宝探し(2)
趣味で書き始めました。
読む前に、以下の注意に目を通してください。
【注意事項】
・ハーレムなし。
・デスゲームなし。
・俺tueeeは少なめ、チート能力は多め。
・読みづらい。
・残酷な描写や暴力表現あり。
・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名とは一切関係ありません。
威圧的な雰囲気の5人は口々に汚い言葉を並べながら、道隆に向かってくる。
力強い足取りに、異形に対する恐れは見受けられない。
5人の全身からは妖気が発せられている。
ビルの異常について聞こうとした道隆だったが、口を開くより早く、その点に気付いた。
その内の一名が持っていた鉄パイプを振るう。
回避する手間を惜しんだ道隆は間を詰めると、チンピラに横蹴りを見舞った。
その動きはパイプが降ろされる前に終わり、チンピラの手から滑り落ちたパイプが、引っ込めていた足先に掠った。
足刀は肉を貫き、胸を赤黒く染めたチンピラは仰向けに倒れ込んだ。
残された4名は、倒れた男に見向きもしない。
罵詈雑言を口にしながらナイフや鉄パイプなど、ありふれた凶器をちらつかせて道隆に迫る。
仲間が倒されたことは認識しているらしいが、目の前の異形を脅威として認識してはいないらしい。
それぞれ装備した凶器を、無手の者は素手で攻撃を試みる。
チンピラ達の速度は常識の範囲に収まっている。
ナイフが突き出されるより先にローキックで両足を砕き、頭部を流れる血液が凶器となり、脳髄を切り刻む。
金属バットが命中するより早く、打上げた拳が顔面を削った。
しかし、道隆も超人とはいえ、戦闘経験はまだ豊富とは言えない。チンピラの一人が放った回し蹴りが、遂に背中に命中した。
ようやく当たった一撃は痒みすら青い皮膚にもたらすことなく、攻め手は乱された体液によって背面を炸裂させられた。
最後の一人は鉄パイプを既に振り上げていた。
4名の攻撃速度や軌道から見て、視界に入れたなら問題無し。
振り下ろされた鉄パイプを軽々と避けると、道隆は右フックで頭蓋を砕いた。
既に死体は消滅を始めており、最初に倒れた1名は既に赤黒い染みになっていた。
道隆は6階の探索を行う事にした。
前にそっと突き出した左腕が、ぱっと消えた。
断面は濃い霧で覆われて見えない。血液などが流れ出す兆しも全くない。
当の道隆は痛みどころか、肩口から先が無くなった左腕に痒みすら感じていなかった。
気体に変化した左腕は6階全体に広がる。
しばらく漂っていると、変化が始まった。
左腕が変化した霧が、どこかに運ばれていっているのだ。
道隆は転移した霧を介して、向こう側の景色を知覚する。
道隆の身体が徐々に崩れていき、まもなく6階通路から青い異形は姿を消した。
(これは…ダンジョンとか表現すればいいのか?)
道隆は異空に建つニュー今池ビルの6階に足を踏み入れた。
内装はおおむね、先程いた場所と変わりがない。
しかし、壁には赤黒い液体がペンキのように塗られており、床のタイルが所々剥がれている。
白の上から塗られた赤。祝い事に使われる色分けだが、この怖気を孕んだ空気の只中では縁起の良さは感じられない。
エレベーターは起動しない。
仕方なく、道隆は階段を使って、下層に降りていく。
道中、身体の透けた人間が襲い掛かってきたが、拳打の一撃で消滅した。
動きはチンピラと同じくらいか、やや遅い。
拳を突きこむと、暖簾に突きを入れたような、僅かな手応えがあった。
1階のエントランスに着き、テナントを確認する。
5階に管理事務所があり、1階に古銭商と居酒屋、地下2階に映画館とビデオ試写室が入っている。
玄関扉からまっすぐ伸びる通路を進んでいくと、「大和古銭商会」が入口を開けていた。
ショーケースに無数の古銭が規則正しく並んでいる。
銅貨、銀貨、金貨……道隆の中で欲望がむくむくと顔を上げる。
(これはとっちゃっても…いいよね)
後で騒がれても困るため、店舗内をくまなく探索しておく。
店員はいないらしいが、事務所のデスクに不釣り合いな日本刀が置いてあった。
道隆は手に取って、鞘から抜いてみる。
刃が潰してあり、どうやら鑑賞用らしい。しかし薄刃には刃紋が浮かんでおり、先端が尖っている。
凶器として使えそうだが、己の腕力に耐えるとは、道隆には思えなかった。
周囲を警戒しつつ、物体収集の魔物を呼び出す。
薄茶色の箪笥が二棹、背中合わせに張り付いている。
ぴったり合わさっている訳ではなく、隙間から青白い腕と脚が一対ずつ伸びている。
魔物に命じて、道隆は金貨十数枚と模造刀を回収させた。
店から通路に戻ると、玄関のガラス戸の前に2体の骸骨が立っていた。
骸骨はいずれも、短い剣と小振りな盾で武装している。
相手は道隆に気付くと、不敵に歯を打ち鳴らす。
(まずは様子見…)
杭を出現させ、片方の骸骨に向けて発射。
水平に飛んでいった杭は右脛を粉砕し、そのままガラス戸まで直進。
ガラス戸に人体すら容易く砕く衝撃が襲い掛かるが、ヒビすら入らない。
杭は扉に弾かれ、跳ねかえった。
――撃っても問題なし。
攻撃を弾かれる事は無い。
安心した道隆が骸骨に近づくと、戦闘が始まった。
斬撃を掻い潜り、突き、蹴り、掌底を浴びせる。
骨は殴ると簡単に砕け、頭蓋を割ると骸骨は動きを止めた。
道隆は骸骨を全て片づけると、地下に続く階段に足をかけた。
ありがとうございました。




