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宝探し(1)

趣味で書き始めました。

読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・ハーレムなし。

・デスゲームなし。

・俺tueeeは少なめ、チート能力は多め。

・読みづらい。

・残酷な描写や暴力表現あり。

・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名とは一切関係ありません。

 28日の日曜日。

昼過ぎの商品陳列中、道隆は突如発生した妖気に気が付いた。

悲嘆や昂奮といった、感情の動きを感じない気配。

注意は引かれたが今は勤務中。出向くのは家族が集まった後、夜10時以降が望ましい。


 仕事が終わり、駅の方に向かうと人がごった返していた。

時間帯的に珍しい光景ではないが、混み具合がいつもより激しい。

気配を探ってみるが、原因は判然としない。

おおかた超常絡みなのだろうな、道隆は家路を急いだ。




 道隆が地下鉄の一件を知ったのは、自宅に帰ってからだった。

栄~新栄間で大規模な崩落が発生。詳しい状況は不明だが、現在も数百人が地下鉄線路内に閉じ込められているという事。

そこまで知った時点で、道隆は暗澹たる気持ちになった。

名駅や栄への移動が制限される。いや、能力をもってすれば行き来は十分可能だが、交通機関を利用していくより、ずっと危険だ。


(くそ~、ふざけんな)


 こんな大事件、フリーター風情に出張る義務はない。

しかし状況の悪化が酷過ぎる。

パソコンで遊んでいる暇は、いよいよ無くなるかもしれない。


(とりあえず、荷物は移す事が出来たし…)


 心の中にいた魔物の中に、待ち望んでいた一体がいた。

自分の体の中に、物をしまうことができる者。

容量の底は不明だが、収集品は全てそこに詰める事が出来た。取り出しも自由自在だ。

押入れの中には今、布団や着替えくらいしか入っていない。

私物の心配は、当分必要なさそうだ。


 家族につけた魔物も6体に増やした。

日常生活には干渉せず、身の危険が迫った場合に出現する護衛達。

道隆のような超人と出くわした場合、目視される危険があるが、彼らの反応で家族の状況もざっくりとだが判断できる。

6体もいれば、自分が駆け付けるまでは持ちこたえるだろう。

この場で判断する限りはメリットの方が大きいように思う。


 道隆は一体の魔物を召喚した。

赤銅色の皮膚を持つ、鼻の潰れた人型。

モスグリーンの外套を着た姿は、遠目なら人間と殆ど変わりない。


 道隆が指示を下すと、その姿は見る見るうちに変わっていく。

禿げ上がった頭部には短い黒髪が生え揃い、肌の色は黄白色に変化する。

薄青の両目は黒い瞳に、着衣は紫色のスウェットになった。

まもなく、そう広くない和室に二人の道隆が出現した。


「お前、儂が帰ってくるまでの間、身代わりをやっててくれ。一応聞くが、記憶や口癖は大丈夫…」

「殆ど喋らないだろ、我が父。記憶は継承されている。実際に体験したわけじゃないが、一日二日でボロはでないはずだ」


 「本当に大丈夫か…?」と道隆は不安げに尋ねる。

恥ずかしい部分も継承したのだろうかと疑ったが、触れない方がよさそうだ。


 これは予行演習でもある。

道隆にとっても、この"擬態能力を持つもの"にとっても。

来たるべきその日。コイツが代わりを務めていてくれれば、道隆は存分に戦いに向かえる。

万が一実家を出ることになっても、彼が代役でいてくれれば、家族に心配をかけずに済む。

この魔物の存在を知った時が、初変身の次の次くらいに興奮した出来事だった。


「おい、人間とは違う気配が出てるぞ」

「そういわれても困る。儂は目の前にいる対象と同じにしかなれん」


 思わぬ欠点、と判断するには早計。

身代わりと考えれば、精巧な再現といえる。道隆は思案したが、それは僅かな時間で終わった。


「そのことは後日、改めて考えよう。儂なら今日はもう、家から出ないしな」


 擬態道隆が頷いたのを確認して、道隆も変身する。

青い異形は霧となって、自宅から音もなく這い出ていった。

残された方の道隆は、記憶にある通りに定位置につき、造物主の私物であるパソコンを起動させた。



 道隆は霧となって宙に躍り出ると、栄を目指して飛んでいった。

霧の怪物は強化された視覚で、夕方の栄を行き交う人々を見下ろす。

消防車と救急車が地下への出入口付近に集結しているところから、復旧は大分先になるだろう。


 道隆は関わろうとすることなく、引き返す。

霧は肉眼に映らないほど薄い。妖気も同様であり、この形態なら他者の知覚能力を容易く素通りできる。

そこまで広がっても、道隆の思考が翳る事は無かった。

今池を霊感が覆った時、妖気を感知した。


 駅前で古ぼけた姿を晒す、地上6階建てのビル。

確認すると「ニュー今池ビル」とある。

道隆は閉じきられた窓ガラスの極僅かな隙間から身を滑らせた。

やや間をおいて、6階の窓近くに青い怪人が実体化する。


 妖気を辿る工程は必要なかった。

むせ返るほどの気配が6階を満たしており、感知能力が全く役に立たない。

通路の向こうから5つの人影が、ゆっくりと現れる。

5人はバラバラの服装をしていたが、そこには共通するものがあった。

逆立てた髪、細めた眼差し、派手な衣装。


ありがとうございました。

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