邪教都 アクロポリス1
ギギギ曰く、この一見すると古びた山村にしか見えない集落の下におびただしい数の魔力を感じるらしい。ギギギが捉えた魔力の波動はとても微弱だったが、それを余りある数でカバーしているため知覚できたらしいのだが、その大まかな魔力の形が先細りしていく円柱状だったらしい。各家から地下に道が繋がっているのか、それとも何処かに入り口があるのか探るため暫く首村の様子を伺っていると、陽が落ちてあたりに暗闇が満ちてきたこと各家で同時に動きがあった。各家から身支度をした村人達がおそらく家族連れでぞろぞろとある方向へと向かっていくのだ。赤子は背負い、老婆には手を貸し全員で村の細い道を進んでいく。暗闇をぞろぞろと不気味に進む村人達の行く先には、森の樹木が開けて夜の空が頭上に広がる広場が、その広場の中央には石造りでできた2階建ての建造物があった。おそらく首村の表向きの村人を全員集めたんじゃないかというほどの人間が、お互いに静かに挨拶をしながら石造りの建物へと消えていく。2階建てと言ってもそれほど多くの人間を収容できるようなサイズではないのでおそらくその下に地下へ続く道があるのだろう。ここまで村の建物や樹々の裏に隠れながら追ってきたギギギと僕は進退を迫られていた。
「ギギギ、これはチャンスだと思うか? ピンチだと思うか?」
「エ、ソレヨリオ腹空イタンダケド?」
「確かになー、緊張はしてても腹は減るもんなだよなー。じゃなくて、行くんなら結構危ないとこにいくことになるけど、怖くないのか?」
「ケイト一緒ナラ大丈夫ダカラ、……多分、概ネ、キット。」
「ヒュー、嬉しがればいいのか、がっかりすればいいのか分からないけど、ありがと! 反対が無いなら村人が入っていったら僕らも行こう。ミヨシさんにも伝えないとな」
ケイはヘッドセット型の通信装置をいじりミヨシへと連絡を取ろうとするが、端末から聞こえる声にはノイズ混じりで何のことやら伝わらない、ケイは残念そうに機械のつまみを弄りまわしたが無常にも通信が回復することはなかった。夜空には雲が速い速度で流れ始め、さっきまでの快晴具合が嘘のように月からの光は陰り出していた。広場にいた村人の数も残り少なくなってきたので、ケイ達も通信を諦めて人々の流れに遅れ過ぎないように物陰を出て、静かに石の建物へと近づく。村人達からの視線を注意し身を低くして広場を進む、警備や見回りがいないことがケイ達にとっては救いだった。そして全員が大きな石の建物へと消えるのを建物の側面の影から確認していたケイとギギギは静かにうなづきあうと武器の安全装置を外し、両開きの扉へと向かった。
ケイとギギギは注意深く視線をあちこちに差し向けながら扉をくぐった。内部は外観と同じく剥き出しの石壁で部屋の角には真っ白な蜘蛛の巣がはっていた。ケイとギギギは銃口を予断なく前方へと向けながら建物のエントランスを進む。エントランスにはボロボロのテーブルセットとタンスがあるだけで、そこに人っこ一人いなかった。部屋の左手奥には上へと続く階段、右手奥には奥へと続く扉が不気味に開いている。ギギギは素早く人差し指を建物の地下へと向けて指差し、右手奥へと進んで行く。ケイもそれに無言で従い次の部屋へと続く、次の部屋にも人はおらずおよそ生活機能が欠如したような様子だ。またギギギは人の気配を鋭く感じているのか、どんどんと部屋を進んで行く。同じような通路のような空き部屋がもう2つ続いたところで、床が石造りの行き止まりの部屋へとたどり着いた。そしてその中央にはこれまた取って付けたように魔術紋章が刻まれている。明らかに怪しげな紋章はかすかだが淡く残光を放ち、直前まで使用されていたことを示していた。ケイはすぐに魔術紋章に近づき紋章の為す意味を紐解きはじめ、これまで知り得た膨大な魔術紋章と一つ一つ照らし合わせてこれが罠やすぐに爆発する代物でないことを確認した。ただ記憶している魔術紋章の中でこれと酷似していたのは不思議なことにケイ自ら編み出した磁場を操る魔術紋章だった。ケイは詳しい解析には時間を要するがざっと見たところ、対象に磁場をかけて移動させるだけと判断し右手を魔術紋章に添えて魔力を流す。ケイの指先からグッと魔力が抜かれるような感覚の後、魔術紋章が刻まれた床だけが静かに宙を浮き始めた。ゆっくり、だんだんと上昇していき、その後には地下への階段が姿を現した。音もなく浮上した床石はケイ達の目線ほどで浮き続け、ケイの流した魔力が光を放ちながら閉じた経路をぐるぐると回り続けていた。地下へ続く階段はぽっかりと口を開け、時折生暖かい風をケイとギギギへと吹きかけている。普通なら尻込みしてしまいそうな雰囲気の地下への秘密の階段をギギギは特段迷うこともなく階段に足を踏み下ろし、どんどん進んで行く。浮遊術式を模写していたケイは慌てたように残りの部分を書きなぐり、慌てて暗視ゴーグルを装着するとその後に続いた。
人が2人ほど通れる幅の石階段を一段、一段降りて行く。行く先は暗闇で見通せずただただ下へと降りて行き、来た道は既に暗がりで埋め尽くされ戻ることを許さないようであった。ギリギリ立って進めるほどの階段を何度か折れ曲がること十数分、普通の人間であればこの暗闇であれば灯も灯さずに進むことは不可能ではあるが、常識外れの二人は正直ただただ続く階段に飽きて来ていた。そんな時二人の前方にオレンジ色の雑多な灯が見えてくる、それはゆらゆらとして、どこかで見たことがあるような印象を二人へと与えた。退屈そうにしていたギギギは階段の終わり、ちょうどロの字のように組まれた出口まで駆け出すと、その淵から顔を少し出して灯の正体をまじまじと見つめた。
それはどこまでも続いていきそうな超巨大な縦穴と、その壁面に沿って作られた螺旋状の巨大な街だった。
暗く長い階段を抜けるとそこは非現実的な都市だった。さっきまで歩いていた不気味な階段がまるで世界を渡る境界だったような気がするほど異様な光景がケイとギギギの目には映った。超巨大な縦穴はその直径が想像できないほど大きく、反対側にある壁面都市の灯が星のように小さく揺らめくように輝いている。ここが敵地であることなど忘れたように惚けたケイはポツリとつぶやく。
「垂直に伸びる夜空のようだ……。一体ここはなんなんだ、およそ人間にできる技術力を超えている。まさか邪神はいるっていうんだろうか?」
「確カニ、コレハチョット信ジラレナイデカサ。魔力モ渦巻ク様ニドコマデモ下ニ向カッテル。」
「これは想像してなかったから今までみたいな破壊工作じゃ痛くもなんともないだろうな。とりあえず街の様子を伺うとするか。まずは変装用のマントでも欲しいところだ」
そういうとケイは地下都市の入り口の影から抜け出し、入り口から壁面都市へ降りる階段を下り始めた。警備も守衛もいないことが救いであったが、階段から見える眼下には多くの人通りがあった。縦穴の壁面から30m程度の幅の人工的な岩棚がネジ穴の用に螺旋状に延々に続いているのだが、そこに商店街よろしく活気溢れる人波が行き来しているのだ。壁面に作られた横穴式の商店や岩棚の淵に立ち並ぶ屋台は、セントレ〜ヌの商業区や工業区にも負けないほどの活気ともの珍しい商品にあふれており、地上の入り口から下りてきた珍客など気にしている者はいなかった。ケイ達は薄暗い闇に紛れて階段を下りきり、物陰に隠れて近くの露店からドゥルジ教の信者が好んで待とう茶色のローブを2着くすねると、ギギギと二人でこの地下都市の活気溢れる人混みに溶け込んだのだった。
ケイとギギギは実際に地下都市の商店街を散策してみて、人情溢れる人々となかなかに面白い商品に驚いていた。通過はナカツクニ連邦と同じものを使用していたため多少の買い物もできたし、物々交換も行われていたのでケイとギギギも見よう見まねで買い物などもすることができた。ケイはこの地下都市の案内地図とドゥルジ教の経典と歴史本を古書店で購入し、ギギギは串焼きとスープ、魚の形の焼き菓子など食料品を10数点購入した。珍しい食べ物を抱えほくほく顔のギギギと、パンの様なものをかじるケイはぐるぐると回る螺旋の様な都市の道を下へ下へと下っていた。
「なあギギギ、さすがにその買い物は気が緩みすぎじゃないか?」
「敵ソ知ルナラ、マズハソノ力ノ根元ヲ知ルベシ。コレスパイノ極意ナリダヨ?」
「いやいや誰かの格言ぽく言ってるけど、それギギギのモットーでしょ?」
「間違ッテハナイデショ? ソレニ偽物パンアゲタジャン多目ニ見テヨ」
「まあお腹は空いていたし割とおいしいからいいんだけど、いつ狙われるかわからないって言いたいわけ。何しろこの地下都市は広すぎて何が何やらだからね」
「人ガイテ仕事ヲシテ街ニナッテイルナラ大体オソレルコトナイ。串屋台ノオジサンモ優シカッタ、スープノオバチャンモコボレル程オマケシテクレタ、菓子屋ノジイチャンハ亜人デモ別嬪ダカラッテ割引シテクレタ。コレカライク第3人工太陽光発生装置ダッテ八百屋ノオジサンガ教エテクレタケド、特ニ騙ス様ナ感ジデナカッタ」
「確かにな、亜人だからって差別はなかったし、限られた資源を皆で分け合う様に格安で取引してたもんな。外界みたいに自分の私服を肥やすようなタイプの商人も客も見かけなかったし気持ちのいい感じは確かにあった。」
「デショ?」
「ただそれがこの宗教を正当化する理由にはならないし、前世でも末端構成員は教えを守って清く正しく生きてても教主や幹部は嘘つきの詐欺師なんてことよくあることだから、まだ考えを偏らせる時じゃない」
「コレマデ沢山此奴ラト殺シアイシテキテルンダカラ、ソンナ甘イ考エハナイカラ安心シロ。ア、第3人工太陽農場ッテ看板見エタゾ、オジサンノ言ッテタ地下太陽ッテナンダロウナ?」
ギギギは前方に見える看板の一つを差しながらならもぐもぐと干し肉のようなものをかじった。相変わらずギギギの考えが今ひとつ読めないケイは、はあとため息をつきながらマントを深くまとい直して看板に示された通路の一つに向かった。通路は岩肌を縦長にくり抜く様に作られており、ほかの岩棚の店舗とは異なる様に長く奥へ伸びていた。人が一人程通れる通路を進むケイとギギギは少し暖かな空気と光が流れてくる通路の先を進む。そして出口に辿り着くと一気に開けた空間につながっていた。そこはあたり一面に緑色の野菜が生い茂り、多くに人間が水撒きや収穫といった農作業に従事している地上と遜色ない規模の農場だった。ただ一つ大きく異なる点は、その頭上には天井を多い尽くさん程のオレンジ色の光源だった。ケイはその光景を目の当たりにすると目を見開き、額にはいくつもの汗を浮かべて凝視していた。
「……これは、一体どういうことだ?」
「ン? ドウシタンダ、ケイ? ナンカ可笑シイ事アルカ? 思ッタヨリ大キカッタカ?」
「……違う、そんなことじゃないんだ。あの光源は……ランプだ。それも植物育成用のだ。あれは、あるはずない、あるはずないんだ、……だってあれは科学技術の産物なんだから」
「エ、ケイノ何時モツカッテル技術ノヤツカ? 間違イジャナイカ? 似テルダケトカ?」
「くそ、現物を確かめたい! ちょっとオジサン達に聞いてくるっ!」
ケイはそういうが早いか、畑で作業をしている人々を片っ端から問い詰め始めた。何人めかの作業者に詰め寄ったケイは、あの人工太陽と呼ばれる光源の保守、点検をしている少女にたどり着く。ケイはすぐさま光源の正体と現物を見せてくれと請うが、少女はただえらい人物から言われた通りに光源の部品を交換したり掃除したりしているだけだと説明し、今は交換用部品もなければ点灯中なので近づけないと言った。また、その部品の支給も交換の指示も、光源の制御も特級魔術師と呼ばれる集団が執り行っているというのだ。ケイはそれを聞き少し肩を落としたが、お礼にナカツクニ連邦の通過を少量渡し、ギギギのもとへと帰ってきた。
「行きたいところができた、ここから12階層下にある学院区にちょっと寄る。ついてきてくれ」
ケイとギギギは第3人工太陽光農場を出ると、商店や露店、屋台が立ち並ぶ商店街の通りをどんどんと降りていく。超巨大な縦穴の側面に螺旋状にできた岩棚の街は下へ下へと延々と続いているようで、この地下都市の規模の深さを身を持って理解させられた二人だった。地上の村からの入り口がちょうど第1区と呼ばれ、そこから一周降りるごとに第2区、第3区と地の底へと続いていき、その先から最深部までは限られた人間のみが知る区画となっている。一般住民が自由に立ち入れるのが第15区までと聞いた二人はとりあえず第15区と、その途中にある第12区の聖ジョナス教導学園を目指すことにして歩みを進める。聖ジョナス教導学園は第12区の岩棚を全て使用して建てられた唯一無二の巨大教育機関であり、初等教育、高等教育、専門教育、先端研究を全てまかなっている洗練されたシステムを持つ学園だ。その名前はドゥルジ教の開祖である11上人の一人から戴き、ドゥルジ教徒の熱心過ぎる信仰心を過去からたゆみなく育み続けてきた心臓部といって過言でない。幼いドゥルジ教徒はここでドゥルジの教えに始まり、高度な学問、魔術、戦闘技能までを教え込まれ、最終的には本人の適正に合った専門技能を伸ばして貰ってから世界各所へと旅立っていく。それは宣教の旅であったり、地上都市への潜入工作であったり、各地に広がるドゥルジ教拠点の防衛であったり、この地下都市での農耕だったり、選択肢は星の数ほど無数にあるが洩れなく本人達は熱い向上心と強い意志を持って学園を旅立っていく。
今ケイとギギギが目指すのは、学園の先端研究部門“ガーデン”に所属する“ガーデンズ”と呼ばれる特急魔術師のところだ。ケイとギギギが夜もなく朝もなく、さすれば昼もないこの巨大な螺旋都市をずんずんと降り続けること約半日、とうとう第12区の入り口へとたどりついた。ここにたどりつくまでに治安維持隊に追っかけられたり、休憩に入った宿場でドゥルジ教のしきたりがわからずに背信者として店員や宿泊客から魔術を浴びされたり、色々な気苦労も多かったが二人はかろうじて元気に目的の学園の様子を伺っていた。生徒らしき人間の波が続々と押し寄せて12区を目指していく。そんな人波の端で腕時計を確認したケイは、隣で眠そうな目をこするギギギへと小さく声をかける。
「現在外の時間で朝の9時です。ぞくぞくと生徒っぽい人間が教導所の門へと入っていきます。彼らの特別な動作や共通点を見出せませんが、素通りできるとみていいでしょうか解説のギギギさん?」
「ソウデスネ、恐ラク大丈夫デショウ。堂々トシテイル事ガ肝心カト思イマス。大体ハ気合デ何トカナリマス!」
「不安になる解説ありがとうございました。うだうだしていてもしょうがないのでこの人混みに紛れて突っ切ります。幸運なことに僕らより年配の生徒もちらほら見えるので、門のところにいる守衛に掴まらないことを祈るだけです。見つかったらとりあえずボムしてから全速力で隠れましょう」
「ラジャー! 隙アラバ、レッツボムボム!」
ケイはマントの中から小型の爆弾を取り出しギギギへと渡すと、マントのフードを外して教導所へ向かう人混みの中へと何食わぬ顔で潜んだ。周りの学生もケイやギギギと同じようなマントを羽織り、一見すればケイ達がスパイだとは気づくことはない。人混みに紛れたケイ達が門に近づくにつれて、極太の金属格子で出来た学園入り口と、その奥に滑らかな石材で作られた建造物が見えてくる。学園の建物は岩壁の緩い曲面に沿うように大きな円弧を描きながら延々と伸びて、その継ぎ目のない人工的な質感の建物は知的な雰囲気を放っていた。まるで牢獄のような金属格子の門へと迫ったケイとギギギは背の高い生徒の後ろに自然と並び、守衛の視線をかいくぐりながら緊張の瞬間を迎える。ケイの鼓動は嫌が応にも早くなり、無理して作る笑顔にもどこか歪みがでていた。過去の潜入の時でもこんなに緊張したことはないとケイは考えていた、なぜなら、ケイの横にはセボン国王立魔術学園にいた貴族のお嬢様のようにしゃなりしゃなりとマントの裾を優雅に振りながら堂々闊歩するギギギの姿があったのだ。あまりにも演技がかった堂々とした歩き姿は、持ち前の美貌でなんとなくは絵になっているものの、周りの注目を間違いなく一身に集めてしまっている。ケイは祈るような気持ちで一歩一歩門へ近づく。ここで変に早く歩いても、おどおど歩いてもだめだと言い聞かせ無我の境地に至らんと心から願って歩き続けた。
結果としてはおすまし顔のギギギと不安げな笑顔のケイは無事に門を通りすぎるのだが、一気に老け込んだケイは一生のお願いを使って注意しながら生徒達が向かう建物へと消えていく。
ケイ達が入った建物は活気に溢れる初等部の校舎だった。巨大な学舎の内部は、天井を埋めるほど取り付けられた先進的なランプのおかげで地上と見間違うほど明るい学び舎が広がっている。学舎内部はそこら中の壁を排した開放的な造りで、入り口からすっーと伸びる5、6人が横並びで歩けるほどの通路の脇に、軽く仕切られた教室らしきスペースがたくさん並んでいる。生徒達は中央の通路を進む人波からどんどんと離れ各教室へと集まっていき、左右それぞれの1階、2階に並ぶ教室がすぐさま生徒で埋まったのだった。ケイ達はそんな変わった風景の学び舎を通りすぎ、少なくなった人波になお紛れて邪教の学び舎を進んだ。その後は高等部の学舎、専門課程の学舎を進み、そして目的であるガーデンズがいる先端研究部門の学舎まで辿りついた時には、生徒の人波はケイ達を合わせて5、6人ほどとなっていた。服装や立ち振る舞い、言葉の節々からインテリジェンスを漂わせる若きドゥルジの研究者達は、迷い込んだ野良猫の様に小汚いケイやギギギなど気にも止めずに研究室へと消えていく。案内板や受付、人の気配もしないためこの後どうするかと一瞬迷ったケイとギギギに後ろから声がかかるのだった。
「どなたかお探しですか?」




