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レベル1の最弱勇者 ー僕だけレベル1のまま、四人で魔王城の最奥へ挑む物語ー  作者: 直助
第四章 魔王城・決戦

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魔王

 魔王城の中は、以前と同じだった。



 廊下。

 階段。

 黒い影。



 だが。


 敵は、確実に強くなっている。



 踏み込めば分かる。


 一撃の重さ。

 反応の速さ。


 それでも。


 進みは、前より早かった。



 黒影の獣は、連携で処理される。


 迷いはない。




 黒影の球体が、淡く光る。


 閃光。


 反射的に、ステラが術式を展開する。


 壁。


 以前より、厚い。



 ヒナタは、踏み込まない。


 正面で受けるのではなく、半歩ずらす。


 衝撃が、壁と剣に分散される。



 セレネの支援が、遅れず重なる。


 削られる。


 だが、崩れない。



 次の瞬間。


 ヒナタが踏み込む。


 一閃。


 ステラの術式が、重なる。



 球体の影が、わずかに歪む。


 削れている。


 確実に。


 閃光は、もう一度。


 だが、間隔は読める。


 次が来る前に、削る。


 繰り返し。


 手順は、すでに揃っていた。



 最後の強い光。


 壁が、軋む。


 だが、割れない。


 球体は、黒い霧となって散った。




 止まらない。


 進む。



 そして。



 黒影の門番が、動く。


 突進。


 速い。


 だが。


 ヒナタは、正面に立たない。


 剣を当て、流す。


 反転。


 距離が、詰まる前に離れる。


 門番が、向きを変える。


 その一瞬。


 ヒナタは、踏み込まない。


 待つ。


 ステラの術式。


 軌道を、わずかに逸らす。


 門番の体勢が、崩れる。


 ヒナタが走る。


 跳ぶ。


 一閃。


 今度は、深い。


 黒影が、大きく揺れた。



 門番は、倒れない。



 ――だが、次は来ない。


 輪郭が、崩れる。




 霧散。




 ヒナタは、剣を下ろさない。


 確認するように、前を見ている。


 振り返らない。


 さらに進む。





 やがて。




 大きな扉。



 魔王の部屋。




 セレネが、静かに全員を治癒する。


 光が、残る疲労を消していく。




「行くぞ」


 ヒナタの声は、低い。



 扉に、手をかける。



 重い。


 軋む音。


 開く。


 中へ。



 扉が、閉まる。



 薄暗い。


 わずかな灯り。



 広い空間。


 音が、消えている。




 その奥に。


 ――立っていた。




 剣を持つ影。


 構えず。



 ただ、こちらを見ている。



 魔王。



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