修行はもちろん、あらゆる手を尽くして強くなるつもりだ。

 武力なんて、どれだけあっても困らないからね。


「さて、ボクはそろそろ、次の視察へ行くよ」


「はっ、どうかお気を付けて」


 ゾーヴァと別れた後は、『情報統合室』へ飛ぶ。


(――到着っと)


 ここは『不夜城(ふやじょう)』とも呼ばれる、ボイドタウンの中で最も過酷な部署だ。

 (いささこ)こじんまりとした室長室には、第二章の大ボス『闇の大貴族』ヴァランがおり、黙々と書類仕事を消化していた。


「ねぇヴァラン、今ちょっといいかな?」


「これはこれはボイド様、いかがなされましたか?」


「実は、どうしても確認しておきたいことがあってさ」


「私にわかることでしたら、なんなりとお答えしますとも」


「それじゃ遠慮なく――キミの『仕込み』って、まだ生きてる?」


 次の瞬間、ヴァランの顔が真っ青に染まった。


「わ、わわわ……私は何も仕込んでおりません! 貴方様(あなたさま)に対する反抗心など、米粒のかけらもありません! 自分の働きぶりに御不満があるのであれば、昼夜を問わずして(はげ)みます! ですからどうか、どうか『仲良しの家』だけは……っ」


 彼はそう言って、今にも泣きそうな顔で(すが)り付いてきた。


 ルビー……キミは本当にいったい何をやったんだい?


「違う違う、そうじゃなくてさ。ほら、例のアレ――『秘匿(ひとく)回線』だよ」


 ヴァランは王選(おうせん)の混乱に乗じて、王国転覆(てんぷく)を――クーデターを計画していた。

 そのときの仕込みが生きているのかどうか、ボクはそれを確認しておきたかったのだ。


 こちらの意図を理解したヴァランは、ホッと安堵(あんど)の息を吐きながら、小さく(かぶり)を振った。


「……ボイド様は本当に恐ろしい。いったいどこでそれを知ったのですか?」


「ふふっ、情報源は秘密だよ」


『原作知識』のことは、極々一部の者しか知らない。


「それでどうなの、アレはまだ使える?」


「最後に調整を加えたのが、三か月ほど前なので……おそらく生きているかと」


「ふふっ、それはよかった」


 これでまた一つ、手札が増えたね。


 ボクが新しい武器の使い方を考えていると、ヴァランが恐る恐るといった風に口を開く。


「風の噂で、王選に参加なさると聞きましたが……。私の仕込みを使って、王国を征服なさるおつもりでしょうか?」


「いや、これはあくまで『保険』だよ。万が一に備えてのね」


「なるほど、さすがでございます(ボイド様の最も恐ろしいのが、この謙虚堅実な姿勢だ。絶大な武力を持ちながら、油断も慢心もなさらない。異常なほどに用心深く、二手三手と先んじて布石を打ち、いつも『必勝の位置』に立っている。……私もこんな風にやられたのだろうな)」


 ヴァランは何やら神妙な面持ちを浮かべていた。


「それじゃ、ボクはもう行くよ。仕事、無理しない程度に頑張ってね?」


「お気遣い、ありがとうございます」


 次に飛んだのは、ニュータウンの建設地だ。


(確かこの辺りに……っと、いたいた!)


 ニュータウン全体を見渡せる高台に、現場監督が立っていた


「――やぁグラード、工事の進捗(しんちょく)はどう?」


 盗賊団の頭領グラード。

 第一章の序盤で家族に迎え入れた器用な男だ。

 ボイドタウンの『初期メン』であるため、そこそこいいポジションに()いている。


「おぅボス、見ての通り、バッチリだ! 後三日もありゃ、ニュータウンは完成――工期(こうき)はきっちり守ったぜ!」


「ふふっ、さすがだね」


「そりゃこっちのセリフだ。スケルトンを利用した『無限の労働力』とは、本当によく考えたな!」


 そんな会話をしながら、眼下に広がるニュータウンをジッと見つめる。

 住宅・商業施設・教育機関、森林・公園・インフラ……うん、素晴らしい出来栄えだね。


「……これ(・・)ぐら(・・)いの(・・)規模(・・)なら(・・)一発(・・)でい(・・)ける(・・)かな(・・)?」


「ボス?」


「あぁごめんごめん、こっちの話だよ」


「なんだ、また悪巧(わるだく)みか?」


「ふふっ、まぁそんなとこ」


 このニュータウンは、『奥の手』の一つだ。

 適切な時・場所・タイミングで切れば、凄まじい効果を発揮するだろう。


「しかし、本当によくやってくれたね。素晴らしいニュータウンだよ」


「へへっ、そりゃどうも」


 嬉しそうに肩を揺らしたグラードは、何かを思い出したかのようにポンと手を打つ。


「っと、そうだ。一週間後、いつもの居酒屋で打ち上げをやるんだがよ。ボスも一緒にどうだ?」


「一週間後か……うん、わかった。軽く顔を出させてもらうよ」


 ちょうど王選で忙しいときだけど、一杯()むぐらいの時間はあるだろう。

 せっかく臣下が誘ってくれているのに、それを無下に断るのは、統治者としてあまりよくないしね。


「それじゃ引き続き、ニュータウンのことは任せたよ」


「おう!」


 グラードと別れた後、グーッと大きく伸びをする。


(――ぃよし、これでボイドタウンの視察は終わりだ!)


 ゾーヴァの魔法炉・ヴァランの仕込み・グラードのニュータウン、どれも理想的な進み具合だった。

 ホロウルートの攻略に向けて、大きな力になってくれるだろう。


(それじゃ最後に……『メインディッシュ』をいただこうかな!)


 第五章の大ボスにして、特殊クリアボーナス――『色欲の魔女』リゼだ。


(本当なら、第五章をクリアした後、すぐに話したかったんだけど……)


 第六章の仕込み&バルタザールの国葬(こくそう)に追われ、後回しにせざるを得なかった。


(リゼの魔力は……っと、これか)


 商業地区を南に進む、黄金の魔力を捕捉した。


 それと同時、とあることに気付く。


(んー……?)


 知欲の魔女エンティアが、同じ通りを北上している。

 このまま行けば、数分後にバッティングするだろう。


(これは……好機(チャンス)だ!)


『知欲』と『色欲』が出会ったとき、どんなイベントが起こるのか……実に興味深い!


(よし、行くか!)


 魔力をゼロにして気配を断ち、足早(あしばや)に現場へ向かう。


 その途中、


(……むっ)


 道の端に大きなゴミを見つけた。


(誰だ、あんなところに『金色のボロ雑巾』を捨てたのは……?)


 ボイドタウンはポイ捨て厳禁。

 まったく、けしからん奴がいるものだ。


 虚空を使い、目の前のゴミを消し飛ばそうとしたそのとき、


「……う゛、うぅ……っ」


 なんと、金色のボロ雑巾が(うな)り声をあげた。


「これは、まさか……ラグナ!?」


 道端のゴミは、スケルトン製造機だった。


 いったい何度目だろう。

 ボロボロの金獅子(きんじし)を目撃するのは。

 親の顔よりも見ているような気がした。

【※最後のお願い】

読者の皆様へ、今日は『最後のお願い』に参りました。


本日3月10日、『極悪貴族、謙虚堅実に無双する』書籍第1巻が発売!


書籍版には、たくさんの書下ろしエピソードが収録!

少年期のホロウやニアとのデートのほか、馬カスの芸術的なシーンも追加されています!

Webを『プロット版』とすれば、書籍は『完全版』と呼べるクオリティに仕上げました!

絶対に買って損はさせません!


私は本作の構成・執筆に莫大な時間を掛け、この1年半なんかは、ずっとホロウの物語だけを考えていました!

「なんとしてもこの作品を完結させたい!」

「ロンゾルキアの最終章まで、しっかり本にしたい!」

「アニメ化して、ホロウたちが動く姿を見たい……!」


書籍版が売れれば、全ての目的を達成できます!


ですから皆様、どうかホロウの物語を――【極悪貴族】を推していただけませんか?


ライトノベルのシリーズは、だいたい年間2冊ぐらい出ます。

本作は1冊800円なので、1か月あたり約150円の課金(サブスク)です。

毎月ジュース1本分、どうかホロウたちのために使ってあげてください……っ。


第1巻が売れる

続きを書ける!

第2巻が売れる

続きを書ける!

第3巻が――(以下、完結まで無限ループ)


みんなが幸せになる最高の永久機関です!


その代わり、私は全力で書きます!

中途半端に新作を始めたりせず、ホロウの物語を完結させることに全てを注ぎます!


なのでどうかお願いします!

『極悪貴族、謙虚堅実に無双する』を買ってください!!!


そして本作を友人や知人、もしくはSNSで紹介してください!

皆様の口コミは、作品が売れるための大きな力になります!!!


最後になりますが……。

2024年10月26日の連載開始から、本日に至るまでの約1年半、本当にありがとうございました!

執筆は孤独な戦いです。

皆様の応援がなければ、きっとここまで走ることはできなかったと思います!

Web版は現在第六章、これが第七章・第八章・第九章と続き、原作ロンゾルキアが完結するそのときまで、本作を買い支えていただけると嬉しいです!


月島秀一

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書籍版第1巻、電撃文庫より、2026年3月10日発売!


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